ブルマ
何処かのフリーター ◆D5K0PnGiio 氏
睡眠をたっぷり取る事で魔力の回復を促す、という真偽は定かではないが
何かともっともらしい理由で朝が極端に弱いアンジェラが起きた時には、
リースもデュランも何時もの佇まいでいた。
「久々に手合わせでもしようぜ。」
適当な店でブランチを済ませ、腹ごなしにデュランが身内での鍛錬に誘った。
以前から暇があれば割と見られた事である。剣と槍と杖、得物は違うが
切磋琢磨する分には問題ない。
「あたし、パス…眠いし。」
欠伸をしながらアンジェラが一抜けするのもよくある事。これまでの激戦を
潜り抜けてきた戦士二人に対して、魔法使いの内では肉弾戦闘でもトップ
クラスの技量を持つであろうアンジェラでさえ相手にはならない。その分、
魔法でなら二人に大きく水をあける事はできるのだが。餅は餅屋という事か。
「寝不足ですか?」
「誰のせいだと…ッ、もういいわ。」
先に宿に戻ってるから、とだけ言い残してアンジェラは席を立った。いくら
朝に弱いと言っても、今日は何時にも増して眠そうなアンジェラの様子に
残った二人が揃って首を傾げるのは、彼女が自分の分の食事代の支払いを
していないのに気付く15秒前だったという。
「…まいった。」
深く息をついてから降参したデュランはそのまま草の上に座り込んだ。
鍛錬はお互いに鞘をつけたままの得物で打ち合うもので、純粋な力量なら
デュランはリースから3本の内2本を確実に取れるぐらいの差があった。
「まさか俺の膝を足場にするとはな。」
「とっさの思い付きですよ。」
先ほどの1本では、リースに数少ない白星のひとつがついたようだ。
槍のリーチの長さは懐に入り込まれると一転、脆くなるという定石通りに、牽制の
突きの戻しに併せて踏み込んだデュランが一撃を見舞う。槍の柄で危うく
受け止めたリースは、ただ後退しても間合いを詰められたままと見るや逆に
デュランを押しに掛かる。虚を突かれたデュランが力比べを挑むのが一瞬遅れ、
その刹那リースはデュランの膝を足場に、最も対処が難しい頭上へと跳び上がる。
身軽さを身の上とするアマゾネス仕込ならではの一撃で雌雄は決した。
手合わせの場所として選び、休憩とばかりにデュランが寝転がった草原は、
宿のある街からは少し離れていた。防風林として植えられたであろう木立が
街からの視界を遮っているのもあって、鍛錬をするのにも寝転がるのにも
適している。
「大丈夫ですか?」
「ああ。………。」
覗き込むように歩み寄ったリースからデュランが不意に視線を背けた。
「どうしました?」
「いや…別に。」
「あ、これは別に見られても平気ですから。」
時たま投げかけられる視線の先が、スカートの中へのものだと気付いた
リースが手ずから裾をやや持ち上げる。その仕草に微かにデュランが自分の
心臓が跳ねたと思う間もなく、生地の紺色が再び眼に飛び込んでくる。
そりゃそうなんだが…、などと呟きながら身を起こして頭を掻く。アマゾネスの
装束はその構造上、下方からの視線に対して無防備になりがちであり、
跳ね回ったりするのには少々恥を忍ばねばならないという欠点がある。
そこでアメリアという名のとあるアマゾネスが、下着の上から穿く事で誰かに
見られても問題ないよう、且つ高地であるローラントの気候を考慮に入れ、
厚手の生地を用いる事で防寒性を兼ね備えた着衣を開発した。これが瞬く間に
広まり、今もリースが下着の上から同じものを身に着けているという訳で。
デュランにとってはどこか気恥ずかしいが、リースは一向に気にしていない。
王族として育ったが故か、それともそれがローラントの国民性なのか、羞恥の
感じ方に微妙なズレがある原因はどっちだろうとデュランが考えているところに
「見たいなら堂々と見てもいいですよ?」
などと言われたものだから、何故だか自分だけが恥ずかしがるのが癪に思えて
口を開いた。
「そうだな。…リースのもっと恥ずかしいところは全部見てるしな。」
言葉もなくリースが一瞬で頬を朱に染めたのを内心でほくそ笑むと、調子に
乗ってこう続けた。
「ここで見せてくれるか? リースを全部。」
「……ッ!」
勿論デュランは軽い冗談のつもりであって、ほんの少し溜飲が下がればそれで
問題はなかった。なかったのだが、ただの冗談だと言おうとしたその時
「…分かりました。」
「へ?」
「デュランには、デュランになら…私を全部見てください。」
リースが手に持った裾を臍が見えるまで捲ってしまい、デュランはまたしても
後に引けなくなった自分の迂闊さを少しだけ後悔した。
踝程度まで伸びた足元の草は柔らかかったが、石が落ちていたりしても
面倒だったので、リースの身体は立ったまま木に押し付けられる。
「ん…んッ。」
人気はないが誰が来るとも限らない場所。立ち並ぶ木の内、樹皮が比較的
滑らかな一本の傍らで舌同士が絡み合う。情熱的に口内を蹂躙する舌とは
対照的に、リースの双丘は服の上から柔らかな手つきで揉みしだかれ、
もどかしく感じるほどだった。
「あ、あの…。」
もっと触わってください、と焦れてリースが洩らす。ある程度狙っていたとは言え
こうも素直におねだりされると、デュランの内に悪戯心が芽生えてしまうのも、
男心的には仕方ないと言えば仕方ないのかも知れない。それでさっきも失敗した
訳だが、ここまでくれば既に開き直ってしまっていた。
