○ドラフトへ インディアナのワークアウトが金曜日に行われた。 多くの新聞で噂される13位指名候補、ミズーリ大学のSG、カリーム・ラッシュ はインディアナで10チーム目のワークアウトとなる。 ☆ラッシュ 「一般の人には理解できないと思うけど、俺には理解できるんだ」 「毎日、都市から都市へと移動して、ワークアウトを受ける」 「そしてまた移動して、ワークアウトを受ける」 「体はヘトヘトさ」 「でも、それがNBAに入るために必要なことなのさ」 「NBAは82試合をこなすために同じようなことをするからね」 「いい経験なのさ」 ワークアウトはドラフトする選手を見る最後のチャンスだ。 ヘッドコーチや、球団社長達は普段が忙しいがゆえ、ワークアウトでしか 彼らを評価できない。 それゆえに、ワークアウトに重きをおく。 インディアナの社長、ドニー・ウォルシュもワークアウトに重きを置く。 ☆ウォルシュ 「どんな能力をもっているかとか、どのくらいの身体能力を持って いるかといった、重要な要素を確かめられる」 「なにせ、これが選手の最新の状態を確かめるものであるしね」 しかし一方で、アル・メネンデス(スカウト担当)達は、ワークアウトに 高い評価をおかない。 ☆メネンデス 「ワークアウトは、ドラフトをする中で、もっとも重要でない作業の一つに すぎない」 「しかし、ワークアウトはしなければならない」 「期待している選手に関していえばね」 「今まで評価していた以上に評価できる選手と感じられることがあるから・・」 「しかし、いままで評価していなかった選手が、ワークアウトでどんなにいい プレーをしていたからといって、そこにいくのはリスクが大きすぎるんだ」 かつてインディアナは、ワークアウトをきっかけに獲得した選手がいた。 1991年のデイル・デービスだ。 決して有名なPFだった訳じゃないデービスは、激しいトレーニング後、 スタッフがチェックリストをしまっていたのにも関わらず、「次はなにをすれば いいのですか?」と聞いたという。 それを見て、ウォルシュはデービスの身体の強さに惚れ、指名を決意した。 ワークアウトは、おのおのの選手の状態を見るものだ。 弱点があれば、それを徹底的に洗いだす。 すべての状態を見切れる訳でないが、スカウトやスタッフが指名に関して ある程度の視野を広げることができるだろう。 ワークアウトはただ練習をするだけでもない。 スカウトスタッフなどと昼食を取ったりし、色々話をしたり、性格判断テスト なども行われる。 ☆メネンデス 「性格判断テストは、選手の個性や習慣を見出すのに重要な要素となる」 「昔は、この性格テストなんていうものをまるで信用してなかった」 「しかし、最近では非常に重要視している」 「今後、その選手をどのように精神的に助けてあげるかとか、そういった意味 でも重要な役割を果たすからね」 選手達は、インディアナのテストを終え、また他の都市へ移っていく。