「今日は特に眠かったねー」
「あー数学だろ?オレもオレも」
「え、順平君も!?わー僕たち以心伝心だねー」
「おー!オレたち仲良しでーす!ってな」
「えへへ、仲良しでーす」
「つーうーかー!何で午前に数学なんてあんだよ……そんなん集中できるはずねーじゃん……」
「全くだよね!そんなお腹は空いてるし眠たいのに!」
「……お前たち午後に数学がある時でもそれ言ってるだろ……」
「んー?ナニカキコエルネー」
「そりゃあだって午後は日差しがぽかぽかして眠たいしお腹がいっぱいで眠たいんだから仕方がないじゃない。ねえ?」
「そーだそーだ!リョージぃ、この何もしないでも学年トップは置いといて、二人で同盟つくろーぜぇー」
「あ!良いねえそれー!」
「二人で?」
「あ、何かひっかかるって顔してるー。きゃ、男の嫉妬は醜いわよ!」
「順平……お前ちょっと黙っとけ」
「がびーん!え、何このすごい冷たい言葉!ちょっと望月さん聞きまして?」
「聞いたよ伊織さん!」
「いやいや何キャラなんだよ、二人とも」
「うーん、オレっちとしてはたなか社長的な感じで」
「えー、僕は何か適当にやってただけだよー?」
「……そんな真面目な顔で答えられても困るから」
「だってお前が聞いたんじゃん」
「そうだよ、君が質問したんじゃないか!」
「あーはいはい、申し訳ございませんでした!これで良いか?」
「うむよろしい」
「あはは!順平君、偉そうに言ってるつもりだろうけど、それ全然偉そうに聞こえないよ?」
「う……ちょ、おいリーダー……!こいつ笑顔でオレのか弱いハートに刃物突きつけてくるんだけど!」
「それは良かったねー」
「超聞き流してるし!」
「いやだなあ順平君、僕は本当のことを言ったままだよ?」
「いやー……それが人の心を抉ってるんだよリョージ君……」
「えぇ!?大丈夫かい順平君!」
「は?え、何?」
「だって胸が抉れてるなんて大惨事じゃないか!ああ……僕は何ということを……」
「綾時……あんまり自分を責めるんじゃない……」
「君は僕をそうやって慰めるけど、だって現に彼は……」
「順平の顔を見ただろう?笑っていたじゃないか……」
「そうだった、かな……?」
「ちょっと待って!何この小芝居!?つうかお前オレは聞き流したくせに何でそんなノリノリなんだよ!つーかオレを殺すなー!」
「冗談だよぉ、ねえ?」
「そうだぞ順平、早く昼飯を食べないと午後の授業が始まる」
「えー、うぅ……分かったよ、どーせオレっちなんてよー」
「あ、ごめんね順平君。……拗ねちゃったよ」
「本当だな……。順平!」
「はいはい死人の順平君ですよー」
「カツサンド、いるか?」
「ぅえ!?えちょ、お前が食いもんくれるってだけで珍しいのにしかもカツサンド!?」
「あ!僕も一口ちょーだーい!」
「ん」
「わあいありがとう!」
「あー、何かお前とリョージがそーやってっと餌付けしてるみてーだな」
「え、僕動物!?」
「……否定はしない」
「しようよ!」
「で、順平。いるのか?」
「テレッテー!オレが貰わないわけないだろ?」
「なら、はい。綾時が齧ったけどな」
「お、マジでくれんだ?サンキュ!つーか珍しいな、お前が昼飯食べ残すのって」
「ん、流石に菓子パン五個は……胃に……」
「五個!?あー、でもいつもそんくらい食ってるか……」
「ええ!?君……どこに入ってるの……?」
「おい綾時、人のブレザーをめくるな」
「えー、羨ましいなあ。僕も美味しいものいっぱい食べれるようになりたいよ」
「いや、そんなん言ってるお前も、よく食ってるよな……?」
「まだまだ食べたりないよー」
「……そろそろ昼休み終わるんだけど」



だべってるだけ

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