○ジョーダンの後継者になりうる者 クリーブランドはミルウォーキーに対して33−27でリード していた。 ガンド・アリーナは大喝采だった。 リッキー・デイビスがベンチから出てきて、なんとかプレーオフに 出ようと頑張るミルウォーキーを苦しめた。 デイビスはたった16点に終わったが、結局クリーブランドが 勝利した。 クリーブランドは3連勝、4月に入って好調である。 バックスは最近好調のデイビスのいけにえになってしまった。 デイビスはここ数週間で他のチームの脅威になりつつある。 レイカースこそデイビスの35点を耐え、勝利したが、プレーオフ 争いをするインディアナは32点をくらい、負けた。 彼の得点力はキャブスを強力にひっぱり、すでにデイビスは 単なる1人の選手ではなく、キャブスも弱いチームでない。 デイビスはリーグの新星の1人として評価され、HCジョン ルーカスも彼について十分に表現できないという。 ☆ルーカス 「彼をコーチできて幸せだし、ファンも彼のことが大好きだろう」 「彼は素晴らしい選手であり、クリーブランドに大きな貢献を してくれている」 「彼は得点できるし、素晴らしい守備力がある」 「なにより精力的であるんだ」 ☆デイビス 「ことはかなりよくなっている」 「チームも勝っているしね」 「素晴らしい気分だよ」 「自分のキャリアの中で最高の年である」 「俺はプレータイムも沢山もらっているし、いいバスケをしている と思う」 クリーブランドは過去10試合で4勝をあげている。 過去10試合で彼の最低得点は18点である。 誰もこの活躍っぷりを予想してなかった。 もちろんデイビスでさえも。 活躍しだす3ヶ月前までは20点だって獲得してなかった。 ☆デイビス 「なにが変わったという訳ではない」 「ただ役割をこなしているだけさ」 「ボールを貰えば、それを生かしているだけさ」 ○粗い始め デイビスはキャリアの序盤に確かにチャンスもらえなかった。 シャーロットにドラフト21位で指名された大学1年生は、 常に怪我がつきまとった。 右足の骨折は2000年シーズン61試合の欠場につながり、 デイビスは2シーズンでたった94試合の出場に終わり、マイアミ へトレードされた。 マイアミでさえ、彼は苦しんだ。 マイアミでも足の骨折でたった7試合の出場に終わった。 今シーズンが始まるとまもなくクリーブランドに放出された。 しかしそれが転機だった。 怪我しなくなっただけでなく、毎試合のようにプレーができた。 79試合で33回の二桁得点を重ねた。 ☆デイビス 「3年間は調整するのが大変だった」 「とにかく怪我に悩まされた」 「俺はいま体調がいいからいいプレーができるんだ」 「全然違うよ」 彼の不遇の時代を知るこの町のファン達は彼に熱狂する。 彼がフェイダウェイやダンクを決めれば、ジェットエンジンの ように会場がなりひびく。 デイビスはそんな毎日を楽しんでいる。 ☆デイビス 「クリーブランドは俺にとっていい街さ」 「彼らは俺にプレーする機会を与えてくれたし、ファンもみんな 素晴らしい」 「また来年もここでやりたい」 「フロントがちょっとしたことを考慮してくれるかだけさ」 「でも、きっとここでやれると思っている」 ○輝ける未来 デイビスは今シーズンが終わると制限付きFAとなる。 しかしキャブスは29−50とボロボロである。 チームは彼との契約を望み、多くの人がデイビスがこのチームを 変えてくれると信じている。 ☆ルーカスHC 「私は彼がこのまま彼の可能性を伸ばしていけば、ジョーダンに なりえる存在だと思っている」 「一生懸命やれば、どんどん進化していくはずだ」 「いうまでもなく、彼をキープしたい」 他の選手達も同様である。 ☆アンドレ・ミラー 「デイビスのような選手はそんなにいない」 「彼には残って欲しい」 「このチームは彼がいればよりよくなるはずだ」 デイビスはチームメートにも不満がなく、また来年も活躍したい と思っている。 そして今年行ったプレーが彼の可能性のほんの一部分にすぎないと 思っている。 ☆デイビス 「俺はまだまだ伸びると思っている」 「もしこのままいいプレーをつづけていけば、俺はきっと素晴らしい 選手になりうる存在だと思っている」 「これからもっとそのことをNBAで証明していきたい」