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実際に貴方が被害当事者になったら…どうするか?

自分の著作物(絵でもデータでも何でも)が、無断で使用されていた、無断で配布されていたら?
もしそうなった時に、「じゃあどうしたらいいんだろう?」と悩むと思います。
それが初めて被害に遭った!という場合なら、自分が冷静でない場合がほとんどだと思います。


1:まず証拠を確保する

著作物の侵害行為が行われているwebページのHTMLデータや、ファイルそのものを全て可能な限りバックアップ、保存します。
(そのサイトのhtmlファイルや使用されている画像すべて。侵害されている状態が見て分かるスクリーンショットを撮る。
掲示板を設置しているなら、そこのバックアップも取る) そして、親しい友人などにそのページを見てもらい、"証人"になってもらうとなお確実です。

(私の場合は、相手が別途のファイル転送サービスを使用し無断配布していたため、
ファイル交換の場所までは完全に特定できなかった。だから捜査段階でモタついた)

2:相手サイトについて調査
プロバイダやサーバー管理会社、サービスを割り出しておきます。
相手との個人間での話し合いで解決が計られなかった場合に、プロバイダや通報機関へ連絡を取るためと、
民事・刑事に進展した場合に該当機関から個人情報の開示を要求するためです。
独立ドメインの場合でも、サーバーはレンタルしていることが多いので調べてみましょう。
更新情報や掲示板の書き込みなどを見て、「いつ頃から著作権侵害が行われていたのか」を明確にしておきます。ここでも証拠保存が大切です。

当たり前のことですが、そこの管理人の名前とメールアドレスを調べます。
著作権侵害を行ったそのサイトの管理人が、著作権侵害に関しては無知だからやってしまった"過失"なのか、
侵害行為であると分かってて"故意"に行った事なのか、を掴んでおいた方がいいと思います。
前者なら相手がよほどの人物でなければメールで注意なり警告なりすれば、まぁ解決の運びとなる場合が多いですが、
後者の場合は…相手が犯罪性を理解して行っている事なので、追求すると開き直る可能性が高いです。

相手へ警告をする場合は、掲示板などの客層や雰囲気を掴んで、その人たちへ刺激を与えないように対処する必要があります。
少なくとも著作権侵害者やそれを知ってて見ぬ振りをしているような人たちが大手を振って出入りしているサイトですので、
まともな対応が期待できない場合もありますし、最悪の場合は著作権侵害者と共に攻撃を行ってくる場合があります。

3:侵害された作品が、自分の著作物だ!と立証できるだけの証拠を用意するく

相手側が素直に著作権侵害を認めなかったりして「じゃあこれは本当にアンタの著作物なんだな?」といった開き直りをしてくる事が多いです。
また、「自分こそがこの作品の真の著作権者だ。これは自分の創作物だ」と主張することも予想できます。
そういった開き直りに対し、速やかに反論できる態勢をあらかじめ整えておきます。
これは簡単です。
著作物を作成していた肯定の素材やフォルダ、その際の記録や工程のデータ、公開時の自分のサイトのデータなどがあればそれが証拠となります。
一応、法的に存在証明を残す手段も考えられますが、そこまでしなくとも前述のデータを何かしらの機関からの要請で示すことができれば、
普通に証拠として機能してくれます。
(私の場合は、警察へそれを行うことで、著作者の証明を行いました。その証明の際に自分の個人情報と共に記録されるので確実です)

4:自分の取る行動方針を定める

・見なかった事にする
見てみぬふりです。面倒な事にもなりませんし、手間も費用も何もかかりません。
相手はそのまま貴方の著作権を侵害し続けますし、貴方はそれを黙認し続ける事になります。
相手はそれを「肯定」とみなして、どんどん行為をエスカレートさせていく可能性はあります。

・謝罪文の掲載を要求する
相手が比較的まともな人物であるなら、(著作権を侵害した時点でまともではないのですが)これだけで解決に至る事が多いです。
ただし、口先だけの謝罪でその場を乗り切ろうとする者も多いので注意しましょう。
また、最初から"故意"で侵害行為を行った者は、開き直る可能性もあります。
一般的には、著作権侵害が行われていたのと同期間、トップページからすぐ分かる場所に謝罪文を掲載することが多いようです。

・サイトの休止を要求する
・サイトの閉鎖を要求する
問題を起こしたサイトに対する要求として、こういった対応を求める人もいます。

・相手方プロバイダに対応を要請する。
相手方の利用しているプロバイダに著作権侵害を伝え、事実報告と証拠提示をして問題サイトの閉鎖等を要請します。
個人的に、もっともスムーズに事が運ぶのはコレだと思います。
ただし、相手が確実に悪いという証拠を揃え、それを説明できないと難しいです。
できても難しいプロバイダもあります。
一時的な抑止効果にしかならないので、相手が「反省できる人」でなければ根本的な解決にはなりません。

・訴訟に持ち込む
訴訟に持ち込むなら、できるだけ専門家の力を借りた方がいいでしょう。
簡易裁判の場合は弁護士は不要で、本人が法廷の場に立ち弁論する事になります。
民事解決の最終手段です。費用も数万単位でかかります。
ネット上で起こった事件の場合、個人による相手の特定(個人情報取得)がほぼ不可能なので訴訟に持ち込むのはオススメしません。
刑事で話を進めて、相手に刑事罰が下った後にその捜査資料を証拠として民事訴訟を行うのが楽です、というか一般的なようです。


5:相手方に連絡を取る。
メールなどで事実関係を確認します。
相手とのやりとりは、全て文章や話した内容などを記録して残しておきましょう。


6:まともな対応が取られなかった場合は?
相手先の掲示板に書き込んで事実をオープンにし、再度対応を要請する
相手方のプロバイダに連絡をとる
その際には、判明している事実概要と該当の著作物の侵害の証拠を(一部だけ)開示する方が、
本人にもそこの閲覧者にも説得力があるでしょう。


7:被害に遭ったときに注意すべき事
被害の確認・追及とは別に「自分を守る」という点も、忘れないでおいてください。
ネット上で行われた侵害行為やその対応は"見られて"います。

どれだけ正当で、法的にも間違いの無い完璧な対応を取れたとしても、
加害者とその知り合いなどが擁護に走る可能性もあります。
また、「貴方を気に入らない」と判断した人は貴方を攻撃してきます。
彼らは「赤ん坊や酔っ払いみたいなもの」と思っておくと対応がしやすいかもしれません。攻撃してくる人間には何を言っても言葉が通じません。

自サイト上で被害報告をする際などは、心ない者や愉快犯、悪意ある人間が貴方を攻撃してくる可能性もあるという事を念頭に置いて下さい。
念頭に置いた所でどうなる、というわけでもありませんけどね。
ネット上の中傷でも、相手が精神的被害をこうむればそれは立派に「被害」として通ります。
心無い攻撃で体調を崩した場合は、すぐに医者(心療内科が望ましい)で診断してもらいましょう。

とにかく、泣き寝入りしない!

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