◎守備とリバウンド・・・ ローズのインディアナでの役割が変わった数週間前、ローズは自分の ロッカーに黒いペンで書き込みをした。 タトゥー同様の、自分の自己表現のために。 「ソルジャー」 「ハンテッド」 「コンクリートから成長したローズ」 (デトロイトのストリートフープで成長したという意味) その言葉は、まぎれもなく彼が辛い日々を過ごしていることの証明に 他ならない。 彼のプレータイム、得点は減っていた。 特に4Qの重要な場面での出場時間が削られていった。 トレードデッドライン(2月21日)は日に日に近づくが、インディアナの 首脳陣は彼を放出するつもりは全くない。 ☆ウォルシュ 「彼をトレードするつもりは毛頭ない」 「彼をトレード要員として話を進めたことは一度たりともない」 「それだけははっきりといえるよ」 慈善事業の基金などをインディアナに持つローズ自身もインディアナ を出るつもりはない。 ☆ローズ 「まったく望んでいない」 「俺はインディアナで、紆余曲折を経て、多くのものを与えてもらった」 「インディアナに満足しているよ」 「もちろん、チャンピオンシップも取りたいし、プレータイムやポイントも 欲しいけどね」 ローズはいま本当によくない。 開幕11試合で8ゲームでスコアリングリーダーだったが、最近25試合 で5試合しかスコアリングリーダーがない。 その原因として、アイザイアがジャーメイン・ハリントン・ベンダーといった 選手がいるインサイド中心のオフェンスを重視していることもある。 ここ3試合は30分以上出ていない。 昨日に至っては、シーズン最低の20分の出場に終わった。 シュートアベレージも30%前半と低調だ。 ローズはプレータイムがスコアリングに影響を及ぼしていると考える。 ☆ローズ 「俺はリズムプレーヤーなのさ」 「走ったりし、だんだんと調子をつかんでいくタイプなのさ」 「一回決まり出せば簡単に決まりだす選手なんだ」 アイザイアがローズを4Qに使用しないことには、彼のリバウンド守備の 観点から来る。 ☆アイザイア 「うちが次のレベルにあがるには、彼がSFとしてリバウンド、守備に貢献 してくれないといけない」 「ローズがコートにいるとき、うちのチームは身長面で小さなチームにな ってしまう」 「それ故に、彼にはリバウンド・ディフェンスに頑張ってもらわなくちゃいけ ないんだ」 ローズはそれに反論する。 ☆ローズ 「誰だって、長所短所がある」 「得点力がある選手が相手ならば、点数だって変わってくるはずだし、リバウ ンドに強い選手ならば、リバウンドは諦めるしかない」 「リバウンドや守備が上手いということは、試合の断片でしかない」 「もっとトータルの面で理解して欲しい」 しかし、あくまでアイザイアはその2つに重きを置き、ローズにもちゃんとこなす ことを要求する。 ☆アイザイア 「本人がそれをやる気かどうかの問題なんだ」 ウォルシュもアイザイアの意見に同意する。 ローズがこの2つの面を強化すれば・・・ ☆ウォルシュ 「彼がこの時期を乗り越えれば、きっと素晴らしい選手に成長する はずなんだ」 アイザイアはさらにこう警告する。 ☆アイザイア 「勝つために、ローテーションチェンジが必要ならば、私はそれを 実行する」 「チームの進歩を止める訳にはいかない」 「チームにはチャンピオンシップという目標がある」 「誰もがチャンピオンシップを取れるわけでない」 「狙う気持ちがない人間がいるかもしれないが、チャンピオンシップ を取るために、チームを変えていく用意もあるんだ」