そう、例えばホモセクシャルの気を持っていない(筈、だ)の自分が男に対して綺麗だなんて素直に思ってしまったりすることだとか、幼い生娘のように一日彼に会えなければ心のどこかで寂しさを感じてしまったりすることだとか。そんなのは正常ではない。(と、そう思う、正常が何かも知れぬままに)だけれど、だっておかしいだろう?普通に考えて。男に綺麗だと思うことはそうなくともあることかもしれず、それならばそう当人に冗談染みた声で言ってのければ良いはずなのに、だけどそれをなんだかいやに躊躇うっていうことは、それはつまり何かやましい思いを持っているということとイコールするのだ。つまり純粋に友人として、一人の人間として見る事が出来なくなっていると言う事であって。だけどやっぱり自分は男に惚れた腫れたという言葉を使うような性癖は持っていない訳であって。


だからこう思ったんだ。ああこれは病気じゃないかって。無理な結論だとか言うなよ。
まあとりあえず結局俺が言いたいのは、俺が例えばそいつを避けることがあるとしたらそれは何かそんなことを考えているときだから気にするなとか、そんなことだ。ああ勘違いするなよ、俺はそいつに惚れたりはしていないよ、だってそれは当然だろう?どうしてあんな奴に惚れなくちゃならないんだよ。お前ならまだしも。……いや、真顔にならないでくれ。冗談に決まっているだろう。
まあつまりそんな話だ。酒の肴にするには面白くないもんだったな。
ん?そいつは誰だって?……それは言えないな。ああ、こう言ってしまうところが生娘のようなんだ。まあだけど、一応名前は伏せておくよ。何?ああ、お前じゃない。当たり前だろう。何で当人にこんなくだらない話をしなくちゃならないんだ。
話は戻るがな。これは病気なんだって言う事にしたら何でも説明が付くんだよ。だからまあ、治す方法でも見つけようかな。病気ならドクに見てもらえ?…………あ、ああ。そうだな。








頷いた後、酒を呷った叶を見て、坂井は苦笑した。
(あれですか、叶さんお得意の気障な台詞じゃないけど、それって恋の病ってやつですか)
どう見たってそうじゃないか。そして相手は誰だろう、と考えてみる。そういえばドクの名前を出した後、少しの沈黙があったなと思い返す。
(?……いや、まさかな)









それらがすべて僕の


































痛いんだよ。あんたは医者なんだから、治せるだろう?
(だけどこの痛みは、例えばあんたが医者じゃなくとも、治せるのだろう)



タイトルは谷川俊太郎さんの詩

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