Steins;Gate

5pb



 5pbといえば旧KIDスタッフが立ち上げたデベロッパーです。今回のSteins:Gateはニトロプラスとタッグを組んでの開発のようです。
 同社とニトロプラスは昨年のCHAOS;HEADでも組んでいて、気になってはいるのです。
 ただCHAOS;HEADはかなり残虐表現がありそうなのに、原画がささむーというので何となく購入を控えてしまいました。
 旧メモオフファンのひとりとして、ささむーに血生臭い絵は似合わないと思い込んでしまってまして……。
 しかし今回は完全に原画家が違っている上、シナリオの雰囲気もinfinityシリーズっぽい感じなので迷わず買うことが出来ました。
 これで2009年のプレイ記は6本目。目出度くノルマ達成というわけですが、どうせなら良作であってほしいものです。
 それでは期待を胸にディスクをセットしましょう……。




第一回


 なんだキチガイの妄想劇場かよ。もうやーめた……と思いきや、プロローグ後半から突然面白くなりました。
 主人公がちょっとばかりイカレテいることは間違いないのですが、彼が知覚している(あるいはしていた)世界が次々と否定されていくのです。
 タイムトラベルがゲームのキーワードらしいのですが、ドラえもんに出てきそうな夢心地のする単語とは裏腹にかなり不気味な雰囲気が漂っています。

 それとオープニングムービーが素晴らしいですね。
 エロゲーに有り勝ちなイベントCG使って終了というようなことはなく、様々なパーツを駆使して格好よく編集されています。
 コレに関しては公式がyoutubeにアップしている実物(販促用デモ兼用)を見てもらった方が早いでしょう。

 

 その構成もさることながら、序盤に流れるリアルな背景にも驚かされます。
 今まで背景はKeyが最強だと思ってましたが、超えてますねこれは。最早ギャルゲーのレベルではないといっても過言ではありません。
 これは色々と大当たりかも……。




第二回


 1章終了。
 
 ヤバイ、面白すぎる。
 なんだろう、ワクワク感。まるで自分が鳳凰院凶真になってしまったみたいだ……。
 方々で飛び出す解説付きの専門用語が、ストーリーにリアリティーを付加してくれている気がするんですよね。
 こういう用語連発するサイエンスフィクションは好き嫌いがあるでしょうけど、私は結構好みです。
 しかし話の組み立て方が上手いなあ。
 もし電話レンジ(仮)だけだったらここまで面白くなかったわけで、記憶が食い違ってるってのが味噌ですよねー。
 ワクワク感だけではなくドキドキ感まで一緒に体験できるだなんて、贅沢なつくりをしています。
 まずいな、面白すぎて止められなくなりそう。明日会社大丈夫かしら(汗)




第三回


*かべのなかにいる*
 こ、怖ぇえええええーっ!!
 2章終了したんですが、これはXファイルが好きな人にはたまらないゲームになると思います!
 ほとんど選択肢がないんでゲームとしてはどうかと思いますが、面白さはひぐらし級。
 比較する対照が間違ってますけど、とにかく止められない止まらないというパワーを持ってます。
 Xファイルとか言ってるぐらいなのでギャルゲーっぽさは皆無ですが、まったく構いません。
 ああ、プレイ記書いてる時間が惜しい! 明日会社休んでずっとゲームしてぇよぉおおおおー!




第四回


 まゆりを……まゆりを助けるために俺は……っ!

 興奮のあまりヒロイン解説を忘れてしまってました。
 ここまでくるともう手遅れっぽいですが一応さらっと。


 ◆椎名まゆり……幼なじみのアホの子

 天然系年下幼なじみ。どう見ても正ヒロインです。
 気配がすぐ消えるとかいう能力が素晴らしい。
 側にいるのが当たり前なのに気付くといなくなっている恐怖。
 こういう存在感が曖昧なキャラはプレイヤー的に気になってしまいますね。


 ◆牧瀬紅莉栖……ツンデレ天才高校生

 年下なのに超生意気な天才少女。主人公も呼び捨てです。そこにしびれる憧れる。
 危険人物っぽく言われてますが、そうは思えないような……。
 パッケージのド真ん中に描かれている割には、フラグはまゆりに持っていかれっ放し。
 というか恋人より友達タイプですよね、この娘。


 ◆阿万音鈴羽……父を尋ねて三千里の元気っ子

 言動的に未来人確定でしょう。最初に会ったときからおかしい。
 主人公、は勘がいいクセに見逃すなんて、わざとらしいにもほどがあります。
 かなり怪しい人物ではあるんですが、田村ゆかりが悪役ってことはないでしょうし……。


