740 名前:I/O :2007/01/11(木) 23:30:08 ID:Dp5HfiFJ
西暦2032年4月26日月曜日。午前0時12分。メガロポリス東京。
3年ぶりの皆既日食に呼応するように発生したコンピューターの異常動作。
4つの物語はこの時既に始まっていた。
Aルート
主人公は葵日向。2年前に双子の妹夢月が行方不明になり、以来心を閉ざして無気力な生活を送っていた。
ある日届いた一通のメール。「きみは、そこにいるの?わたしはここにいるよ」
夢月のメアドから届いたメールをきっかけに過去と向き合う覚悟を決めた日向は、夢月を探す決心をする。
アドバイスをくれる校医の弥生、心配する幼馴染朔夜、家族を思っていた父に支えられながら
夢月の残したパスワードを解き、オンラインRPG「バビロン」にシャマシュという神のキャラでログインし
情報を集める。シナリオ<アッシュール>を介し、夢月に日記を手に入れた日向は
夢月がバビロンの開発者の一人であり、麻薬の売買に関わっていた可能性を知る
取引現場に向った日向だったが事件に巻き込まれ、麻薬密売の容疑をかけられる。
半月後、朔夜に別れを告げた日向は最後の暗号を解き、鏡花学園の屋上「空中庭園」へ向かう
幼い頃父に連れられ妹と二人訪れた約束の場所。日向は月を見上げ夢月を救い出す決意をする。
その前に現れる夢月の恋人でバビロンの開発者三貴神エンリルこと出雲司は
「貴様は夢月の為にならん」と告げ、日本刀で日向の身体を貫く。
741 名前:I/O :2007/01/11(木) 23:55:01 ID:Dp5HfiFJ
Bルート
ネットワークのセキュリティ構築などを請け負うハッカーチーム「クリミナル」
堅物眼鏡の綾瀬みか、黒一点の宮田浩介、双子の姉妹篠塚真佐実、真佑実
そして彼らを束ねるのがイシュタルこと暁明星だった。
巨大企業エクサークからの依頼でクラッキング予告にそなえていた彼らの前に
ネットで噂されていた電脳の神「He」が現れ窮地に陥る。
その隙にデータを奪うクラッキング犯。サイバーテロ集団「コード」
コードの中に過去にみかをストーカーしていた男アンドラスの存在を知り
彼の電脳にスパイウェアを仕込むことに成功したクリミナルの面々は
「コード」がエクサークのデータセンターにテロを行うことを知る。
コードの長であるエンリルにスパイウェアを発見され、標的となるクリミナル
テロ決行当日にネットワークからセキュリティを掌握し、コードの妨害を行うが
イシュタルのアヌンアキ時代(バビロン開発メンバー)の仲間ナブーからSOSが入る。
ナブーと娘の朔夜、彼の同僚である葵光彦(日向の父)がデータセンターに閉じ込められたのだ
危険性に躊躇するイシュタルだが、仲間たちの後押しで救出に向うことになる。
エンリルの手によりみかが殺され、葵光彦も銃弾に倒れる。姉妹を庇い命を落とす浩介。
そんな中、イシュタルはかってお姉さまエレシュキガルから託されたロザリオを真佑実に渡す。
ロザリオを使い、かって自分を助けてくれた「He」を召喚しようとする真佑実だったが
一発の銃弾が真佑実の左目に命中する。痛みにのた打ち回る真佑実。
現れた「He」は一瞬でセキュリティを支配するが、彼は全ての隔壁を降ろしガスを放出する。
敵味方の区別なく・・・苦しむ真佑実と障壁を叩いている朔夜を見て意識を失うイシュタル。
「最後に、もう一度だけでいいから・・・おねえさまに・・・あいたかった・・・な・・・」
742 名前:I/O :2007/01/12(金) 00:15:46 ID:Dc+fSQRj
Cルート
全てが赤く染まった世界で少女を抱きしめ慟哭する「彼」
思わせぶりな言葉ばかりを話すマグダレーン・・・綾瀬みか
頻繁に訪れる頭痛と次々と移り変わる場面。いつしか、イシュタルはイアンナと名乗り
コードに命を下し「He」と戦っていた。傷ついた「彼」を解放するイシュタル。
弥生との会話の中で自分は過去に遡っていっているのではないかと考えるイシュタル。
コードの首領エンリルがHeに殺されるのを阻止することが使命だと思いつく。
過去転移を繰り返したイシュタルはついにその場所にたどり着く。
コードを倒し、エンリルに向おうとする「He」それは良く知った少年だった。
「日向・・・君?」
「君は確か・・・篠塚真佑実?」
全ての記憶は繋がった。真佑実はエンリルと日向の間に入り、戦いを止める。
Dルート
透明なポッドに眠る「彼女」だが全ては手遅れだった。慟哭するHe
自分が何者かわからぬまま復讐だけを目的に戦い傷つく彼を救うイシュタル
記憶の欠落を埋めていく内、復讐の相手がエンリルであることを思い出すが
あらゆる証拠が彼の死を告げていた。そして殺害したのは自分?
