ラベンダーの香り


俺は近頃、健と喧嘩した。

原因なんか笑っちまうほど些細なことで、くだらなくて、お互い気まずい状態の今の関係はさっさと崩しちまいたいんだけど・・・。俺はこんな性格だし、健もああ見えてけっこう意地っ張りなとこあるから、どっちが折れるわけでもなく殆ど口をきかない状態が続いてる。

けどやっぱキツイんだよなぁ・・・。

俺って、結構疲れてると無意識に健を頼ってるみたいで、今日も仕事でヤな事あってボーっとしながら歩いてたらいつのまにか健の家の前だった。

11時半か・・・。帰ってさっさと寝よ・・・。

そう思ったときだ。健がブルーとJを連れて歩いてきた。どうやら散歩の帰りらしい。

「剛・・・。」

健は俺の名前を呼んでからすぐ俯いて目を合わせないようにした。

また沈黙だ・・・。あ゛――も゛――うざって―――!!

しょーがねーから今回は俺が折れてやることにした。

「おい、健!!」

何も言わずに俺に背を向けて家に入ろうとした健を呼び止めて、俺は健がこっちを向く前に後ろから抱きしめた。

「ご・剛?!」

突然の俺の行動に健は少なからず驚いたようだ。ざまぁみろ!

俺は健の肩に首をうずめて言った。

「悪かった・・・。もう、無視とかすんなよ・・・。」

自分の口から出た言葉なのに、声なのに、情けないくらいか細くて弱々しくて、俺自身驚いた。

「剛・・・。俺のほうこそごめんな・・・。」

ゆっくりと俺のほうに向き直り抱きかえす健。

「寄ってきなよ。」

健は俺をそういう意味で誘った。

部屋に入ると冷たい空気が俺達の冷えきった身体を更に冷たくする。

暖房を入れようとする健を俺は止めた。

「これから熱くなんだからいいだろ。」

健は天使のような笑顔を見せて少し笑う。

「そうだね。」


「俺が先にシャワー浴びていい?」

健が言う。

「あぁ。」


暫くして健が出てきた。俺は健の身体から香るほのかな匂いに気付いて言う。

「お前、いい匂いする・・・。」

「ラベンダー。最近見つけたんだ。剛も使っていいよ。」

小さなボトルを俺にわたす。

「いいのか?俺、この香りでけっこうコーフンしちまうかもよ?」

いたずらっぽく笑っていってみる。

「いいよ。俺も剛が欲しいから。興奮した剛が欲しいからさ。」

さっきの天使は今の小悪魔・・・だな。


俺がシャワーを浴びて出てくると、健はTVをつけていた。

その番組を真剣に見るわけでもなく、焦点の定まらない瞳を暗闇の中できらめかせていた。

「健・・・。」

俺が呼ぶと、ゆっくりとTVを消して健が振り返る。その唇を素早く自分の唇で塞ぐ。

「ん・・・」

少しだけ開いた健の口に舌を滑り込ませ健の舌と濃厚に絡める。

「ん・・・ごお・・・」

暫くして俺が唇を開放すると肩で息をした健がそこに居た。

「お願い・・・。ベッド行こ・・・。」

必死のように訴えかける健を軽々と抱きあげて俺は寝室へと向かった。

ベッドに健を寝かせバスローブを脱がせる。その間も俺の唇は止まらない。貪るように健の息を奪う。時々苦しそうな表情を見せる健だが抵抗はしなかった。

「あ・・ああ・・・ん・・」

健の喘ぎ声は俺の欲望を高めさせる。

唇を少しずつ下にずらしていく。首に・・・肩に・・・胸に・・・。

「ああ・・・ごお・・・。」

「ん?なんだよ。」

答えることなんか出来ないと知っていて健に聞いてやる。

「な・・んでもな・・・。つ・・づけて・・・。」

恥ずかしそうに顔を紅く染める健に少し笑いが漏れる。

胸の小さな突起に唇は辿り着き、舌で弄ぶように舐めてやると健の身体はビクンと反応する。

「ごお・・・あ・・・」

まずは上半身だけ。もっとゆっくり楽しませてもらわないとな。

唇を、手を、舌を、健の身体中に這わせる。舐めて舐めて、健の身体に粘液を塗りつける。

時々悪戯に一部分をキツク吸ってやると、健の身体はおもしろいほどよく反応した。赤い俺の印を見えないところに幾つもつけてやる。汗ばんだ肌をまさぐって健が一際声を上げるところを何度も優しくいじってやる。紅く上気した頬に愛しさがこみ上げてきて俺は健が一番感じるところに顔を埋めそれにゆっくりと舌を絡めてやる。健が欲望を全て吐き出すまで強く促しつづけた。

