「ヒートちゃん、食器かたした?」
「バッチリだよー。あの子は?」
「こっちもお掃除終了!ウッドもそっち終わった?」
「あ、うん。…ねえあの子、これ…通信入ってない?」
「え!ほ、本当だ!いつの間にオンになってたんだろ」
『……やっと気付いたな』
「し、シャドーさん!!」

『実にテキパキとした手順で、素晴らしい清掃っぷりだった』
「どうして通信入ってるのに、言ってくれなかったの!?」
『そのほうが、貴女の素を見られて得だと思ったからだ』
「……そう、ですか…」
『結果、非常に得だった。いいカメラアングルだったので、見えそうで見えないのもまたよかった』
「あの…何が見え――」
『時にあの子、そちらは変わりないか』
「ん?変わりは…ないけど」
『そうか。』
「えーと…シャドーさんのほうこそ、どうしたの?いつもはもっと遅くに通信してるのに」
『…声が、聞きたかった』
「えっ…」
『姿も、このアイセンサに映したかった』
「…っ」
『それだけでは、理由にならないか…?』
「……なり、ます」
『…早く、直接会いたいものだな』
「そんなこと言うと、我慢してるのに会いたくなる…」
『済まない。寂しいのは私だけではない、か』
「そうだよ…。わたしだってシャドーさんに――……」

「うわー二人だけの空間が…」
「…あれでゲロ酔いだってんだから、イケメンは得だよね」
「…通信を勝手にオンにしたの、ヒートでしょ?」
「とーぜん。」
「ヒートに得なことでもあるの?」
「もちろん交換条件で、撮影データ抜いてもらえることになってるよ。あ、ウッドもいる?きっとぱんちr――」
「ちょ、待っ…!(これで首を縦に振ったら、僕も同罪じゃないか…!)」

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酔わば素直になりにけり。シャドーは酔ってもわかりにくそう。
オイシイ部分があれば何でも構わないヒート。
実はそれなりに健全だったりするウッド。

シャドーさんは気に入った銘柄ができると、それしか呑まない感じがする。イメージは日本酒。

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