○ジェイミソンはワシントンに生命を与える 彼は言葉に表すのが簡単な選手ではない。 アントワンジェイミソンは典型的なSFとはいいがたいし、典型的 なPFともいいがたい。 いうなれば、静かにNBAで活躍している選手の1人である。 彼は長きに渡って、弱小チームゴールデンステイトで疲弊していた。 昨シーズン、とうとうプレーオフコンテンダー、ダラスに移籍する が、層の厚さ故にベンチスタートという慣れないポジションを要求 された。 15点6Rで6thマンオブザイヤーを獲得するが、ゴールデン ステイト同様に弱小チームの一つといえるワシントンへ放出された。 そして多くの人間がどのような反応を示すか興味を抱いていた。 しかし意気揚々とプレーし、よりよいプレーをジェイミソンは みせた。 ジェイミソンはワシントンで無我夢中でプレーし、24点8Rの 活躍でチームの勝利に貢献した。 もちろんスターターである。 ☆ジェイミソン 「上手く気持ちを切り替えられたし、なんの不満もない」 「ここに来て、コーチ陣も俺を気持ちよくプレーさせてくれる」 「しかし一番素晴らしいのは周りのみんなが一緒にチームとして プレーしてくれることなんだ」 ジェイミソンはSFに対してポストアップができ、PFに対しては より素早い動きで翻弄できるのでマッチアップミスをつくりだせる。 ☆ジム・オブライエン(76ERSコーチ) 「ジェイミソンは素晴らしいSFであり、切れ込んで得点の取れる PFでもある」 ジェイミソンはかなり多くの外からの得点を決めてきたが、彼が 大学卒業後もっとも改善されたのは外からの得点力である。 大学時代は外からの得点は無視してもいい選手だったように思える。 ☆ジェイミソン 「元々いわれていたんだ」 「改善するところがたくさんあるとね」 ワシントンは素晴らしいスタートで、イーストのプレーオフ争い に食い込めそうな気配である。 ジェイミソンを獲得する前であれば、信じられないことである。 エタン・トーマス、ウォメ・ブラウンが戻れば、さらによくなる 可能性もある。 ☆ジェイミソン 「脅威になるかもね」 「いま9人でローテーションをまわしているが、2人が戻れば、 多彩な選手構成になると思う」 確かにただの強がりではない。 アリーナス、ヒューズの安定感はないが、能力を持ったバック コート陣。 2年目のヘイズはベンチから得点を重ねられるシューターとして 成長を続けている。 とにもかくにも、ジェイミソンがこの瀕死の状態だったフランチ ャイズに希望を取り戻した。 得点、リバウンドも然ることながら、過去4シーズン全ての試合 で全試合に出場している。 連続出場は現在のリーグトップでもある。 ☆オブライエン 「彼はワシントンをクォリティーのあるバスケチームにしようと してるんだろうね」 「実際、チームはそうなりつつある」 ジェイミソンは決してベンチスタートに異議をとなえなかったが、 出場時間の少なさはやや不満があった。 ☆ジェイミソン 「俺は4年目の今のキャリアで、よりスターターとして、より多く のプレータイムをもらって、チームに貢献できると思っていた」 「ダラスでは色々なタレント選手と一緒にプレーできるいい機会を もらったが、正直もっと貢献できると思っていた」 ジェイミソンはワシントンをかつてない領域へつれていくことに 興奮している。