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(やばい。本当に深くなってきた)
ここは「氷結クリフト」の地下4階です。地獄です。
もう溜息しか出ない神官しか居ませんので、
カッコイイ神官をお求めの方は、
寧ろ他サイトさんへルーラしてください(笑)。
氷結クリフト・第拾六 「そろそろ氷結じゃなくなってきた」
「ひ、姫様。きょ、今日こそ私と……」
「なに?」
神官クリフト、いきなり男の勝負時です。今日こそは用意周到に事を構えようと必死です。
夜。まずは二人きりになろうと誘ったのですが。
「クリフトォォォッッ! 貴様なにをしでかすつもりじゃあ!!」
案の定、例の老魔導師が目を光らせていました。既に杖を構え、攻撃態勢(殺意ありあり)に入っています。
怒りに打ち震えるブライに、クリフトはニヤリと微笑して対峙しました。
「ふふふ。私とて何度も氷結するつもりはありませんよ!」
なんとマホトーンを唱えられる神官がいきなり死の言葉(ザキ)です。悲しい哉スケベ心は殺意をも簡単に生み出してしまうようです。
そんなエロ神官の手から出た黒い霧がブライ老を覆ったその時。
「なんのッッッ、甘いわぁ! 若造がァァァ!!!」
血脈を露にし、ブチ切れるのではないかという勢いでブライ老が印を結びます。
「このチンカス野郎がイイ気になりおってっ!!!」
そう言ってブライ老はアリーナ姫の手を引いて連れ戻し、サッサと宿に戻りました。
「夜に恐ろしいのは魔物ではありませぬな」
「?」
哀れ、クリフト死亡。
氷結クリフト・第拾七 「こわれてきた神官」
「アリーナ、大丈夫か」
「うん……」
今しがた毒にやられたアリーナ姫のもとに、勇者ソロが駆けつけてきました。毒消し草を袋から出し、彼女に塗ってあげようとしたその時。
「はっ! 姫様の貞操が危ない!!」
妄想神官クリフトが馬車より飛び出してきました!
あろうことか勇者ソロは仲間のあほ神官によって「しに」になってしまいました。
「あぁ恐ろしい! 姫様の素っ晴らしい太腿が触れられるところでしたっ!」
「クリフト!」
事態を図りかねているアリーナ姫のもとへクリフトが壮絶な表情で迫ってきます。
「ひ、姫様の毒は、わ、私が吸い出して差し上げますっ!!!」
クリフトはそう言うなり、ハァハァと鼻息を荒くさせながら、アリーナ姫の瑞々しい太腿を眺めました。
「すっ吸うだけですから、舐めたり揉んだりしませんからハァハァ」
「てめェはキアリー使えるじゃろがボケーッッッ!!!」
「馬車でおとなしく死んでおれば良いものの、まったく……ぶつぶつ……」
そう言って老魔術師が馬車に戻った後には、氷の人型オブジェが出来上がっていました。
「教会で生き返らせるゴールドが勿体のうございますな」
「ねぇ、毒……治して……」(ぐったり)
哀れ、氷結クリフト。
燃焼クリフト・第拾八 「こわくないから」
モンバーバラの歓楽街。
夜の裏路地は、さも当然のように華やかな夜の蝶が甘い蜜を振りまいています。
ふとした瞬間に迷い込んでしまった一行は、その濃密な甘い異世界に戸惑っていました。
「ここは何をするところなの?」
アリーナ姫だけがキョトンとして、その可愛らしい小首を傾げて色とりどりの街灯を眺めています。
「こっこっ、ここはですね」
クリフトは狼狽しました。
「だ、大丈夫ですよ」
ごほんごほんと咳払いして、クリフトは真面目な顔になり(作り)ました。
「此処はいずれ私達二人が通らねばならぬ領域です」
そう言うと彼はいきなり積極的にアリーナ姫の手を取りました。どうやらまた妄想モードに突入した模様です。
「ガラス張りのシャワールームに回転ベッド……だ、大丈夫です! 私がリードしますからっ!!!」
「クリフト、鼻血」
「は、初めてで戸惑うかもしれませんが、こ、怖くありませんよ」
「何も言わんっ! 逝けェェェ……ッッッ!!!」
ブライ老がアリーナを路地から救出した後には、様々なネオン光に照らされて輝いた氷柱(しに)が立っていました。
「二度と此処とクリフトには近付いてはなりませぬ」
「う、うん」
哀れ、氷結クリフト。
氷結クリフト・第拾九 「エプロン姿のMYワイフ」
ホフマンさんが励んでいる移民の町の開拓は順調に進んでいる様子で、大きな建物も教会も、お店も建ってきました。
久々にここを訪れた一行は、その変貌ぶりにただただ目を瞬き、ポカンと大口を開けるばかり。アリーナ姫も驚き喜んで、整然と敷き詰められた石畳を駆けて行きます。
「凄い! 私もこんな家に住みたいな!」
「ひっ姫様っ! 待っ……!」
彼女の後姿を追いかけながら、クリフトは木漏れ日に輝くアリーナ姫を見てまたまた妄想してしまいます。
(あぁ。私も姫様とこーんなステキな街に暮らせたら……)
妄想私が教会から帰ってきたら、
妄想それは可愛らしいエプロン姿の姫様が迎えて下さって、
妄想「ご飯にする? お風呂にする?」
妄想なぁんてっ! ミラクルスマイルで私の胸に飛び込むものだから!
