○トレードデッドラインの勝者と敗者 昨年のウェバーやカーターといった スーパースターが含まれたトレード に比べて、今年のトレードは静か だった。 今はキャップに苦しむチームが半数 をしめ、余裕があるチームがほんの 数チームという時代である。 理由は様々だが、巨額契約だが、 すぐに契約が切れる選手に人気が 集まる。 そういった面も踏まえてみていき たい。 ☆勝者 ○オーランド 2つのトレードをした。 素晴らしい将来性のある7フィート のビッグマンを獲得し、質のある バックアップPGも手に入れた。 明らかにオーバープライスだった フランシスを出して、若いベンチ プレーヤーを手に入れた。 オーランドはダーコ・ミリチッチと カルロス・アローヨをケイトと ロッタリープロテクト1巡目指名権 で獲得。 オーランドに攻撃力のあるビッグマン を獲得したことになる。 ただ2007年までの契約ではある が。 もしこのトレードが思惑どおりに いけば、彼らはミリチッチとサイン し、そうでなければ、しないだけで ある。 オーランドはミリチッチはを確認 する時間と、サラリー枠を得たこ とになる。 フランシスの放出、そしてペニー を解雇するで、来年度のサラリー 枠を増やし、さらに若きベンチFW 選手アリーザを獲得。 グラント・ヒルとの契約も来シーズン に切れるので2007年に大型選手 の獲得が期待できるだろう。 ○デトロイト ミリチッチの実験は失敗だったが、 来年契約が切れるケイトの獲得で 2007年にキャップスペースを 得ることになった。 このスペースはベン・ウォレスとの 再契約に使われるだろう。 ○ミネソタ ガーネット放出の噂が耐えなかった が、結果的には出さないで正解だった ろう。 ガーネットはピアースやアイバーソン よりも遥かに価値のある選手である。 確かにガーネットの放出でキャップ に余裕はできるかもしれないが、 ミネソタとガーネットクラスの選手 が契約するほどのスペースは残ら ない。 ザービアックと、役立たずのオロワ キャンディーの放出で若干のスペー スを獲得した。 夏にガーネット放出の噂はまだある が、現実的には難しそうだ。 ○シアトル デンバーで過小評価されていたアール ワトソンを獲得した。 優れたディフェンスと判断力が光る 素晴らしい選手である。 プレーオフには到底及ばない順位 だが、ワトソンの獲得はいい判断 だった。 ○シカゴ ジョーダン引退以後、ずっと再建 状態のこのチーム。 若い主力選手を中心に、プレーオフ 候補にまでやっと上昇してきた。 オフにも不安のあるエディー・カ リーと契約せずにマイク・スウィー トニーやティム・トーマス、プロテ クトなしの1巡目指名権を獲得した。 この指名権がいまやトップ4以内の 指名権になりそうである。 今年はせいぜい8位のチームで、 デトロイトにボコられそうだが、 ティム・トーマスの契約が切れ (14ミリオン)キャップスペース が作られる。 夏に15ミリオンのキャップスペース と、トップ5ピックの獲得は更なる チームの躍進につながるだろう。 ☆負け ○ニックス ここまで酷いことをできるのだろう か。 契約切れ寸前の選手と若手の有望株 を放出し、明らかに過大評価選手 であるスティーブ・フランシスを 獲得した。 どちらにしろサラリーキャップ オーバーとはいえ、ペニーの契約 切れを放棄し、代わりに最も高い バックコート陣を手にいれた。 ともにPGタイプでなく、そして 優れたシューターでもない。 大型バックコート陣が揃うイースト であえて小さいバックコートを揃え た。 ニックスは次の2年間1巡目指名 権なしになり、さらにマーブリー、 フランシス、リチャードソン、 ジェームス、カリーといった巨額 契約に縛られることになるだろう。 少なくとも4年間は彼らでキャップ オーバーである。 ○フィラデルフィア 動かなかった。 アイバーソンとウェバーの2人の ベテランスーパースターを抱え、 キャップスペースは空かなかった。 必要以上にシュートを放ち、リーグ コンテンダーに必要な存在とはいえ ないアイバーソン。 フィジカルなプレーをできない膝に 故障を抱えるウェバー。 アイバーソンとはまだ4年も契約が 残り、ウェバーとは3年の契約が ある。 しかし彼らだけが問題ではない。 ロールプレーヤーに巨額な契約を しすぎている理由もある。 ダレンバートはショットブロックは 期待できるが、オフェンスは0だし バスケットIQが非常に低い。 あと7年も契約が残っている。 コーバーは3Pシューターであるが、 それ以外なにものでもない。 これから衰えが見えていくアイバー ソンを中心にコンテンダーになる つもりだろうか?