for Koki Tanaka |
<1.田口 淳之介>
明日は大好きな君の誕生日。 僕はついに告白を決意した。 ずーっと片思いだと思ってた。 君は一緒に馬鹿騒ぎできるような人間が好きなんだと思ってた。 具体的に言うと…って言わなくても分かるんじゃない? ま、いっかこの際、中丸くんなんだけど。 君は彼と居ると、本当に楽しそうな顔をしてる。 だから僕は、片思いのままで構わないって思ってた。 叶わない恋だとしても、この想いを大切にしていきたいって思ってた。 それは、側で幸せそうな君を見ているだけで心が温かくなるっていうのもあるし。 同じグループとして良い関係を保つためにも、必要なことでもある。 何故、今この安定した関係を崩そうとしているのかって? それはね。 昨日、僕は聞いてしまったんだ。 君が本当に好きな人のことを。 今までも憶測が飛び交っていたけれど、本人から聞いたのは初めてでさ。 本人から聞いた…ちょっと違うかな。 偶然、楽屋で君が彼と話しているところに通りがかってしまっただけ。 勿論出て行ける訳がなくて、しっかり立ち聞きしてからその場を去った僕。 今までこんな嬉しい事ってあるはずがなくて。 その後の撮影なんてスマイル3割…いや、5割は増してたね。 この時撮った写真と今までの写真じゃ、明らかに違うだろうな。 そして、君の気持ちを知った今。 何も怖いモノなんてないよ。 保証されてからでないと動けないなんて自分が情けなくもあるけど。 この関係を変えてみたくなった。 君の後ろで微笑んでるだけの関係を打破してみたくなった。 片思いから両思いへ。 友達から恋人へ。 同じグループの一メンバーから、特別な人へ。 ああ、早く日付が変わらないかな。 明日の君の誕生日には、僕のすべてをあげるから。 最高に思い出に残る誕生日にしてみせるよ。 いいよね?
だって君は彼にこう言ったでしょ? 『オレ、田口が好きなんだ』ってね。
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