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まだまだあるんです。
ここは「氷結クリフト」地下2階です。寒いです。
地下1階と同様にアホでエロで俗っぽい神官しか居ません。
「もうイヤだ」という方は速やかにご退室をお薦めします。
氷結クリフト・第六 「いのちだいじに」
「むー。つまんないー」
「つ、つまらないですか……」
アリーナ姫の現在の作戦コードは「めいれいさせろ」。自由闊達なお転婆姫はご不満の様子です。
クリフトが馬車の待機組になっている以上、素早さの高い彼女が【静寂の玉】を振りかざすのは確かに効率的なのですが、どうやら魔物と手合わせしたい年頃(?)の姫君は、この作戦にずっと頬を膨らませているのです。
「それでは姫様」
勇者の戦術も理解しているクリフトは代替案をひらめきました。
「どうぞこのクリフトにご命令を!」
「え?」
「姫様のご命令とあらば、このクリフト! 何でもいたします!!」
そう言うと彼の妄想が始まり、徐に両腕を身体に巻きつけ、悩ましげに身をくねらせました。
「さぁ姫様、何なりと」(クネクネ)
「ク、クリフト(焦)」(どうしよう)
神官クリフト、只今はげしく妄想中。
「あぁっ! そんなコト……こ、こんなトコロでっ!!」
「何やらかしとんじゃこのドグサレ神官がぁーっ!!!」
「子宮からやり直してこいィィィィ!!!」
そう言って老魔術師が去った後には、氷の人型オブジェ(死)が出来上がっていました。
「姫様。アホタレには構いませぬよう」
「う、うん……」
哀れ、氷結クリフト。
氷結クリフト・第七 「私の色に染まって欲しい」
「ひかりのドレスは守備力が高いんだけど、回復呪文まではね返すのが難点ね」
「マジカルスカートでいきましょうか」
移民の街に出来た店で、女性陣が装備を選んでいます。様々な洋服を手にとっては着替え、あれこれと意見し合う様子は、これからラスボスを倒しに行くという気配は全く感じられません。
「もうー! 決まらないよー!」
痺れをきらしたアリーナ姫が叫んだ時、クリフトが何かを手に持っていそいそと駆けてきました。
「姫様。これをっ!!」
「なにこれ?」
「天使のレオタードですっ!!!」
守備力はほぼ最高レベルで、初動優先の彼女にはうってつけの品です。
クリフトの顔が輝いて言いました。
「このウッフンとした淡い桃色と頼りない肩紐、そして羽のようなフワフワ。この手触りがなんともエロ……ごほん、戦闘には欠かせません」
「そうかなぁ」
「そうです!!」(どキッパリ)
「クリフト、鼻血出てるよ」
そうして両の鼻穴から鮮血を滴らせる神官の後ろに控えるは。
「淫乱神官には大きな神の罰が必要じゃの……(殺気)」
「神に詫びて来い! 戻って来なくて良し!」
鼻血を出しまたままの氷の人型オブジェ(しに)が出来上がっていました。
「姫様。はぐれメタル鎧になさいませ」
「それ装備できない」
哀れ、氷結クリフト。
氷結クリフト・第八 「これだけ非・氷結」
イムルの宿屋で見た2回目の夢は、ピサロの恋人・エルフのロザリーが人間に嬲り殺されるという、なんともハードな内容でした。
「ちょっと今日の夢は酷かったわね……」
「うむ。魔物が悪で、人間が正義ではないと痛感いたした」
マーニャとライアンがフロントで今朝方に見た夢の内容を語らっていると、アリーナ姫が階段を下りて来ました。
「おはよう」
その暗い表情を見れば、やはり彼女もまた同じ滅入るようなあの夢を見たに違いありません。
「あれ? クリフトは?」
「まだ寝ているかもしれませぬな」
「見てくるね」
彼もまたロザリーの悲しい想いが投影された悪夢を見ているのでしょうか。
仲間が彼の部屋を訪ねます。
「うーん、うーん」
扉を開けると、ベッドからは搾り出すような声が聞こえました。
「あぁっ……はぁっ……」
とても苦しそうだと思えば、それは苦痛に満ちたというよりも。
「っあぁ! 姫様、いけませんっ! こんなコト! あっあぁっ!!」
「…………」 ←マーニャ
「とりあえず」
そう言ってマーニャは部屋に入ろうとするアリーナ姫を連れ戻し、炭になったクリフトを背に宿を出ました。
