肩にかかる手に力が入るのがわかった。
息を詰めて彼女はゆっくりと腰を沈める。
一点に集中してしまった悦楽の疼きを耐えるように
きつく瞳を瞑り唇を噛む。
その煽情的な表情も彼の心を深く揺さぶる。
ゆっくりとじれったいほどの時間をかけて
ようやく彼女は深く彼をその身におさめ
詰めていた息を長く吐き出す。
彼は彼女の華奢な肢体を抱きしめる。
早鐘の鼓動がまわした腕からつたわった。
彼女の細い指が彼の肩から腕をなぞり
背の引き締まった弾力のある筋肉を
形どるようにすべる。
褐色の滑らかな肌を慈しむように。
刺激を感受し彼女の中の彼が固く猛り一際自身を主張するように膨大する。
敏感になっている彼女の中がそれを受けて纏い付くす。
喘ぐように呼吸を繰り返す掠れた声が彼の名を呼ぶ。
「…ディアッカ」
細く震えたそれがありったけの勇気をだしている事を物語っている。
いつも受身な彼女が彼を求めて行動してくれてる。
名前を呼ばれてそれだけで言い知れない幸福感が彼を包んでいたのに。
「…す…きよ…」
息が
止まる。
信じられない思いで彼女の顔をみつめる。
揺れるように彼を映し出すのは
太陽を溶かしこんだ海の青の瞳。
震える手で頬を撫で
そっと温かい唇に触れる。
脈打つ自分の音だけがやけに耳につく。
急激に込み上げる恋慕が
歯止めの利かない情欲が
堰をきったようにあふれだして。
貪るようにくちづけた。
高揚する心は歓喜に踊り
彼の行為を激しくさせる。
ゆれる髪と声にならぬ叫ぶ息と
快楽に押し流される彼女のシナル肢体を抱きしめ続ける。
今彼女の中にいるのは俺だけだ。
それがこの瞬間だけだとしても
今彼女の心を占めているのは俺だけなんだ。
愛してる
「ミリアリア」
おまえを
「あいしてる」
極まった想いは
シナプスを焼ききり空に昇華させる。
真っ白になる意識を引き戻し
愛しいひとをこの腕に抱く現実と
余韻を残す悦楽は
彼を深く深く満たした。
見つけた。
お前に出会って俺はやっと見つけたんだ。
――自分が生まれた本当の意味を――
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ディアッカくん3月29日お誕生日おめでとうSS
TOPの時に飾った線画に色塗ったらミリィさんの胴が長い気がして
書き直してよけい変…もう気力なしなので色塗っておしまいにしました。
窓カットでは一瞬ですから…そうやって愛が薄れていくような気が…
ディアミリに見えないとか
構図が変だとかはつっこみなしで。
あとSSが中途半端とかも指摘はなしの方向で…スんマセン(ノ_-;)
(H16.03.26)
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