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The End Of EVANGELION After
灼眼の魔王
第二章・過去と現在・中編
ジオフロント 中央ゲート前
翌日、シンは国連からの書類を届けるために、NERV本部のあるジオフロントの入り口の一つである中央ゲートの前に来ていた。
六年前の第三使徒戦の時に通った道をなぞり、本部直通のカートレインのあるゲートまで来たシンは、詰め所から守衛が出てきたのを見て取ると車を降りる。そして向かってきた守衛に、昨日の命令書に一緒に入っていた国連のゲスト用IDと、本来の自分のIDを見せながら、
「………国連からの通達書類を届けに来た九重シンだ。NERV本部までの直通カートレインの手配を頼みたい…」
守衛は差し出されたIDとシンの言葉、そしてシンの服装(今はいつものラフな黒尽くめではなく国連軍の将官用の礼服)と襟に光る階級章を見て慌てて敬礼すると「本部に確認をするので暫くお待ち下さい」と言葉を残し守衛所に戻った。
シンはそんなの守衛の後ろ姿を見ながら溜め息を一つはくと、晴天の空を見上げるのだった。
NERV本部 司令室前
NERV本部の司令室の前に佇むシンと道案内をしたと思われる黒服。あの後、本部に確認をした守衛の手配したカートレインに車を乗せ駐車場まで降り、そこで待っていた保安部の黒服の案内でシンは司令室まで来ていた。
「………司令、国連からの使者の方をお連れしました…」
「…………入れ…」
黒服がドアフォンに向かい声を掛けると、中からの返事と同時に司令室のドアが開く。黒服は「失礼します」と声を掛け中に入りシンもその後ろに続く。
薄暗い照明、床と天井に描かれたセフィロトの法陣、最奥の重厚な執務机に座るゲンドウとその傍らに立つコウゾウ。五年前に訪れた時と何ら代わりのない様子に冷笑を浮かべるシン。そして、
(……ふっ、ケテルに座してマルクトを見下ろすか……臆病な小心者が神を気取ってでもいるのかね…)
嘗てとは違い描かれたセフィロトの意味を見取り心の中で毒づきながら黒服の後に続いてゲンドウ達の前に立つシン。と、案内をした黒服がゲンドウの命で退出する。シンはその様子を見送り、そしてドアが閉まったのを確認すると、
「……はじめまして、特務機関NERV総司令碇ゲンドウ氏、同副司令冬月コウゾウ氏、私は国連軍総司令部直属第666独立特務連隊『DEMONBANE』所属九重シン特務中将です。今回は国連の命により特務機関NERVに対しての通達文書を持ってきました。どうぞお受け取り下さい…」
と、傍らに携えていた国連の徽章の入った封筒を執務机の上に差し出す。
(ここで第666独立特務連隊『DEMONBANE』について解説する。)
この部隊、元はアメリカにある覇道財閥が、本拠地のあるアーカムシティに蔓延る犯罪結社『ブラックロッジ』に対抗するために設立した私兵部隊である。
2017年、ブラックロッジとの戦争がDEMONBANEの勝利によって決着が付いた際に本来なら解散するはずだったが、覇道財閥総帥『覇道鋼造』がその力を今度は世界規模で役に立てようと決め存続が決定した。その後、ゼーレショック(これは秘密結社ゼーレの消滅により起こった世界規模での政治・経済の混乱)による各国の混乱と、まだセカンドインパクトからの復興が進んでいなかった南半球諸国の影で蔓延っていた武器密売組織、麻薬カルテル、犯罪結社、秘密結社などを相手に活動を始める。
2018年、僅か一年余りで20を越える非合法組織、犯罪組織を潰した功績に国連が目を付け、覇道財閥と交渉、同財閥と特殊な契約をすることで国連軍の独立特務部隊として編入することになり、その後今に至る。
(閑話休題・本編復帰)
ゲンドウは机の上に差し出された封筒を一瞥すると『……ご苦労』と告げコウゾウに一瞥を送る。その視線を受けコウゾウは封筒を手に取り中に収められている書類に目を通し始める。
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「………これは!本当かね、この通達は!」
「………………」
書類を読んでいたコウゾウが声を荒げてシンに尋ねる。ゲンドウもまた無言でシンを睨み付ける。シンはそんな二人の様子に冷笑を浮かべ肩をすくめると、
「私はその文書を届ける様に命令を受けただけですので内容までは知らないので私に言われても困るのですが……何か問題でも?」
「………この通達文書には『NERVの対使徒戦における優先権の一時凍結』とある。その理由が『前回の使徒戦の敗北と国連に対する虚偽の報告』とあるが、使徒戦の敗北、そのような事実は無い」
