人は、なんの為に生まれてきたのですか? 華〜逃げ出せない罪悪感〜 「なぁー今日合コンあん」 「行かない」 「(即答・・・)最後まで言わせてくれや・・・」 「あたし行かないし」 「お前連れて来いって言われたんやけどなぁ・・・」 「行かない。よく忍足達も行くよね。合コン」 「だって〜素敵なお嬢様に会いたいんやもん♪」 「あっそ。」 「あいかわらず冷たいなぁ〜可愛い顔してるくせに」 「・・・・・」 この顔は嫌い あの子と一緒だから 鏡に写せば思い出すのは悲しい想い出 後悔したって遅すぎる。 なぜあの子と一緒の顔なの? なんで違う顔じゃないの? せめて顔だけでも違えば・・・・あたしは、鏡を見ても悲しみを感じずに生きれるのに。 「・・・・そういえば」 「なに?」 「ちゃん今月、一周忌やったか?」 聞いてもいいのか、不安げな顔をして聞いてくる 「うん。」 「生きてれば・・・同い年か」 「うん。」 「寂しいか?」 「さぁ・・・今もなんだか・・・・どっかに居るんじゃないかって思うよ」 「そうやな・・・なぁ」 「なに?」 「言いたくなかったらえぇんやけどな」 「なによ」 「一生跡部と口聞かん気か?」 聞きたくない名前を出されて眉をひそめる あきらかに不機嫌になったあたしに忍足は話を続ける 「・・・別に跡部のせいやないんやで?」 「わかってる、わかってるよ」 「跡部の気持ちも考えてやらんと・・・」 「わかってるよ!」 忍足の言葉にきれて怒鳴る 教室で話してたもんだから、皆の視線を一気に集める しまった、と思って愛想笑いで誤魔化す 「ゴメン・・・」 「いや、俺も悪かったわ。話すタイミングはずしてもーた」 そう言って忍足は自分の髪をかく 「別に悪いのは跡部じゃないよ。」 頭では解ってる 「でも、まだ無理。」 頭では解っていても、いざとなると身体が拒否する あの時の事を思い出すだけで吐き気がして、 その度に両親に心配をかける。 両親はもう自分の子供を無くすものかとあたしに手厚い看護をするけど、 それが、その行為があの子に、に見られてるみたいで恐い。 自分のせいで死んだのに何故自分はのうのうと親の愛情をうけて暮らせているのかと。 訴えかけられているようで・・・・・ 悪いのはあたし。 悪いのはあたし。 悪いのはあたし。 悪いのは・・・・あたし・・・・ 「無理したらあかんで?」 俯いてしまったあたしに忍足が優しい声をかけてくる 「うん。」 そう応えるしかなかった その瞬間だった 「忍足、こんな所にいやがったか」 教室のドアの所から忍足を呼ぶ声 忍足を捜し歩いていたのか、声はどこか怒っていた 近づいてくる気配に目も合わせないであたしはさっきよりももっと下を見る。 見なくてもわかる。 跡部が来たんだってこと。 冷や汗をかいて、手を握り締めるあたしを見て忍足はやばいと思ったのか、 近づいてくる跡部の腕を持って何処かに行こうとしてくれた。 でもその時には遅かった あたしは押し寄せてくる感情に堪えられなく、その感情からできた嗚咽を抑えて洗面所に駆け込んだ。 「!!」 嘔吐し始めたあたしの背中をさすりながら必死にあたしの名前を呼ぶ忍足 視線の片隅には跡部の姿 あたしの姿に驚いているみたい あたしだって・・・・嫌なんだ、早くこの感覚から解放されたい 悪いのはあたし あたし以外・・・誰だって、わるく・・・・・ない ----------------------------------------------------------- はーい、シリアスの連載ドリ。 なるべく早く終らせるつもりで頑張ります! というかシリアス大変だね。 甘くしたいけどこれは無理みたい。 片桐茜 |