華びらが・・・・散った

















〜お願い〜

















「ん?」
「明日、一周忌やん」
「あぁ、そだね・・・・」
「墓参り行くんか?」
「うん。」
「俺、部活あるから、終ったら行くわ」
「そう。」
「久しぶりの姉妹水入らずやし、まぁ仲良くな」
「・・・・・うん」










姉妹水入らずといっても、ただあたしはのお墓に行って、
花を添えて、お水替えてあげたり、掃除したりするしかないんだけどね。
それに仲良くって・・・・・相手死人だし・・・・・・・・










「ご両親は?」
「どうせ泣き崩れるだけだし、仕事もあるから他の日に行くって」
「そうか・・・・・・」
「なに?」
「・・・やっぱええわ。」
「・・・・・・」
忍足が何を言おうとしたのか、なんとなくわかった。
多分の事


あの日、あたし達に何があったのか。
それを、あたしはまだ忍足に詳しくは話していない
いつかは話さなきゃ
思っていても言葉にできない
言葉にしようとしてもいざとなると声にならない
まるで自分の声を忘れてしまったかのように・・・・










「ほな。」
「あ・・・・うん。バイバイ・・部活頑張って」
「おぉ!」
そうしてあたし達は別れた
忍足は部活へ、あたしは自分の家へ。
トボトボと家へと向かうあたし
人通りの少ない道を歩く
人通りが少ないといっても車はよく通る
ずっと下を向いて、の事を、あの日の事を考えていた。
だから、あたしに近づいていた車にも、
その車のクラクションにも気づかなかった。
















プップーーーー!
















「ぇ・・・・・わっ!」
何度鳴らされたかわからないクラクション。
あたしは、自分の一歩手前まで来た所で気づき、ギリギリの所で車をかわした
車はあたしの横を通り過ぎ、あたしは道にしりもちをつくことになった。
「ぁっぶな・・・・・」
もし・・・・もしここであたしが車をかわす事ができなかったら、のようになっていたのだろうか
そう考えるだけで血の気が引く
















あの時だってそうだ
のようになっていたのは本当はあたしなんだ。
がギリギリの所であたしを押して・・・・
あたしは助かった。でもは・・・・・
・・・この世の者でなくなった


















ちゃん・・・・」
「・・どしたの?
「明日、一緒に行って欲しい所があるの」
「いいけど・・・何処?」
「商店街の・・・喫茶店」
「なんで?」
「跡部君が・・・・」
「跡部?」
「跡部君が、ちゃんと、あたしと話したいって・・」
「なんであたしとなんか・・・」
「・・・お願い」
「・・・・わかった」








その時のの顔からは、何も聞いちゃいけない気がした。
表情は曇っていて、今にも泣きそうだった
あたしの服の袖をギュッと掴んで、下を向いていた。
何かあるんだ・・・・
よくわからなかったけど、そう思った
言葉がなくてもどこか繋がっている
双子にしかわからない、特別な感覚
それでなくてもあの表情だ
なにかあったとしか思えない・・・・・












次の日、あたし達の運命は狂いだした
っ・・・・!!」
いつも隣で笑っていた存在はもういない
そう思うだけで、涙が溢れ出てくる
華のように散った命
そのはなびらは、あたしの前で散った・・・・


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華でーす。
全然続き考えてないんだけど《笑》
どーしましょー!?
2004.6.2 片桐茜

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