そんなゲンドウの言葉を聞き冷笑を深めるシン。そして、
「これはこれは、妙な事をおっしゃる。先日の戦闘では確かにEVA三機が大破という結果だったと思いましたが?」
「…………そのような事実は無い……国連にも報告がいっているはずだ…」
シンの揶揄する様な言葉に憮然と応えるゲンドウ。シンはその様子に冷笑を浮かべながら決定的な言葉を告げる。
「……なるほど、それでですか…でしたら面白いことを教えて差し上げます。『先日の使徒戦、ライブで国連に中継していた』と言ったらどうされますか?」
「「……!!」」
シンの言葉に驚愕の表情を浮かべるコウゾウとゲンドウ。尤もゲンドウの表情はサングラスに隠れて判別出来ないが。シンはそんな二人の様子を冷ややかに見ながら、
「そう言う事なので、この通達に異議のある場合は国連に直接異議申し立てをしてください。…………他に何か質問はありますか?」
「「………………」」
シンの言葉に沈黙するしかない二人。シンはその様子を冷ややかに見つめながら暫し待つ。ゲンドウはふてぶてしいシンの様子を睨み付けながら、
「…………九重シン特務中将……」
「なんでしょう、碇ゲンドウNERV総司令?」
「…………NERVから使徒戦における優先権が凍結されている現時点で、使徒の迎撃任務には国連軍のどの部隊があたることになっている?」
ゲンドウの言葉の後にコウゾウが続けて尋ねる。シンはその言葉に、
「……迎撃部隊ですか?それでしたら、我々DEMONBANEが勤めるよう軍から命令が来ていますが………それがなにか?」
「………………九重シン特務中将、君と独立特務連隊DEMONBANEに協力を要請する」
「………は?どういう事でしょう、碇ゲンドウ総司令。我々に協力要請とは?」
ゲンドウの言葉にわざとらしく首を傾げて応えるシン。そのシンを睨みながらゲンドウは、
「………NERVに現時点ではあの使徒に対抗する手段が無い。よって、前回の使徒を撃退したそちらに協力を要請する」
「…………拒否します」
「………な!!」
シンの言葉に驚くコウゾウ。ゲンドウはその様子を横目で見ながら、
「…何故だ…」
「何故、ですか?……理由は二つあります。一つは国連軍、原隊であるDEMONBANE双方からNERVと協力関係を取れとの指示は受けていません。二つ目は、迎撃の件で全権を委任されている私が必要としないからです。理由は、現時点でNERVには敵であるの大天使……使徒のことを我々はそう呼んでいます。その大天使に対しての情報も対抗するだけの戦力も無い。そうである以上、単独でも大天使に十分対抗出来る我々が協力体制を取る必要はない。と、判断したからです」
シンの言葉にぐうの音も出ないゲンドウとコウゾウ。たしかにNERVにはあの使徒に対抗する戦力も情報も無い。シンの言葉に何も言い返すことが出来ず只睨み付けるゲンドウ。
そして、
「………話は以上ですか?でしたら用件は済みましたので私は帰らせて頂きます…」
と、踵を返し司令室を後にしようとするシン。するとその背にゲンドウが声を掛ける。
「……ならば九重シン、貴様を超法的措置と特務機関権限に置いて強制徴兵する!」
「…なっ!!待て碇!!」
「……碇ゲンドウ、本気、いえ正気ですか?」
ゲンドウの言葉を慌てて止めようとするコウゾウ。そしてシンは振り返ると絶対零度の視線でゲンドウを射抜きながら問いかける。ゲンドウはその視線を受けながら、
「……拒否はみとめん」
「…………もう一度聞きます。正気ですか?……特務とはいえ国連軍の将官相手に強制徴兵、しかも今は日本に居るとはいえアメリカ国籍の人間相手に日本政府の超法的措置が通じるとでも?最悪日本政府とアメリカ政府間の外交問題に発展しますが?」
馬鹿にしたような口調でゲンドウに告げるシン。続けて、
「…お聞きしますが、強制徴兵に当たりアメリカ政府、国連、国連軍の三つに許可もしくは嘆願等は行いましたか?」
「………………」
シンの言葉に当然許可などは取っていないため沈黙するゲンドウ。シンはその様子を見て呆れたように溜息を一つつくと、
「………取っていないと……でしたらその強制徴兵は無効ですね」
「……………………」
シンの言葉に沈黙で返すゲンドウ。コウゾウはそのゲンドウを見てやれやれといった風に頭を振る。そしてシンは、
「……用件は以上でよろしいですね?……………では、私は失礼させて頂きます」
シンは再び踵を返すと出口に向かい、そして扉を開くとそのまま司令室を後にしたのだった。ゲンドウとコウゾウも今度は呼び止めることをせずに黙ってその後ろ姿を見送ったのだった。そして、
