◎最大の試練 21歳のFWの膝はきっとよくなるはずだ。 ただ、彼の存在が消えたことは彼のチームメートに残す大きな障害に なりえるものであるだろう。 ☆ウォルシュ 「彼の存在が消えたことは、チームのほかのメンバーに、精神的にも 肉体的にも負担を与えることになるだろうね」 ハリントンの手術を担当したカンケル医師は10月のトレーニングキャ ンプには復帰できることを示唆した。 ただシーズン中に復帰させることに関しては否定的な意見を述べた。 ☆カンケル 「今シーズン中の復帰は、彼の将来にとっていいことでないだろう」 今日のシャーロット戦はハリントンなしでも勝つことができた。 しかし、シャーロットがあまりにお粗末だったこともあり、長期的な 面で見ると、同じようにかっていけるかはわからない。 ハリントンは、話好きで社交的な選手で、いつも仲間を楽しませて いた。 ロッカールームや遠征中に、彼がいないことをチームメートは実感 するであろう。 特にベンダーとオニールはハリントンがいなくなったショックが大きい。 ハリントンと2人は、3人とも高校からNBAに入団した間柄で、オフ コートでも仲がいい。 今日の試合で、ベンダーはハリントンと同じゴールドのヘッドバンド、 そしてブルーのアームバンドには、ハリントンのニックネーム「シャイン」 が入っていた。 同じくオニールも、シューズに、ハリントンの番号「3」と「シャイン」の 文字を入れ、フィールドゴールが決まるたびに、3本の指を立てた。 オニール、ベンダーはともに試合後ハリントンの元に訪れた。 ☆ベンダー 「アルは僕にとって重要な人だからね」 ☆オニール 「昨日、電話があったときは泣いてしまった」 「昨日の練習を休んだのは、俺の膝の痛みの原因もあったけど、特に アルのことがショックだったからだよ」 オニールには、今日の試合前に、ハリントンから電話があったらしく、 本人はそれに励まされたという。 ☆オニール 「本当に俺の気持ちを晴らさせてくれた」 「アルは俺にとって弟みたいなもんなんだ」 「俺達は毎日、自分の家族、将来の夢、これからの人生などについて いつも語っている」 「俺は本当に自己中な男さ」 「アルは俺を楽しませてくれるから、アルをいつも俺の側においておきたい と思っているからね」 「アルの代役なんていないよ」 オニールは、なぜハリントンばかりにこういった苦難があるのかを疑問 に思うとともに、これもひとつの試練なのかもしれないと感じている。 ☆オニール 「人生で成功していくには、いろいろな挑戦を乗り越えていかなくちゃ いけないのかもね」 「今回のことは、アルにとって、最大の挑戦なのかもしれないね」