○注目の未来 週一度の高校生選手に対するケーブルテレビのインタビューがある。 昨年、その番組はレオン・スミスを呼んだ。 彼はダラスの1999年の1巡目指名選手だった。 レオンのキャリアは始まるとすぐに脱線した。 複雑な環境に育ち、家を転々とし、適切な教育も受けていない彼は 里子として幼少期を過ごした。 身体能力が彼を支え、彼のバスケ能力が高く評価された。 しかしドラフトされると、弱点でもある社会不適合性がチームや コーチと上手くやっていくのを難解にし、シーズンを前にして カットされた。 保証契約だったので、ある意味信じられないダラスの行動では あったが、チームに及ぼす影響を考え、カットに至った。 ダラスのそうした動きは、結局レオンの終わりの始まりだった。 シカゴでガールフレンドに対する恐喝で逮捕されると、悪魔が顔を 覗かせ、アスピリンの大量摂取による自殺未遂・・・。 自殺を試み、レオンのバスケットボールの未来は閉ざされ、そして 彼は現れなくなった。 その後にテレビに現れたレオンはCBAのゲーリースティール ヘッズでプレーし、生活を支えているといっていたのを見て、 ショックすら覚えたものだった。 くだらない質問、自殺未遂に関するジョークなどの低レベルな 番組だったが、唯一彼にとってよかったことは、ファンからの 直接の下世話な質問がなかったことである。 その後、スティールヘッズで平均17点15Rの成績をあげると、 シーズン終盤にアトランタに拾われ、クーコッチのトレードの際に ミルウォーキーへ移籍した。 しかし彼は必要とされず、ハーレムグローブトロッターズで プレーすることになり、今はプエルトリコのチームにいる。 彼はプロになろうと頑張りつづけ、そうなった今、今度はより高い ところへと戻ろうとしている。 できれば、彼はNBAに戻り、紙ふぶきを浴びるような生活に 戻りたいと思っている。