クロスワードパズル
「ねえねえ★ ククール!」
振り向くと、ゼシカが笑顔で走ってくる。
「お、なんだ?(嬉)」
「クロスワードパズル作ったの! やってみてよ」
俺はなんだか嬉しくなって紙を受け取る。
早速、宿屋の部屋でゼシカが作ったクロスワードパズルをやってみた。
『自称イケメン男』
…誰だ? ヤンガスなわけないか…。てことは、俺!?
マスは四マスある。
一応ククールと書いた。
『女をたぶらかす最低男』
これも四マス。また俺!?
自分の名前を書いて、次
『パーティーの中のおばかさん』
…これは考えたくない。マスは四マス。どうせ俺だよ…。
『万年騎士団服』
どうせ俺ですよ! かけばいいんでしょ!
…やってるうちにイライラしてきた…。
『赤か白の人』
…酷いなゼシカ!
そんな言い方していいと思ってんのか!
『ナルシスト』
あのハ○ードのことか?
ハ○ードと書いておく。
一応そんなこんなでパズルを終わらせ、ゼシカに持っていくと、赤いペンで丸を付け始めた。
『ククール』の所は全て丸。それ以外全てバツ。
「…もしかして、この答え全部俺?」
「当たり前でしょ! 他に誰がいるの? 直してきたら持ってきてね♪ 丸つけるから」
満面の笑みでこっちを向いてくるゼシカ。
部屋で直しているときにふいに泣きたくなるのをがまんした。
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