「……碇、何を考えている!九重特務中将の言ったとおり何の根回しも無しに国連軍の将官を強制徴兵出来る訳ないではないか!!」
「…………冬月、諜報部零課に連絡して九重シンを捕らえさせろ…」
「…!!なっ!!」
ゲンドウに苦言を吐くコウゾウ。それを無視して告げられたゲンドウの言葉に驚愕するコウゾウ。そしてコウゾウは再び渋い顔をすると、
「……本気か?碇……ばれれば只では済まないぞ……」
「………問題ない。用はばれなければ良いだけだ。捕らえて洗脳してしまえば戦力と手駒が同時に手に入る」
ゲンドウの言葉に苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ「どうなってもしらんぞ」と告げながら内線を手に取るコウゾウ。ゲンドウはその様子を見ながらニヤリとほそく笑むのであった。
NERV本部 駐車場
司令室を後にしたシンは、そのまま来た道を引き返し駐車場の愛車の元まで戻ってきていた。そしてそのまま運転席に乗り込もうとドアノブに手を掛けた、その時、
「………待て、九重シンだな…」
「……総司令の命令で貴方の身柄を拘束する……」
と、シンの後ろに現れた十人ほどの黒服から声が掛けられた。シンはゆっくりと振り返ると、
「………総司令の命令?………なるほど、権力が通じなければ力ずくですか…………」
肩を軽くすくめながら楽しそうに言うシン。黒服達は怪訝そうにしながらもシンの身柄を押さえようと、声を掛けた先頭の二人がシンに近づく。シンはその様子を顔に笑みを張り付け無言で眺めている。そして黒服二人が肩に手を置くと同時に、
「…現時点を持って独立特務連隊DEMONBANEと国連の間に交わされた契約の第三条『独立特務連隊DEMONBANEの所属隊員及び同連隊の所有兵器はいかなる権限、権力を持ってしても徴兵、徴収することが出来ない。もしこれを行った場合には、同連隊は実力を持ってこれを排除出来るものとする。』に抵触します。よって同条項の元にあなた方を排除します」
と、告げると同時に両肩を押さえている黒服二人の胸に手を当て、
ドスッ!!×2
「「「「「…!!?!!…」」」」」
鈍い音が駐車場に木霊しシンを押さえている二人以外の黒服は驚愕の表情を浮かべた。シンを押さえている二人の背中から人の腕が生えているのである。
そして、その腕はその手に握られた脈打つ肉塊(二人の心臓だと思われる)をグシャリ!と握りつぶす。
糸が切れた人形のように崩れ落ちる二人の黒服。押さえつけられていた肩を解放されたシンはニヤリと嗤うと、手に着いた血糊を払い落とし掛けていた眼鏡を外す。そして、
「…………まずは二人………恨むんなら飼い犬ごときを神殺しの魔狼に嗾けたお前達のご主人様を恨むんですね………」
「「「「「うっ……うわぁ〜〜〜〜!!!」」」
目の前で起きた非現実的な光景(骨格があるためいくら抜き手でも人の身体を貫くのは普通では不可能)とシンの放つ殺気に恐慌状態となり銃を抜き放ちシンに向ける黒服達。シンはそんな黒服を冷ややかに見据える。
と、シンの真紅の両目が金色に輝き始める。その輝き、近くからよく見れば瞳の中に魔法陣が浮かび上がりそれが輝いているのが見て取れる。
黒服達はそんなシンの様子に構うことなく銃の引き金を引こうとする。しかし、
「……The minions of Cthugha…」
黒服達の引き金が引かれるより早くシンの静かな呟きが当たりに木霊する。それと同時にシンと黒服達の間に純白の輝きが現出し、その輝きは瞬く間に白い獣の姿となる。
「「「「「……!!!?!!!」」」」」
「…さあ、炎の獣、旧支配者の一柱『クトゥグァ』、奴等を喰らい尽くせ!」
「/gu3\!$#"%!"%$#&'%(U&o3^ija:\q;k」
驚愕の表情のまま凍り付く黒服達。シンは構うことなく自身の呼び出した獣に命令する。白い炎の獣はその言葉に人では言い表せない鳴き声を上げると、凍り付いた黒服達に襲い掛かった。
炎に焼かれ、
炎に貪られ、
炎に喰われる黒服達。中にはクトゥグァに向けて発砲する者もいるが、只の銃弾が通じるはずもなく、その躯に触れた瞬間に蒸発して跡形もなく消え去る。
僅かな時間の内に残り八人の黒服達はその服の一片、髪の毛の一本に至るまでを貪り食われ消滅し、シンはその様子を冷ややかに見取ると自身の召還したクトゥグァを元の異界に返還したのだった。
NERV本部 司令室
司令室ではゲンドウ達が駐車場でシンの捕らわれる様を見ようと監視カメラの映像をモニターに映していた。しかしそこで映されたのは捕縛の様子ではなく、諜報部の黒服達がシンの手で惨殺される様子だった。
