「なぁ、フランはバルフレアとどうやって知り合ったんだ?」

ヴァンの一言にフランは一瞬止まったが、また歩き始める。

やっぱりだめかとぽりぽり頭を掻いたヴァンの頭に

「野暮なこと聞くんじゃねーよ。」

後ろから肘鉄が飛んできた。

「だって知りたいもんは知りたいし。」

それでも食い下がっていると、前方から静かで深い声。

「あの頃私は一人で旅をしていたの。特に目的もなく、気ままな旅ね。」

「彼は丁度、そうね坊やぐらいの歳だったかしらね。」

突如始められた昔語りにヴァンは興味津々と言った様子で、

ヴァンの少し後ろを歩いているパンネロも視線をこちらに向けて話の続きが気になっているようだ。

「おい、フラン!」

珍しく慌てた様子でバルフレアはフランの隣に並ぶ。

なにやら二人の間で無言のやりとりが行われていたとき、一番先頭を歩いていたアーシェが少し厳しい声で街が見えたわと言った。

襲ってきたモンスターとの戦闘もあり、話は結局そこでうやむやになってしまった。

 

 

 

 

 

「気ままな旅、ね。よく言うぜ。」

あてがわれた部屋のベッドの上でつぶやく。

「気ままな旅よ。好きな地へ行って好きなものを見て…」

「好きなものを盗んで?」

「ええ、そうね。」

特に悪びれるでもなくそう言うと、隣に寝転んでいたフランはこちらに向かって穏やかに微笑んだ。

今彼女の頭の中にあのときの俺が浮かんでいるのかと思うと、なんだか胸の奥がちりちりして

それを誤魔化そうとフランの顔を覆った。

自分の舌で薄く開いている唇に分け入り口内をかき回す。

こちらが絡めたくて必死になっているのに少しも動こうとしない舌を無理やりになぞっていると

ふいに頭の後ろに手をまわされ深く吸われた。まるで己のすべてを吸われるような、強烈な一撃。

それだけで硬く熱くなるのを感じ、心の中でごちる。

(攻めてるのは俺だっての)

優位を取り戻そうと、いや元から優位になど立てていないのかもしれないが、空いていた手を動かす。

横向きの裸体を転がし、足の間に身体をねじ込む。羞恥心を煽ろうとわざと片足を持ち上げ、晒させる。

それでもフランは動じず、ただ緩やかな微笑みで俺を見ている。

 

いつだってそうだ。こいつの心をかき乱してやりたいのに、結局乱されてるのはいつも俺ひとり。

熱く滾らせてるこの想いはきっとこいつには――――

「馬鹿ね。」

「おわっ!」

突然身体を反転されて、我ながら情けない声がでた。

先ほどとは逆に、上からのしかかるフランの肢体が適度に俺を圧迫する。

「ほら…ちゃんと濡れているでしょう?」

添えられた手によって導かれた其処は、確かにぬるりと湿っていた。

「大丈夫、同じよ。」

すべてを見透かした上で、そんな顔で囁くのは反則だろう、と。

「ああ…。」

柔らかな身体をぎゅっと抱きしめる。手足の短い俺にはとてもこいつのすべてを包み込むことはできないが

それでも抱きしめずにはいられなかった。

 

 

「…この先は?」

「もちろん。同じだろ?」

手を滑らし太股をくすぐる。待ちかねていたとばかりに二本三本と飲み込む花弁。

指の動きに合わせ腰が揺れるたび、押し付けられている二つのやわらかな双丘が目の前でむにゅと形を変えた。

フランはそんな痴態を見せつけながら頚動脈にキスを落とす。

「ふっ。」

首に気をとられた隙につかまれた熱源。

長い指先になぞられ耐え切れず漏れる俺の吐息。

それを実に嬉しそうに聞いているから、もっと聞かせてやろうとほんのり赤く染まった耳に顔を近づける。

「あっ。」

フランは耳が弱い、息を吹きかけるだけで身体がぴくりと揺れてしまうほどだ。

それを甘噛みして舐めてやると、お返しとばかりに本格的なしごきが始まる。

そっちがそうならと出し入れを続けつつ親指で陰核をつぶす。

「ん、ふっ。」

「くっ。」

もう早くつながりたくて、とろとろで、神経の端がぴりぴりと熱い。

視線がぶつかる。どちらが何を言うでもなくお互いがお互いを受け入れる体勢に身体を動かしていた。

ぬちゅりと卑猥な音が響き、ゆっくりと飲み込まれていく感覚が俺を駆ける。

ぐっちょりとまとわりついてくる肉壁を擦りぎりぎりまで抜いて、そして奥を押し上げるとフランの口の隙間から溢れる声。

一度決壊したそれは止むことなく、突く度に俺の鼓膜を心地よく震わせた。

「あっ、はぁっん。」

はじめはゆっくりとそして次第に早く強く深く。比例し強くなる締め付け、背に回った手の力。

「はっ、んんっ、ああっ、ああんっ。」

もうイきそうなのか、長い足が三角を描きつま先までぴんと張っている。

焦らしてやろうかと思い腰を回しかけたが、快楽に引きつられる己に負けて

そのまま共に果ててしまった。

 

 

 

 

 

 

「やっぱりあなた変わったわ。」

長く伸びた爪が髪を掻き分けこの頭をよしよしと撫でている。

「昔は随分早かったものね。」

そう言ってくすりと笑ったフランに、うるせえよと顔で言った後

あの頃と寸分違わぬ柔らかな胸の中で、俺はゆっくりと瞳を閉じた。

心地よい疲労感とまどろみが意識を底に沈めても、フランの暖かな愛撫は消えずそこに在るようだった。

 

 

 

 

 

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