ゆっくりと言葉を紡ぎその瞳でアレクをしっかりと見つめる。 プラチナブロンドのその長い髪は魔力によって引き起こされる風によりなびいている。 さらり・・・ ストレートの彼女の髪が大きく揺れた瞬間、ヘルンは一気にアレクの間合いへとかけだした。 ラ イ バ ル ヘルンが攻撃を仕掛ける瞬間、アレクはトモヤの首根っこをひっつかまえて大きく飛んだ。 あらかじめ唱えておいた飛翔の呪文を同時に唱えて・・・ 「アレク!避けるとは卑怯ですわよ!!」 「あんたねぇ・・・避けなきゃ大怪我するじゃない!」 先ほどの魔法を直に受ければ大怪我決定。 それくらい相手もわかっているはず・・・ 緊迫した雰囲気が流れる。 だからこの際トモヤが飛ばされて変なうめき声と共に地に落ちたことは会えて気にしないで置こうと思う。(待て) クリルはクリルで「元気ですね〜」とのほほん状態。 なめてるのか畜生(涙) 相も変わらずの友人の反応。 わかってはいる・・・日常茶飯事・・・ 彼女のそんな性格も好いてはいるがちょっとくらい心配・・・(くすん) トモヤが復活して「痛いだろうが!」と反論してくる頃。 アレクは再びヘルンとしっかと見合っていた。 そしてゆっくりと言葉を・・・ 「とにかくヘルン!危険だからこの辺で勝負はお預けよ!!」 真剣な眼差し。 そんな中帰ってきた返答は一つ。 「あーら?今更怖くなったんですの?オーーーホホホホ!愉快ですわvどちらにしても・・・私のためにやられなさい!!」 「アホかーーーーーーー!!!!」 見も蓋もない言葉・・・・ つっこむしかないアレク; ちなみに、このアレクの怒りの声と共に放たれた魔術がクリティカル。 ヘルンさんはぶっとんじゃったとのことなのです・・・; *** 「まったく!私が怪我でもしたらどうしてくださるの?!」 「私は良いのか、私は;」 呆れ半分、諦め半分でつっこむ。 結局の所はアレクの勝ちなのだが、正直勝っても負けてもあまり嬉しくないところ; 毎回のようにヘルンは高笑いと共に立ち去っていく・・・ カズキをつれて・・・ カズキはちょこちょこヘルンの後をついて行ってるのだが・・・可愛いですな(何) 金の髪が揺れ、その水色の瞳で遠慮がちにヘルンへと視線を向ける。 開眼で拾われたという逆人魚姫状態のカズキ。 「なんとも厄介な奴に拾われたんだな。」 ぽんぽん、と哀れみがちにカズキの肩を叩くトモヤ。 ヘルンに「誰のことですの?」と、笑顔で首を絞められているがこの際見なかったことにしておこう。 「・・・とりあえず、私たちは今彼を元の世界に戻す方法を探しているの。」 「ヘルンさん、何か知りませんか〜?」 ほやぁ、と笑顔を浮かべながらクリルが質問。 その質問に素直に答えるかどうか・・・アレクがそう思っていたその時・・・・ 「知ってるわよ?」 あっさり ・・・・・以外と早急に手段が見つかりそうだった; *** ヘルンの家はお金持ち。ようはお嬢様。 お屋敷とのことで資料も豊富。 歴史も・・・・ 封じられた魔術もおそらく資料が残っているとすればそこくらいだろう。 期待の眼差しがヘルンへと注がれる。 その姿ににっこり笑顔を見せながら威風堂々とつったつヘルン。 ここぞとばかり胸を張る。 「あぁら?私の力が必要?よくってよ。アレク・ハーレン、貴方がそこまで頭を下げるなら・・・ 「誰が下げてるかっ!」 ぐぬぬっ、と高笑いする相手に向かって振り上げる拳をクリルに「まぁまぁ」と 止められる。 なかなか悔しい状況・・・ だがヘルンに頼るしかない。 仕方なくもお願いすることになったアレク、クリル、そしてトモヤだった。 <戻> |