 ◆漆原るか……可憐な美少年

 登場人物中、最も女の子らしいキャラなのですが秘密が……。
 さして重要人物ではないようですが、最終的に少年になるのか少女になるのか、そこが問題。


 ◆フェイリス・ニャンニャン……ネコミミメイド

 メイド喫茶で働くネコミミメイド。妄想壁あり。
 出番が少ないせいかいまいちポジションがはっきりしないキャラなんですよねー。
 秋葉をオタク街から電器街に戻すなど、かなりのパワーを持っているようですが。
 ただパッケージの絵を見ると非常に怖く描かれてますね。世界を裏から操る魔王って実はコイツなのデハ……。


 ◆桐生萌郁……メールで会話するブンヤの卵

 見た目は知的な感じがするんですが、実際は主人公の次に病んでいるかもしれません。
 目の前で話しかけているのに、メールで返事をするんです。
 時代が進むとこういう人が本当に出てくるんですかねえ。ありそうで嫌だ……。
 属性としては「眼鏡っ子+内気」系。残念ながら私にとっては守備範囲外です。


 ◆橋田 至……HENTAI紳士のスーパーハッカー

 キモオタを体現したような人物ですが、ハッカーとしての能力は一流。
 ラボの重要なメンバーです。


 以上。
 おそらく一本道ゲームなので、ヒロインの個別攻略はないと思われます。
 というか恋愛要素あるのかしら?




第五回


 

 くっ……分かってくれとは言わない……
 だが分かってくれ……<錯乱
 俺はまゆりの兄であり保護者であり幼なじみなのだ。
 お前達の胸から思い出が消えようとも、俺は生涯忘れないことを誓おう。
 だから、今はまゆりを救うために。ただそれだけのために俺は鬼になる!

 南無大慈大悲救苦救難広大霊感……我が左手に封印されし鬼よ! 今こそその力を示せぇええーっ!!

 という懐かしいセリフはさておき。
 ようやくこのゲームのゲームらしい部分が見えてきました。
 むしろ、これまでのラボ話はすべて前置きに過ぎなかったとか? 大胆だなあ……。
 いわゆるループものの一種ではあるんでしょうが、どこまで作りこまれているのかが気になります。
 電話に出るポイント、電話をかける相手ですべて違う展開が待っているんでしょうか。
 出来れば共通ルートが少ないことを祈りますが……。




第六回


 

 俺はトンデモない見落としをしていた……
 まゆりかクリス……クリスかまゆり……
 2人一緒じゃダメですか!?

 まさか最初のアレがこんなところに繋がってくるとは。
 考えればすぐ分かるはずなのに、まゆりのことで頭が一杯で思いも付かなかったなんて!
 これほどまでに主人公とシンクロしたのは久々です。なんと恐ろしいゲームなんだ……。
 
 恐ろしいといえばコイツ。
 このトリミングは伊達じゃありませんでした。
 ある意味、作中で一番怖いかもしれない存在です。

 とにかく、Steins;Gateはトンデモないゲームです。
 どうでも良いと思っていた、るかとかフェイリスもしっかり話に絡んでます。
 方向性は違いますが、面白さはinfinity級。早く続きをせねば!




第七回


 まゆり編クリアー。

 恐らくこれはハッピーエンドであり、同時に私の望むエンディングであります。
 それなのに、この胸に残る寂謬感はなんとも……。
 分かっているんです。これは映画で言えば美しい終わり方だし、個人的にも正統派だと思うし気に入ってます。
 でも、ゲームだからこそ他の可能性も見てみたくなるのです。
 それは、隣にまゆりがいて、目の前でクリスが悪態を付いていて、それを見たるかがオロオロして、いかにもイタズラっぽい笑みを浮かべたフェイリスと無表情の萌郁も部屋にいて、鈴羽とダルが一緒に開発室にこもっていて……
 そんな当たり前のようで今や当たり前ではなくなってしまった風景が見たいのです。
 もしかしたら、そんな都合の良いエンディングはないのかもしれません。
 でも、探してみたいんです。すべてが上手くいくγ世界線というヤツを。
 だから私は再び飛んできます。時間の海の中をどこまでも……。




