HAPPY BIRTH DAY |
今日は翔くんの20歳の誕生日。俺達が付き合い始めてちょうど2年目だ。だから、俺にとってはメチャメチャ大切な日。そんでもって、今日の仕事はMステのみ。 今はもうMステが終わって、全員で翔くんの誕生会をして、帰るところ。 俺、大野智21歳。俺、今日こそ翔くんとキメたいんだ。だって翔くん、付き合っててもキスとかたまにしかしてくれないし、俺が泊まりに行ってもなんにもしてくれないし。俺、最近翔くんの愛が信じきれなくなってるんだよね。って、こんな自分も嫌いなんだけどさ・・・。 だから俺、今夜こそ翔くんと結ばれたいんだ。 というわけで、少しゴーインに泊まりに行く約束をしようと翔くんに声をかけようとしたら。 「大野くん、今日うち来ない?」 翔くんのほうから誘ってきた。俺、かなりビビッたよ。翔くんのほうから俺を誘うなんて今までなかったから。いつも俺が誘うばっかだったから。 俺は、必死で翔くんに今借りている物を思い浮かべた。あのCDは昨日借りたばっかだし・・・。あ・本返してねーのあるな・・・。どーしよー。まだ読み終わってねーし・・・。 俺はそんな見当違いな事ばかり考えていて気付かなかった。 翔くんの顔、真っ赤だったんだ・・・。
俺はすっごい緊張してた。翔くんって怒ると怖いんだもん。翔くんも車の中で全然喋ろうとしなかったから、絶対怒られると思ったんだ。やべー。どーしよー・・・。もう俺エッチしたいとか贅沢言わね―から、神様たすけて―――。
タクシーから降りて、翔くんの家に着いた。最近ずっと来てなかったから、なんか懐かしい気がしてた。 「適当に座ってていいよ。」 そう言って翔くんはキッチンに消えていった。俺、怒られるのは嫌だけど、翔くんが俺を呼んでくれた事はけっこう嬉しかった。 いつもいつも俺ばっかり翔くんの事好きで。追いかけて、求めるのはいつも俺で。俺のほうが年上だし、リーダーなんだけど、振り回されるのも寂しくなるのも嬉しくなるのもいつも俺で・・・。今日だって、翔くんが呼んでくれたことでこんなにも嬉しくなってる。 翔くんがお茶を持って戻ってきた。 「ほら。」 湯気の立つお茶は冬の寒い空気で冷たくなった俺の体にゆっくりと染み込んでいって、俺は、ふぅっとため息をついた。 「ありがと、翔くん。」 じっと俺のこと見つめてる翔くんに気付いて俺はにっこり笑った。きっと今日Mステで見せたどの笑顔よりホンモノだったと思う。 そしたらふっと翔くんが動いて、俺の唇は柔らかい翔くんの唇と重なった。 え――!?うそ―――!?マジで?!翔くんが?! そっと翔くんが俺の服に手をかける。 「ちょっ!えっ!?翔くん?!」 俺が言うと、首のあたりに吸いついていた翔くんが上目づかいで俺を見上げた。 「だめ?」 うわ――――→!!すっげ−可愛いよ、翔くん!!どおしよ―――→!!やべ―――!! 「だ・だめじゃないけど!!どうしたの?!翔くん、なんか変だよ!?」 翔くんがじっと見透かすような熱い目で俺を見つめる。 うわ――――→ やべ―→よ。すっげ、かっこいい・・・。 「大野くん、俺20歳になったんだよ。」 「うん、そうだね。おめでとう。」 「俺、ずっと我慢してたんだよ。20歳まではって。」 「?」 俺、翔くんが言ってること、よくわからなかった。俺はずっと待ってたから。 「気持ちの整理つけるってこともあったけど、やっぱり軽はずみな事したくなかったから。俺、ずっと我慢してたんだよ。」 なんとなくわかった気がした。 もう一度翔くんの熱い唇が重なる。今度は薄く開いていた俺の唇の隙間から翔くんの舌が滑り込んできた。 「・・・んっ・・・」 ゆっくりと俺の舌と翔くんの舌が絡み合って、俺の体に甘い痺れが広がる。 どの位経っただろう。さすがに苦しくなって俺は翔くんを押しのけようと腕をつっぱねた。二人の唇が離れてその間に細く透明な糸が名残惜しそうに繋がってプツリと切れた。 ゆっくりと俺を見上げる翔くんの唇は紅く濡れていた。 「だから・・・だめ?」 拒むことなんか出来なかった。ずっと求めてた翔くんとの関係。 激しく貪られる唇も、細く長い指で解かれていく服も、なにもかもがされるままになりながら幸せだけが翔くんと重なって見えた。
