チョコレート
(おまけ:ゾロ×サンジの場合)




一応、笑いが収まったらしいサンジがゾロに説明をし始めた。

「もうすぐバレンタインDAYだろ。だから、オレがナミさんやビビちゃんにチョコレートをあげるって話しをしてたんだ。そしたら、何と、ビビちゃん。バレンタインDAYを知らないって言うんだぜ」

ゾロは黙ってサンジの話しを聞いている。

ふとサンジの間が空く。


「・・・まさか、てめェもバレンタインDAYを知らないって言うんじゃねェだろうな?」
「アホか。そんぐらい知っとるわ、ボケ!」
「ホッ・・・いくらなんでも、バレンタインDAYは知ってたか」
サンジは、あからさまにホッとしてみせた。

ゾロはそんな彼の様子を横目で見ながら己の疑問を口にする。
「で、何で笑ってたんだ」
「内緒!」
「・・・」



「ケンカ、売ってんのか?」
「売ってない。売ってない」
まだ、先ほどの笑いの余韻が残っているのだろう。
サンジは笑いながらゾロを制す。


「それより、てめェもチョコ欲しいか?どのみち、ナミさんやビビちゃんにだけってわけにゃいかねェし、ルフィたちにも作らにゃなんねェ。おめェの分も欲しけれゃ作ってやるぜ。でも、てめェは甘いもん苦手だよな」
「・・・甘いもんはいらねェよ」
「てめェは、そうだろうな」
くくくっとサンジは笑う。


「別に、おめェに甘いもんを食わせる気はねェけどな。でも、どうしたら、てめェは甘いもんを食うのかねェ」
サンジは楽しいそうに言葉を続ける。


いつしか、サンジもゾロと同じように酒を飲んでいた。
2人ともほろ酔い気分である。


「・・・ぐらいなら良いぞ」
「あん?何だって?」
「そうだな。てめェのここにチョコが付いていたら舐めてやってもいいぞ」
ゾロはそう言うとサンジの手を掴み、それをそのまま自分の口へと導く。
そして、彼はサンジの指を舐めながら胸の辺りを小突く。


「っ・・・へ、変態・・・」
サンジは赤い顔を更に赤くする。


「・・・じゃ、じゃあ。オレが全身チョコでコーティングすれば、てめェは、それを全部舐めてくれるのか?」





サンジの台詞に両人青い顔をし固まる。



「てめェ、想像しただろ?気色悪そうな顔をしてんじゃねェ」
「てめェだって、自分の姿を想像したんだろ!」


ゾロはサンジの姿を想像し、顔を歪める。
いくらなんでも、そんなものを舐める気にはなれない。
色っぽくもなんともない。
ただの嫌がらせだ。


サンジの方も自分の姿を想像し、顔を青くした。
チョコレートでコーティングしたら、気持ち悪いことこの上ないだろう。
ましてや、そんな状態でゾロには舐められたくはない。
それよりもサンジの頭の大部分を占めたのは、別のことだった。


「うっさい!チョコが乾いたらどうすんだよ。皮膚呼吸できねェし、そんでもってそれが原因で死んじまうかもしんねェんだぞ。てめェ、オレを殺す気か?」
キャンキャンとサンジが喚く。


「てめェが、自分が言い出したことだろうが!」
ゾロの眉間の皺の数が更に増える。

「・・・あっ、そっか」
はははっとサンジが笑う。


「却下。却下。てめェにチョコは却下だ」
「そう願いたいね」
はぁとため息を一つゾロは付いた。



おわり



ビビちゃん好きです。
そして、こっそりルナミテイストっす。
いや別にこっそりでもないけど・・・(笑)
最初はおまけはありませんでした。
サンジと女の子たちだけでも自分としてはかなり萌えなのですが、いくらなんでもゾロサンがなさすぎだと思いまして・・・
おまけも書いてみました。
おまけ・・・甘すぎです。
砂を吐けるかも・・・(T_T)
この程度で甘いと言ってはいかんと怒られそうですが、私にしてはめちゃめちゃ甘いんです。

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