for Junnosuke Taguchi |
<2.赤西 仁>
じゅうななさい。 ひらがなになってしまったのは、俺のおつむが足りない所為ではない。 本日付で変わったアイツの年齢。 ハッキリ言って信じらんねぇ。 見た目俺より大人っぽいから。 何年も前から思ってたことで。 本人や周りのヤツなんかにしょっちゅう言ってたことでもある。 逆に俺の方が子供だってよく言われる。 思ってることがすぐに顔に出ちまうし。 自他共に認めるヘタレだし。 こんな俺だから、なかなか甘えるのって難しいのかもしれない。 どっちかっていうと、俺がアイツの優しさに甘えてる…? いやいや、そんなことは…大いにあるかもしれねーな…(汗) でもさ、もう少し甘えてくれても良いと思う。 無理して大人ぶる必要なんてどこにもない。 別に良いじゃん? だってまだ今日でやっと17歳…「大人」じゃねーんだから。 じゃあ子供かって言われると、微妙な年頃。 大人でも、子供でもない。 大人に近づきたくて、でも子供から抜けきれない。 今の俺たちの年代って、そう言うときなんだと思う。 そんなワカモノタチの中で、まさに子供と大人が共存した存在。 それがアイツ。 仕事上、いつまでも子供でいることは許されない。 アイツの場合、見てくれが大人びているから余計に。 だけど、ホントはまだまだ甘えたい盛りなんじゃないの? アイツ見てるといつも思う。 思うように自分の要求を伝えられなくて。 全身で「僕を見て」ってアピールしてるような気がしてならない。 それだけ、俺はアイツを見ているつもり。 大して自慢できることなんて持っていない自分が。 これだけは自負できる。 メンバーの中でだって、アイツと一番付き合いが長いのは俺だしね。 付き合うようになってより深く、アイツの行動パターンだってわかる。 今だってほら。 メンバーやチビッコたちに囲まれて。 祝って貰って嬉しそうにしながら、俺の様子を窺ってる。 俺に、構って欲しいって訴えてる。 多分仕事が終わったら、アイツは真っ先に俺のところへやってきて。 一緒に帰ろうと誘ってくる、そんな瞳。 だから今日は特別に可愛がってやるよ。 もちろん、お持ち帰り決定。
だって誕生日なんだもんな…? |