唇が首筋まで降りてきてキツク吸われると甘い痺れが全身に広がって、翔君が触れたところが焼けるように熱く感じて。 出したくなくても出てしまう声を翔くんに聞かれるのが恥ずかしかったけど、俺が声を出す事で反応する翔くんは嬉しかった。 胸の突起に悪戯っぽく噛み付いて、口の中でくすぐるように舐めあげて、そんな翔くんの行為が嬉しくって・・・。 ここがリビングで、さっき翔くんが電気を消したから月明かりと街の光だけが俺達を照らして、でもそんな事どうでもよくて・・・。 身体全部で翔くんの手や唇や舌を感じて、自分の喘ぎ声が何故か部屋でいやに大きく響いて、それがよけいに俺達の欲望を駆り立てた。 腰のあたりで相変わらず翔くんは俺の身体を舐めまわして、俺はギリギリの欲を必死で押さえて翔くんにしがみついていた。 「あ・・・あぁ・・ン・・翔・・・しょぉ・・・」 「もっと呼んでよ、俺の名前・・・。」 翔くんの唇が一番感じるトコロに降りてきて、俺の声はいっそう大きくなった。ゆるゆると首を振って翔くんの背中にしがみつく。翔くんの口の中で翔くんの舌が絡まるのを感じた。 「ぁああ!!・・・はぁ・・あっ・・」 どうしようもない快感が電気みたいに俺の背中を上っていった。 「翔・・・しょぉ・・・」 慈しむように舌で撫でられて、時々悪戯っぽく軽くかまれて、突いたり吸われたりして、俺の限界はもうすぐそこだった。 「だ・・め・・・翔・・も・・・イキそう・・・」 翔くんはちらりとこっちを見たけどすぐまた口内に意識を戻したみたいで。俺の足の間から湿った音が響く。 「いいよ。」 ただ一言、甘く発せられた言葉に俺は限界を超えた。翔くんの口中に放ってしまった事で俺の目からは何故か涙が零れる。 ゆっくりと口元を拭うと、翔くんはチュッっと音をたてて俺の涙を吸いとってくれた。 優しい目で見つめられてポンポンと頭をたたかれて、俺もうどうなってもいいって思った。 「入れていい?」 突然落ちてきた言葉はあまりに刺激が強すぎて、だけど俺は頷いていて。 「あ・・・でも・・」 「なに?」 「少し慣らしてからに・・・して?痛くしないで・・・」 翔くんはクスッと笑ってハイハイと言った。 翔くんが差し出した指にたっぷりと蜜を塗りつけるように舌を絡める。俺の唾液で濡れた翔くんの指が小さな入り口に入る。それだけで声が漏れて、俺の息はまた上がってきて・・・。 内側を掻き回す翔くんの指に痺れは集中して。 熱く疼くそこで翔くんの指に弄られて、思考力さえも奪われた淫らな姿で俺は腰を揺らしていた。 「う・・ン・・はぁ・・あぁぁ・・」 快感の波は休むことなく訪れる。 「いい?」 指を抜き取って翔くんが俺に訊く。その顔がちょうど月明かりに照らされてすごくキレイで・・・。俺は言葉を紡ぐ余裕さえなくて頷くしかできなかった。 湿った淫らな音を立てて翔くんが入ってきた。 「あぁぁっ・・あぅ・・あぁぁっ・・・」 どうしようもなく気持ち良くて、快感が電流となって駆け巡って、喘ぐ声さえ止められなくて・・・。 「あ・・ぁぁん・・あ・・ん・・ふぅ・・・」 少しづつ、俺の身体を気遣いながら翔くんが潜ってくる。抜き差しの行為は痛みさえも伴ったけど、それをも打ち消す甘い感情が俺を支配していった。 すっかり翔くんが俺の中に潜ってから、また翔くんは訊く。 「動くよ?」 俺はまた首を縦に振ることで答えた。 俺の中で翔くんが動く。突き上げられて揺さぶられて、そのたびに声も愛しさも快感も溢れて。 それだけで充分感じているというのに、翔くんの冷たい指先が俺のものに絡まってぎゅっと握られて。生暖かい翔くんの舌が再び胸の突起をくすぐって。 初めてだし、すっげームリしてるってわかるけど、キモチいいから黙っておこう。 「あぁ・・・ん・・あ・・ぁああ・・・うん・・・」 意識だって朦朧としてる。キモチよくて、もう痛くなんかなくて、目は生理的な涙で潤んで翔くんがよく見えない・・・。 「あぁ・・・」 不意に漏らした声は翔くんのものだった。 翔くんも感じてる?俺と同じように? 俺は少し嬉しくなった。いたずらしちゃおっかな。モチロン余裕なんてないけど。ギリギリの欲望はまた熱く脈打ち出していたけど。 「翔・・・」 ぺろっ 俺は翔くんの胸を舐めてみた。そしたら翔くんの身体はビクンッって反応して、俺の中で翔くんは欲望を解き放った。のぼりつめていた快感は頂点に達し、足の間からはどちらのものとも分からない液体を漏らしていた。 最後まで俺達の腕はキツク抱き締め合ったままだった。
翔くん、お誕生日おめでとう。これからもよろしくね・・・。
THE-END
☆あとがき☆
相変わらず凄いです…。だって、初めて書く嵐が年齢制限モノとは…。翔くんてばなんて素晴らしい誕生日プレゼントを手に入れてしまって…v大ちゃん好きな彼女らしく、彼が愛されてるなぁ、って実感できますv大ちゃん総受け…私は松潤総受けなので不可能ですが(苦笑)V6はもちろん、また嵐も書いて下さいね〜♪ |