妄想ついつい私は思わず、
妄想「もちろん姫様にしますっ!!!」
妄想とか言っちゃってラブロードを駆け抜けっ!
「……って、ぐぶはぁ!」(妄想全開により憤死寸前)
「ク、クリフト? 大丈夫?」
アリーナ姫は振り返って、頬と鼻を真紅に染め上げたクリフトに驚きました。
「ひ、姫様!」
「な、なに?」(どうしよう、凄い鼻血…)
「幸せにしますから! きっと私が幸せにして差し上げますから!」
「汚い妄想と顔で姫様に近寄るでないわぁッッッ!!!」
老魔術師が去った後には、氷の人柱が出来上がっていました。
「さぁ、姫様。新しく出来た建物にまいりますぞ」
「う、うん」
哀れ、氷結クリフト。
氷結クリフト・第弐拾 「それでも愛してる」
「今日は大変だったね」(氷結してて)
「い、いえ。そんなことは」
おてんとう様の暖かい光によって氷はようやく融け、凍っていたクリフトも開放されました。すっかり凍えた身体を暖炉で温めながら、クリフトはアリーナ姫からタオルを受け取りました。
ほんのりとした炎に照らされた二人だけのこの時間は、不可解なプラス思考のクリフトにとっては「氷結して良かった」とさえ思わせる程の至福の時間です。
「大丈夫?」
「勿論です。私は! 姫様の為なら!!
「炎をくらおうとも氷漬けになろうとも愛を貫きます!」
アリーナ姫の両手をギュッと握り締め、クリフトは力強く言いました。
頬を真っ赤に染めながらも真剣な瞳で語り詰め寄るクリフトに、アリーナ姫もまたポッと頬を染めました。
「あ、ありがと」
「姫様と結ばれるならばっ! 私はっ!!」
「ク、クリフト?」
彼の中でなにかがハジケたようです。クリフトは勢いのままに任せることにしました。
驚き戸惑うアリーナ姫をそのまま胸にかき抱き、柔らかい髪に触れ、彼女の可愛らしい唇を堪能しようとしたその時。
「腐れ神官が何をやらかしとんじゃ、このボケナスがァァァ!!!」
「何度でも氷柱にさせたるわいィィィッ!!!」
そう吐き捨てるように言って老魔導師が去った後には、再び氷柱となったクリフト(しに)が経っていました。
「ブ、ブライ……」
「ワシの生きている間は絶対に触れさせませぬぞっ!!!」
(じゃあ一生ムリだよ……)
息巻く老魔導師の影でアリーナ姫がガックリ肩を下ろしたのは、残念ながら誰も知らないことなのです。
嗚呼哀れなり。氷結クリフト!!!
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【氷結コメント】 |
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遂にここまで深くなってしまいましたが、えぇ、
私はこんなヘタレでエッチな最悪神官が好きなのです。
またネタが思いついたら、更に掘り進んでいきたいと思ってます。
ここまで読んでくださった冒険者様も、きっとお仲間だと信じて(笑)。
では、以下のリンクで正直なご感想をお選びください☆
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このクリフト、今は堪らない充実感に満ち満ちております!(氷結書庫へ)○
やりきれぬ思いがします(小説MENUへ)○
やっぱりリセット(TOPにもどる)○ |
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