■Tea Time with 雪さん■


雪さん
YAMA「あれでもないこれでもない……」
雪さん「某ネコ型ロボットの真似ですか? はい、温かい紅茶が入りましたよ」
YAMA「ありがとう。……いつも雪さんの入れてくれる紅茶は美味しいなあ」
雪さん「うふふ。ありがとうございます。今年はここ最近にしてはプレイ本数が多いですね」
YAMA「そうなんだよねー。去年少なかったから今年はノルマ達成できなかったら潮時かなーと思ったら」
雪さん「意外にも達成できたと。要因はなんでしょうか」
YAMA「コンシュマーが元気だったことかな。アマガミにドリクラにときメモに……」
雪さん「昨今は移植物メインでしたが、今年はオリジナルが豊作でしたよね」
YAMA「そうそう。このシュタインズゲートも360だし」
雪さん「YAMAさんは元々コンシュマー派生でしたから、気合が入ったと」
YAMA「その通り」
雪さん「それで進捗状況はいかがですか?」
YAMA「一応全員のエンディングは出したんだけど、最後の一個が出ないんだよね。多分グランドエンドだと思うんだけど」
雪さん「実績が足りないのでは?」
YAMA「うん、そう思ってメールイベントっぽいヤツを潰して残り2つってところまできたんだけど進まないんだよ」
雪さん「すると、選択肢の役割を持つ返信を間違えているとか」
YAMA「そうなるよね。仕方ないから最初から虱潰しにやってるんだけど、時間がかかって……」
雪さん「怪しいのはクリスさんかまゆりさんではないでしょうか」
YAMA「やっぱりそう思う? メインヒロインはこの2人だしなあ。まゆりはどうもコンボにならないからクリスに絞ってみようかな」
雪さん「頑張って下さいね。でも明日は仕事ですしほどほどに」
YAMA「そうだね。さて、今年一番の大当たり。もう少しだけ進めますか!」





第八回


 ちょっと待て、なんで……なんで鈴羽がここにいるんだ!?
 もうねぇ、演出が神がかってますよこれは。
 スタッフロール出てまたかよって思わせといて、あのコール音。最初、自分の電話かと思って探してしまいました。
 そうしてらいきなり鈴羽で。こいつは鳥肌ものです。
 そして……


 

 なんという残酷な結末。
 こんなのありなのか……。
 いや、こんな終わり方は認められない……。
 早く、一刻も早くタイムトラベルを行わねば……ってこれは最初に送られてきた……!?  




最終回


 境界面のシュタインズゲートクリアー。
 ついでに実績も埋めましたので、コンプリートです。

 結末については多くは語りますまい。ただ一言で十分でしょう。
 これがシュタインズゲートの選択であると。
 

 ■総評
 結論から申し上げると00年代を締め括るに相応しい秀作でした。
 止められない止まらないとは本作のためにあるような言葉でしょう。
 どのような内容だったかといえば、簡単に説明すると「タイムマシンを発明した主人公が、トラブルに巻き込まれる話」です。
 科学アドベンチャーと銘打たれており、SF特有の専門用語を多用しているために、独特の雰囲気があります。
 ただし、深入りしすぎず素人にも分かりやすいレベルでまとめている点に好感が持てます。
 ガチガチに数値で固めて計算や理解するので精一杯なゲームより、適度に用いて話に集中させるように作ってもらって方がありがたいですよね。
 何事もバランス感覚が大切ですが、その辺りを上手く押さえている点は評価に値するでしょう。
 infinityシリーズと似ていると書いたのは、そのバランス感覚を上手く保っているという点です。

 傾向としては謎解きやトリックのない純粋な「ループ物」と考えて良いでしょう。
 infinityのような大どんでん返しはなく、謎めいた部分についても勿体つけずに順を追って明らかにされていきます。
 そのため「え? そうだったの!?」という驚きはありませんが、話としては十分面白くまとまっているといえます。

 また、ストーリー以外の演出面も優れたものがあります。
 OPムービーは元より、キャラの表情や効果音・雨や殴られた時に星が出る画像エフェクトなど、見ていて飽きません。

 ……ただ、シュタインズゲートをEver17のように広く一般に勧められるかといえば、残念ながらそうではありません。
 というのは、このゲームはあまりにネットスラング(主に2ch用語)を多用しすぎているからです。
 ネットをやっていれば多少は2ch用語に触れざるを得ない時代とはいえ、あまりに多すぎます。
 これでは2chに親しみのない人にとってはさっぱり意味が分からずに終わってしまうのではないでしょうか。
 私もそれほど2chは好きではないので、若干引いてしまった部分はありました。
 また、秋葉原を舞台にしている割にはギャルゲー臭さが少ないのも特徴です。
 終盤までほとんど恋愛要素はなく、絵も流行の目玉がやたら大きくて萌え萌えしているようなものではありません。
 ですから、萌えゲーとしては機能しないと思います。
 総合すると「2ch用語に強烈な不快感を覚える」「萌えがなければ嫌」という方にはお勧め出来ないということになります。

 ですが、それ以外の方には自信を持ってお勧めします。
 サスペンスあり・ホラーありのプレイ時間50時間を要する力の入った大作。
 360を所持するギャルゲーマーならプレイするのがシュタインズゲートの選択でしょう




戻る

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル