○正しい選択 ダリウス・ライスがNBAドラフトを回避して、 カレッジバスケを選択して4年が経つ。 しかしそれは・・・。 ☆ライス 「それについてはあまり話したくないね」 「過去について振り返りたくないし、前をみてい かなくてはならない」 「これからどうしていくかだよ」 本来なら彼はそんなことに悩む必要はなかった。 ライスはNFLの伝説的ワイドレシーバー、 ジェリーライスの甥であり、高校時代アメリカ選抜 として、2000年ドラフトのロッタリーピック 候補として期待されていた。 しかし彼はマイアミ大学行きを決めた。 その4年は堅実であったが、けっして華やかな ものではなかった。 先月のドラフトでライスの名前は呼ばれることな く、そして彼はFAとなった。 その分岐を思い出すのに遠くを見る必要もない。 彼の現在のチームメートには、高校卒業後すぐに ドラフトにエントリーしたセバスチャン・ティル ファー、トラヴィス・アウトローの2人がいる。 ティルファーは今年の13位ピック、アウトロー は昨年の23位ピックで共に保証契約をポートラ ンドから受けている。 一方でライスは仕事を求め、さまよう。 ダリウス・マイルズは3番目に指名される予定 だった。 ☆1人のNBAエクゼクティブ 「彼はトップ5で指名されるのは確実だった」 「ロッタリーピックであることになんの疑問も なかったほどさ」 多くの高校生が活躍し、今年は8人の高校生が ドラフトされ、1位指名はドワイト・ハワード だった。 ティルファーは、レブロン・ジェイムスと色々 話し合っていたから、大学にいかない決定を 下すのはたやすいものだったという。 ☆ティルファー 「会話ってもんでもなかったけどね」 「ただNBAサイドが自分を欲しているときに いこうかなって」 「高卒選手の何人かは大学にいかなくちゃっての があるみたいだけどね」 「でも、チャンスがあるときはいかなくちゃいけ ないよ」 最近の傾向として、国内の10代選手、そして海外 選手への潜在能力に思い切って勝負をかけるチーム が増えたおかげで、エントリーして指名されない 選手が出てくる可能性は低くなりつつある。 ☆ジョン・ナッシュ(ポートランドGM) 「ガーネットやコービー以来見てきているが、 ちょうどいいぐらいの高校生のエントリー人数に なってきていると思う」 「もし我慢して待つことができれば、大抵活躍 できるのは明らかである」 「一つの例として、インディアナが1998年に 指名したアル・ハリントンがあげられるだろう」 「彼もすぐにはプレーできなかったが、インディ アナが地道に育て、結果としていい選手になった と思う」 もちろん失敗の例もある。 1999年のレオン・スミスはサンアントニオに 指名された後、リーグでの居場所をみつけようと 奮闘している。 ☆メル・ダニエルズ(インディアナの育成担当) 「若い選手達がアーリーエントリーするのは容易」 「しかし私はNBAチームが賭けをする前に、 その選手がやれるかどうかをちゃんと評価し、 活躍できるように計画づけなくてはいけない」 「若い選手達にすぐ活躍できるようなことを いい、不必要に賭けを行うチームが多い」 「そして失敗する」 「多くのチームがやるべき宿題を行わずに、 決定を下すケースが非常に多い気がする」 アウトローはドラフトにエントリーした実際的 な理由について言及した。 ☆アウトロー 「率直にいえば、授業にいくのが好きでなかった んだ」 「実際のところ、明日怪我をするかもしれないしね」 「ドラフトはチャンスを掴むものにすぎなかった んだ」 もしライスがもう一度チャンスを得られるのであれ ば、違った選択をしただろう。 彼はそうではないというが。 ライスがアウトローとジェファーソン(今年の ボストン15位指名)から助言を求められたとき、 ライスはためらうことなくこういった。 ☆ライス 「俺は正しい決定を下せっていったよ」 「至ってシンプルなものだけどね」