「どこを触って欲しいって?」
「私の……恥ずかしい、ところを…。」
わざと分からない振りをしてこの科白を―――あの清楚なリースから―――
引き出せた時点で、デュランは愚息が完全に硬直するほどの興奮を覚えていた。
それでも尚、手つきは柔らかなまま具体的な場所を言わせようと振りを続ける。
「アソコ、を。」
「アソコじゃ分からないな。…言い方は教えたはずだぜ?」
「お、オマ………ッ。」
限界だった。夕映えのような赤面で、雫が零れ落ちそうな涙眼で、最後の方は
擦れた小声で、卑猥な女性器の俗称が高貴な唇から放たれたのだ。すぐさま
屈み込み、鼻先を紺色の布地の上から押し付けてしまう。
「あッ、くふぅぅうぅんンッ!」
布地の独特の肌触りを愉しむと、脱がすのも面倒とばかりに布地が下着ごと
脇にずらされる。通気性を防寒性と引き換えにした布地の下は蒸れていて、
体液で湿った薄い金の繁みと牝の匂いが露になった。今朝は時間制限もあって
しっかりとは観察できなかった秘裂から蜜が溢れ出している。
「―――。」
間近にあるその様を、デュランはしばし我を忘れて眺めてしまう。月や蝋燭などの
明かりの元で見た事はある場所だ。それはそれで、ある種の幻想的な美しさと
淫靡さを併せ持った場所だと素直に思える。だが、日の光の元で見たそれにも
決定的に淫靡な要素があった。
「綺麗な色だ。」
「……ッ!」
無骨な指で拡げられたリースの秘肉は、奥まで色素の薄い珊瑚を彷彿とさせる
色合いをしていた。今からここにデュラン自身を―――いや、既にこの色合いの
肉襞に包まれたまま何度も精を放ち、更にそれが染み込むほど何度も奥までを
穿ったのだと思ったら、もう我慢などできようはずもない。ズボンを下ろして自身を
解き放つと、明るい場所で自分の最も秘すべき場所を拡げられて間近で観察される
羞恥と、観察される相手がデュランである事に密かな悦びを同時に感じていた
リースを正面から抱え上げる。
「スマン、もう我慢できねぇ。」
膝裏から手を回して臀部を掴んで支える。木を背にしているリースは後ろには
倒れようがないので、存分に尻肉の感触と紺色の生地の滑らかな肌触りを堪能
する事ができた。うっかりするとそれだけで達してしまいそうだ。
「自分で拡げてくれるか?」
抱え上げた時点で半ば元の位置に戻ってしまった股間を包むべき布地をずらし、
自分で剥き出しにしろとデュランはリースに言うのだ。リースの答えは、今から
自分の内側の襞を擦るであろう剛直を迎え入れる場所を開くだけだった。
そこにデュランが突撃を敢行するも、焦りが先行してうまくいかない。
「いひぃィッ!?」
「あ…悪い。」
勢い余って敏感な肉芽を、皮をめくるようにしながら思い切り直に抉って
しまった。悲鳴にも似た声に少しだけ落ち着きを取り戻すと、目の前の
熱い吐息と唾液が漏れる唇を、あやすように舐める。流れるようにデュランの
舌が侵入して絡みついてきたからか、リースの肉芽に付き纏っていた微かな
痛みは潮が引くように消え去り、何時の間にか甘い痺れだけが残っている。
身体の何処とも分からぬ場所から溶かされていくような激しい接吻に酔う内に、
その場所にそれが合わせられていた。リースが気付いた時には既に半ば重力に
引かれるまま、自分の身体が地面に向けて『僅かに』落とされている。
「んんぅーーーッ!!」
普段なら丹念な愛撫で濡れそぼっている隘路は、それに比べて何処かが
引っかかるような抵抗があった。が、それに構わず最奥までを剛直が一息に
征服する。元から舌を絡めていたリースは堪らず登り詰めてしまい、デュランも
その証である激しい締め付けを愉しんだ。
「んふッ、んッ! ん、んんんんッッ!!」
続けてデュランが幾度も突き上げる。その動きは相手を愉しませようとするより、
自分の愉悦を極めんとするがためのものに近かったが、舌を絡めたままで
膣内を奥まで蹂躙されるリースには関係なかった。そうされるだけで自然と
何度も達してしまうからだ。その度に訪れる強烈な締め付けにも構わず、
ひたすら肉襞を掻き分けて自身を突き立てるデュランの頭の中には、リースの
内側の可憐な色合いの粘膜に包まれる自分自身のイメージが浮かんでいた。
「―――ッ! ――ッ!! ―――ッッ!」
今朝抱いた時と変わらぬ具合にまで膣内がぬかるんだ頃になると、リースの
喉からは呻きさえ漏れる事はなく、跳ねる身体と締め付けが彼女が達する
間隔が短くなっている事を伝えていた。それに併せてデュランも最後の一突きの
タイミングを計り、そして決める。
「〜〜〜ッッ!!!」
「ん!! …………んッ!! ぅッ!!」
子宮口を抉った瞬間にリースは高みへと押し上げられ、余りの締め付けに
デュランの快絶は喰い止められてしまう。そしてそれが微かに緩んだ瞬間、
白濁の激流が子宮めがけて幾度も起こる。美しくも淫靡な色合いの粘膜に
染み込むであろう自分の精液を夢想しながらデュランも果てた。
「―――遅いわよ。」
そのまま力尽きるまで睦み合った後、二人が宿に戻った際に一人で夕食を
取るのも味気ないと思っていたアンジェラが、空きっ腹を抱えて半眼で睨んで
きたのは別の話であり、この夜に二人が(流石に)爆睡したのは余談である。
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