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不穏なお薬

「ね、達哉! 面白いクスリをサトミタダシで見つけたんだ!」
 淳が頬を高揚させて走り寄ってくる。
「ふーん」
 ひたすら興味のない達哉。淳のことだ、結構ろくでもない薬だということをまず悟っている。
「これ、これだよ!」
 しっかりパッケージに包まれたそのクスリ。
 店内ではあったが、こっそりと開けてみると。
『飲めば一発、ぐいっと即立ち』
 なるコピーが赤い文字で記されていた。
「これ……」
「勿論、使ってくれるよね!」
 にっこり笑う淳に、達哉は首を振ろうとして――。
「達哉が使ってくれないなら、舞耶姉さんでも良いか……」
「使わせて頂きます……」

 果たしてクスリを飲まされたラブホの一室で。
「凄い、本当にもう、パンパンだね」
 飲んで一分にも満たない時間。
 淳は大きく広げられた達哉の足の間のものを、しげしげと見やりながらにぎにぎと揉みこむ。
「い……いから…淳……触るな…」
「でも触らないと、飲ませた意味がないし。それにこれ」
 取り出したのは塗りこむタイプの傷薬。
「これも使って、僕は達哉に入りたい」
「そ、それは…言ってなかった…」
「ここまでしたら、普通最後までするのが常識でしょ?」
 淳はさっさか傷薬を開けると、指にぬるぬる塗りこんで、恐怖でかなんでかヒクヒクしている某所にズボリ。

 こうしてあれよあれよという間に、達哉の大事なものはちゃかりと奪われてしまったのであった。

酷いよ、淳……。

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