「あ・・や・・や・・・」

健の無意識に出た言葉と知っていて意地悪してやる。こんな健も愛しく思える俺はもうすっかり健にイカレてるんだな。

「いや?」

健を包んでいた快感が一瞬にして消え去り、切なさが健の胸に湧き上がる。

「や・・じゃな・・・」

「ん?聞こえないよ・・・」

恥ずかしさに顔を両手で隠す健。

「も・・として・・・」

「それが聞きたかった・・・。」

俺は健の内側に指を挿し込み、くるくるとかき回してやる。

「あああっ・・ご・・お・・あ・・」

健の甘く艶やかな声は全身を震いだたせるほどの快感を与えてくれる。

「挿れていい?」

時々、悪戯に健の中を突き上げながら訊くと、言葉をつなぐ余裕さえない健がカクンと頷いて応える。

俺の指で柔らかくなった健のそこは難なく俺を受け入れた。

「脚、もっと開けよ・・・。」

耳元で甘く囁いてやるとそれだけで健の身体はピクリと反応を示す。恥ずかしくてそれ以上脚を開くことが出来ない健に俺は少しため息をつく。

お仕置きと言わんばかりに健の中心をグッと握ってやる。

「あああ」

快感に襲われた健が乱らに腰を揺らして声をあげる。

その間にも俺はどんどん健の中に入っていく。俺がすっかり健の中に潜ると少しずつ腰を揺らして健の内側を探ってやる。

「ああっ・・・あ・・ああ・・・」

夢中で俺にしがみつく健が背中に爪を立ててひっかく。

その鋭い痛みと快感が少しばかり残っていた俺の余裕をも打ち消した。

「ご・・お・・・」

動かすたびに襲い来る快感の波に健の意識は朦朧としてきていた。

「も・・だめ・・・」

健がギリギリの欲を必死に訴えている。

「は・・や・・く・・・」

俺もそろそろ限界が近いため、今回はイクことにした。

「健・・・イクよ・・・」

「うん・・・」

一際強く突き上げると、俺の中で生暖かい液体が弾け、欲望が繋がった健の身体に流れ込む。

「あああっ」

最後に快感を訴え自分の欲望に声をあげたのはどっちだったんだろう・・・。


ずるりと自分のモノを引き抜き、まだ余韻の残る健のそこにそっと触れる。

「あっ・・・」

再び襲い来る快感を健は涙の浮いた目で訴える。

「シャワー浴びに行こうぜ。・・・中に出しちまったから・・・。」

俺はおとなしく身をかがめる健を抱き上げて浴室へと向かった。

下半身だけにシャワーをあて、先程まで俺を受け入れていた健のそこに指を入れる。

「あぁ・・・」

内側をかき回して己の吐き出したものを外へとかき出してやる。

少しずつ息の上がる健は可愛くてもう一回やりたい気分にもなったけど、明日の仕事のことを考えて今日はこれでやめておくことにした。


「健。寝るぞ。」

シングルのベットに二人は少し狭かったけど、俺はこの上なく安らかな気持ちで健と抱きしめあって眠りについた。

今日、こんなにすっきりした気持ちで眠れるのは、あのラベンダーの香りのせいかもしれないな・・・。











THE−END











凄いです。うちのサイトで初めて正式な年齢制限付き小説ですよ。私には書けないので尊敬しちゃいます。「さっきの天使は今の小悪魔」ってフレーズがツボ(笑)そうだ!健くんは小悪魔なんだよ〜。でも剛くんはそんな健くんが側にいないと駄目なんだな〜って一人で頷いてました(笑)

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