このわだかまりは、いつ消えてくれるのだろうか

















〜あの日の重み〜


















あたしにとっては普通の休日
ただ、普段と違うのはあたしは今街中に立っていて、隣には忍足がいるってことだけ。
せっかくの日曜日をなんか知らないが部活の備品を買わなきゃいけない忍足に付き合わされてる・・・・
なんであたしが一緒に行かなきゃいけないのよ・・・・










「なんやさっきから無表情やで、自分」
「・・・あんたのせいでしょ」
「そんなにデートいやだったんか」
「デート!?備品買いに来たんじゃなかったの!?」
「そうやで?」
「・・・じゃぁデートじゃないじゃん」
「え〜そう考えた方が楽しいやん」
「あんただけよ。楽しいのは」
「そうか〜?」










そんな会話をしながら街中を歩くあたし達
そんなあたし達は周りから見ればカップルに見えるのだろうか
さっきからチラチラ見られてる
まぁこんだけ目立つ奴が隣にいれば目立つものか
と内心諦めながらも忍足と距離をとって歩く。
でもこの道沿いを行けば、あそこに辿り着いてしまう
目を逸らしたかったが、忍足の用事はそっちの方に行かねばいけないらしい。
目を逸らす事などできない。
現実と見詰め合って、今の自分を見なければダメ。
早鐘を打つ心臓を整えながら道を歩く
でもその場所に着くと自然と足は止まり、その場所をじっくりと見つめてしまう。










?」
「・・・・・・」
「・・・・あぁ、ここなんか?」
「・・・・・・・・うん」


















ちゃんのひかれた場所か」


















あたしが見つめる場所
そこはがあたしの目の前で車にひかれた場所
あたりは真っ赤な血で染まり、人は集まるばかりであたしの助けなんて聞こえてない。
どんなに叫んでも、野次馬達にはの血塗れ姿にしか興味がないのだ。
嫌だとか、可愛そうとかいうならば、早く、早く救急車を呼んでよ
今となってはあの時と違い、人は普通に歩き、座り、笑い合っている。
ここで人1人が死んだなんて、誰もしらないのだろう。
道路のわきには枯れた花束
あたしはそれを大事に持ち上げた。










「まだ来てくれてる人がいるんだ」
それは、真っ赤な薔薇の花
今となっては葉は枯れ、華はドス黒い色になってしまっている
でも、それでも、を想い、ここに来てくれている人がまだいるのだ。
嬉しさが込上げてくる。










「なんやそれ。花束か?」
「うん。誰かが置いてくれたみたい」
「薔薇の花束か・・・・跡部が買いそうなもんやなぁ」
「あんなやつが来るわけないじゃない」
「・・・・そうやな」
あたしはその花束をもとの位置にもどし、しゃがんで手を揃える。
忍足もそれにならって手を揃える。
それからあたし達は忍足の用事をすまし、忍足はあたしを律儀に家まで送った。



























目の前に広がるのは、真っ赤な血と、ぐったりとしたの身体。



























重くなった身体は、あたしの腕にぐったりともたれかける。
あの感覚は、今でも忘れられない。
謝りたくても、謝れない。
口から言葉が出てこなかった
出てくるのは涙ばかりで、言いたい事が言えなくて、
もどかしくて、自分を情けなく感じて・・・・
ねぇ・・・・なんであたしなんかかばったのよ・・・・・

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はーい、5話めです!!
休日編はどう?っていう友達からの助言を頼りに書いてみましたぁ!!
気づいてるかな・・・いずみさん《笑》
片桐茜

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