「あんたがこれ以上夢で犯されないようにしといたから」
「?」
哀れ、燃焼クリフト。
氷結クリフト・第九 「ムチで叩いて」
「私、キラーピアスの方が好きよ」
世界中のタルやツボを割りさくり、洞窟の果てまで赴いてかき集めた「小さなメダル」。ようやく仲間全体にその(交換によって発生する)価値が浸透してきましたが、どうやらアリーナは最大のご褒美であった【グリンガムのムチ】がお気に召さないご様子。
「戦闘には使えないわ」
力のない他の女性陣が装備しても、イマイチその威力が発揮しないムチ。これはもうお蔵(ふくろ)入りか?というとき。
「では私が」
と、クリフトがムチを手に取りました。
「クリフトは装備できないでしょ?」
「いえ、そうではなく」
キョトンと首を傾げるアリーナを見て、クリフトはムチと共に自らを差し出して言いました。
「これで私を縛るも良し! 打つも良し! 嬲るも良し! です!!」
「……は?」
「こちらの使い道は色々と、それはもう沢山とございます。
「今から私がその用途をじっくりと――」
「クリフト、うしろ」
「腐れ神官が吸って良い空気など、ありゃせんわぁぁァァッ!!」
老魔術師が舌打ちしたその背には、氷の人柱が出来上がっていました。
「ワシが僧侶なら息の根を止めれたものを」
「それって殺すってことだよね」
哀れ、氷結クリフト。
氷結クリフト・第壱拾 「三角関係」
「クリフト。(何だかんだ言っても)大好きよ」
「わ、私も……だっだだ大好きであります!」
(今日は久しぶりに、本当に久しぶりに二人きりになれた!)
天にも昇る気持ちで、ヘタレ神官クリフト(下心ありあり)は、横目にアリーナ姫を見ていました。
人の気配も漸くひいてきた夕暮れの公園。噴水より飛沫をあげる水滴は夕日を浴びてキラキラと煌いて、なんともロマンティックな雰囲気です。
「ひひひひひ姫様」
クリフトは思い切って隣に座るアリーナ姫の肩を掴みました。
彼の突然の行動にアリーナ姫もドッキドキな様子です。クリフトは彼女の大きな瞳を見つめて言いました。
「あ、あの。……キ、キッスをしても宜しいでしょうか」
二人は夕陽に負けないくらいに頬を真っ赤にさせて、見つめ合いました。
「……うん」
アリーナ姫がそっと瞳を閉じました。
クリフトは生唾をゴックリと飲んで、その桜色の可愛らしい唇に触れようとしたとき。
「どっこの神官が姫様をたぶらかしとんじゃゴルアァァッ!!!」
「ワシの目の黒いうちは、姫様に指一本も触れさせはせぬっ!!!」
老魔術師はアリーナ姫の手を取り、皆の待つ宿へと強制連行しました。アリーナ姫は氷柱(しに)と変わったクリフトを心配そうに見つめながら、手を引かれていきます。
(これって別の意味で三角関係なのかしら……)
以前マーニャより聞いた「痴情の縺れ」を思い出し、アリーナ姫は首を傾げて帰りました。
あぁ哀れなり。氷結クリフト。
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【氷結コメント】 |
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しつこいくらいに10連発いってみました。
おなかいっぱいです。
ここまでお読み頂きました方にはもうお分かりかと思いますが、
こんな神官でも姫様は愛してくれているようです(笑)。
まさに神の奇跡(笑)!
しかし二人が結ばれるには「身分」でも「立場」でもなく
「ブライ」が最大の障壁で(笑)。
……と、昨年はここまでだったんですが、
遂に今年、新たな地下への道が発見されました。
えぇ、良くも悪くも(笑)。
命知らずの冒険者さまは次の行動を選んでくださいね☆
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不肖クリフト、どこまでもお供させていただきます!(地下3階へ)○
今すぐ引き返しましょう。こんな所に姫様をお連れしてはなりません(クリアリ書庫へ)○
ふたたびリセット(TOPにもどる)
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