は暗闇にふと、目を覚ました。

 

 

(・・・さ、むーい)

 布団の中、小さく震えて足を抱えると、

 その身じろぎに反応した隣の男が吐息をついた。

「・・・知盛?」

「・・・・・・」

 規則正しい寝息が聞こえれば、

 は知盛を起こしたのではないと、安堵する。

 

 


いの全てにわされる。

 

 

 知盛を起こさないようにゆっくりと上体を起こし、

 は素肌に寝衣を羽織った。

 少し襟元をずらし、

 闇に慣れた目が己の身体に視線を落とせば、

 朱い斑点が散らばっていた。

 

(これって、あの・・・)

「ーーー俺を、また誘うのか?」

 

 低い艶めいた声をかけられ、

 ハッとしては隣の男を振り返った。

 闇の中、銀色の髪を揺らして知盛は小さく笑っていた。

 

 何も纏っておらぬ上体を軽く起こし、

 下から見上げるように視線を送る知盛は、

 いやに艶かしかった。

 腕を伸ばしての肩に手をかけると、

 そのまま力任せに抱き寄せて、頬に唇を寄せた。

 

 

 

「ちょ、ちょっと、知盛・・・?」

 

 力強い剣技の割に、細くしなやかな指で、

 知盛は面白そうにの頬から首筋にかけてをなぞった。

 羽織ったばかりの上着をゆっくりとずらし、

 肩をむき出しにして、舌を這わせる。

 

 その動作の緩慢さに、

 情事の羞恥心がよみがえる。

 時々吸われる痛みに小さく疼きつつも、

 は頬を朱く染めた。

 

 触れられるだけで、

 溶けそうになるその熱さに、

 飲まれそうになりながら。

 

 

 

 

「クッ・・・」

 知盛は可笑しそうに、笑いを洩らした。

 執拗な接吻は止めぬまま、

 視線だけ強く彼女の表情を、知盛は楽しんでいた。

 

「・・・止めた方が、よかろうか・・・?」

 

 全く止めるつもりもない口調で囁けば、

 望美は少し眉を潜めて彼を詰った。

「その気、無いくせに・・・?ん・・・」

「クッ、いい目をして言う・・・な。

 お前こそ・・・止めてほしくは・・・無いのだろう?」

「そんなッ・・・ん、んん・・・」

「甘い、お声を出されるな・・・

 止められなく、なるだろう・・・?」

 

 腰に回した手をずらし、

 知盛はそのまま、下の緩やかな膨らみに接吻けた。

 舌先で優しく、しかし激しく貪る。

「や・・・ん。あ・・・ん・・・」

 指先は背筋を降り、

 のラインを楽しむように動いた。

 細かい所作の一つ一つに、予期せぬ声が漏れ

 イヤイヤと小さくは首を振った。

「お嫌・・・か?」

 そういいつつも、

 遠慮なく知盛は手を、

 散々弄んだの火照りに触れた。

 掻き乱すように蜜壷を荒らすと、

 は切なそうに眉を潜めて知盛の銀髪をかき抱いた。

「ん・・あん・・・」

 

 くちゅ・・

 濡れそぼる蜜壷の音を楽しむように、

 知盛はわざと音が聞こえるように指を動かした。 

 上と下、緩やかだが確実な刺激に敏感に反応していたは、

 片手で思わず己の顔を覆い、横を向いた。

 それを見た知盛は、胸元への接吻けを止め、

 耳朶を甘く噛んで囁いた。

「クッ・・・いい表情を、している・・・

 欲しいん、だろう?

 ・・・俺を」

「と・・・とも、もりのばかぁ・・・」

 愚かで結構、と小さく知盛は呟き、

 僅かにの火照りから手を離した。

 

 ホッと、

 の力が一瞬抜けたのを感じ、

 ニヤリと笑って知盛は一気にの密壷へと己を突き刺した。

 

 

 熱く火照る己の秘奥に、

 力強い男の痛みを感じただったが、

 一気に揺らされ、快楽の淵に落ちる。

「や、ん、とも、もり・・・

 きゅ・・・なんて、卑怯ッ・・・」

「ッ・・・急、でも、

 ・・・よい、のだろう?」

 流石にを直接感じた知盛の雄は、

 いつも余裕な彼の声に、吐息を自然と混ぜた。

 時折彼女の身体に接吻けを降らせつつ、

 味わうように、繋がりを楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・」

「あ・・・ん・・

 あん・・・・」

「・・・・愛して、いる・・・」

 規則的に軋んでいたベッドの音が止み、

 知盛は一度引いていた汗を銀髪から一筋滴らせた後、

 動きを止めた。

 快楽の淵に彷徨っていたは、

 ふっと小さく息をついて、

 そのまま身体を預けてきた知盛を見つめた。

 

 確実に男と繋がる己に羞恥を巡らせつつ。

 

 

「とも、もり?」

「・・・お前は、

 いや、お前・・・・は?」

 途中で語調を変えた言葉に、

 はぼんやりと聞き返した。

「え・・・・?」

「・・・いや、なんでも、ない」

 

 気にするな、と呟いて

 知盛は己の身体をから引き離し、

 散らばった夜着をその身に付けた。

 執拗な愛撫で、動けなくなっているに上着をかけてやり、

 ベッドの端に座って、に背を向けた。

 

「知盛?」

「・・・・・・」

「・・・・」

 

 は知盛の背中をしばらく見つめ、

 彼が濁した言葉の続きを、ふと感じて起き上がった。

 寝間着をごそごそと身に付けてから、

 知盛の背中に、負ぶさるように抱きついた。

 

「・・・?」

 不意の温もりに、

 知盛は驚いた声を上げた。

 

 頬を摺り寄せるようにが何事かを知盛に囁くと、

 知盛は珍しく、暖かく笑った。

 

 

「・・・俺も、愛して、いる・・・ぜ・・・?」

 

 

 


身内を大切にしすぎたが故に滅びたとも言われる平家。
その一員である彼が、大切な人となった彼女からの愛情をいろいろな形で求めるに違いない、と思ったのと
気がついたらエロ作品になってしまったので放置する場所が無くなった、代物。

051129 干言左 拝


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