「「…………………」」
黙り込みモニターを見続けるゲンドウとコウゾウ。シンの、その圧倒的な戦闘力に言葉も出ない二人。と、モニターに映ったシンが振り向きカメラの方を見ると、
『……さて、どうせモニターしているのでしょう、碇ゲンドウ。今回の件は国連には報告しないで置きます。私を力ずくでどうこうしようと言うのならもう少しまともな戦力を持つ相手を連れてくるんですね…』
と、シンが話し終わると同時にモニターはサンドストームに変わる。二人は無言のまま暫く過ごす。そして、
「…………九重シンからは一時手を引く……」
「……それが良かろう。それより重要なのは国連への対応だ。どうする、碇?」
「………近い内にこちらから出向く。そのように国連に通達しろ…」
ゲンドウの言葉に同意しこれからの予定を尋ねるコウゾウ。ゲンドウは国連に出向く旨をコウゾウに伝え、コウゾウはそれを受けて「判った」と返事を返し内線で連絡を行う。ゲンドウはその様子を見ながら手を口の前で組むいつもの姿勢を取ったまま黙り込むのだった。
シンのマンション リビング
駐車場で黒服達を惨殺したシンは、何事もなかったかのように愛車を運転してNERVを後にした。
そして、今はマンションに帰り着きリビングにあるソファーに深く腰掛けて天井を向いた姿勢を取り、両目にぬれタオルを当てていた。その傍らではエルが洗面器で換えのタオルを絞り、ルイエは心配そうにシンに寄り添っている。すると、
「は〜あ……流石に生身でクトゥグァ召還は無理があったかな〜?」
片手で目の上に置かれたぬれタオルを押さえながらシンは呟く。あの後マンションに帰ると同時にシンは猛烈な痛みを両目に覚え、その様子を見ていたエルとルイエは慌ててシンをソファーに連れて行き、用意したぬれタオルで両目を冷やすよう促したのだった。
シンの呟きを聞きエルは半ば呆れたように答える。
「……シン、幾ら貴方でも私達の補助がない状態での魔眼の使用はリスクが高すぎます……その事はシンも承知していただけでしょう…」
「………確かにそうだけど………あの状況でエル達の力を使う訳には行かなかったし、しょうがないだろ?」
「それはそうですけど、でもむちゃはだめです…」
エルの言葉に対するシンの言い訳を容赦なく切り捨てるルイエ。シンはその様子に苦笑を浮かべると、
「………悪かったよ、もうやらないようにするから……」
「…ダメです。私達に心配を掛けたのですからシンには罰を受けてもらいます」
「……そうなの、しんへのばつは、きょうのゆうしょくのじゅんびをきんしする、です…」
ルイエの言葉に固まるシン。何故料理の禁止がシンへの罰になるかというと、シンの切り捨てた過去から唯一今も持ち越しているものが料理だからである。尤もそれもエルとルイエの許可無しにはやらして貰えないが……。
そして、凍り付いたシンに対してエルが、
「……ですので、シンはのまま大人しくしていてくださいね。どうせ今夜も出掛けるんですから体調は万全にして置いて下さい」
「ゆうしょくはわたしたちにまかせておとなしくやすんでてください…」
二人の反論を許さない、強い口調で言われた言葉に頷くことしか出来ないシン。
そうして緩やかに午後の一時は流れていくのだった。
第二章・過去と現在・中編 了
解説
独立特務連隊DEMONBANE
本編中に書かれたとおり、元は覇道財閥の私兵団。戦闘部隊『フェンリル』技術開発部隊『ケルベロス』保安諜報部隊『ティンダロス』の、三つからからなる連隊。
隊司令 覇道瑠璃(特務元帥)
隊副指令 九重シン(特務中将)※兼任
戦闘部隊フェンリル
DEMONBANEでも表だって戦闘を行う部隊。主に国連の命令で動くのはこの部隊。高い戦闘力を持っている人物が所属している。
隊長 九重シン(特務中将)※兼任
副隊長 ライカ・クルセイド(特務大佐)
技術開発部隊ケルベロス
覇道財閥技術開発部門と兼任の部隊。錬金術、魔導科学を扱う第一部隊。機械工学を扱う第二部隊。情報工学を扱う第三部隊からなる。三人の隊長が居る特例として副隊長は存在しない。
第一部隊長 ウェスト・ハーバート(技術准将)※兼任
第二部隊長 時田シロウ(技術准将)
第三部隊長 ウェスト・ハーバート(技術准将)
保安諜報部隊ティンダロス
部隊内の保安、防諜を扱う部隊。また対外的な諜報、潜入工作、及び要人の護衛を行う。潜入、単独戦闘に特化した人物が所属している。
隊長 九重シン(特務中将)
副隊長 リューガ・クルセイド(特務中佐)
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