その場所に辿りつき、記憶を取り戻した葵日向。彼女とは妹・・・夢月だった。
真佑実によってエンリルとの決着を阻まれる日向。その前に現れた弥生は彼らを
バビロンの中枢。夢月の眠る場所へと導いていく。
743 名前:I/O :2007/01/12(金) 01:30:17 ID:Dc+fSQRj
これだけじゃわかりにくいのでバビロンについて書いておく。
現実に適応できず、ネットにはまっていた天音弥生は、バビロニア神話の創造神アヌをハンドル名にし暗号を仕込んだコミュニケーションツールを公開する。
数ヵ月後、暗号を解いた2人出雲司と綿津見恵が現れ、それぞれアヌにならいエンリルとエアを名乗ることに。
3人は互いに親友となり語り合い、自分達はイマジナリィチルドレン(以下IC)と呼ばれる
現実に実感を得ることができないがサイバースペースに適応した新世代の人類なんだと気づく。
3人は自分達と同じように苦しんでいる人がいると思い
コミュニケーションツールを発展させ、バビロンの原型を作る。
そこに参加したエレシュキガルは直接バビロン開発には関わらなかったが
ICについて深い知識を持っており、導師として3人にアドバイスを行う。
(この時、彼女が仕込んだ人工無能が本編に出てくる妖精レムになる)
さらにナブー、ネルガル、イシュタルが加わりアヌンナキを結成。
発展を続けるが拡大するシステムと増大するアクセスに資金やインフラが追いつかなくなる。
その頃、現実に適応できなくなっていた夢月がレムのハンドルでバビロンに参加。
2029年皆既日食の日、夢月とエンリルが運命の出会いを果たす。
夢月が月の女神シンとしてアヌンナキに加わったときにはプロバイダから停止命令が出ており
またバビロン内に荒らしが発生し崩壊寸前になっていた。
744 名前:I/O :2007/01/12(金) 01:31:57 ID:Dc+fSQRj
そんな時、大企業エクサークが社への従属を条件にバビロンのスポンサーとして名乗り出る。
他に手段のなかったアヌンナキはこれを受けるが、エレシュキガルがイシュタルにロザリオを託し消える。
エクサークから量子コンピュータ<マルドゥーク>が貸し出され爆発的発展を遂げる。
この時、エクサークのスッタフだった葵光彦がシャマシュとして関わる。
エンリル、ロザリオのデータをハックし夢月に渡す。また、エクサークの狙いを知る。
エクサークの突然の撤退。マルドゥークにウィルスが送り込まれるが、夢月がロザリオを使い
マルドゥークのデーターを退避する。バビロンは崩壊しアヌンナキは解散する。
残ったエンリルと夢月は有志による「イードク」を結成し、バビロン再生に取り掛かる。
一方エンリルは「コード」結成し、エクサークに対する復讐を決意する。
I/Oシステムを完成するが容量の問題があったためエニグマというシステムを開発し
夢月の夢を介してバビロンを制御しようとする。夢月はエンリルとのすれ違いを感じ
今は疎遠になってしまった兄、日向に対し手がかりを残し眠りに付く。
滅んだはずのマルドゥークが再起動したことに気づいたエクサークは
新型量子コンピューターアッシュールで破壊しようとするが「He」が現れ失敗する。
この時のダメージでHeの存在が揺らぎ、データがネットに拡散する。