over18

S M L XL B

エロ系お題から

兄弟

 俺は昔から――そう、女体には何も感じない性質だった。
 クラスでエロ本を見てる男子生徒がいるだろ?
 混じって一緒に見てても、何も楽しいと思わない。それどころか、媚びるような視線に気付いたりすると、もう駄目だ。
 一瞬で萎える。
 最初は、そういうことに対して淡白なんだと思ってた。そういう人間もいるって聞いたから。
 でもそうじゃないって気付いたのは、兄さんが風呂からあがって・・・疲れていたんだろう、素っ裸のままうたた寝しているのを見た時だ。
 開いた足の間のものに視線が釘付けになって。信じれないことに俺は、それを口でしたいと思っていたんだ。
 思ったらもう、止められなかった。
 兄さんの目が覚めないのを良いことに、俺は兄さんのものを口に含んでいた。
 俺よりも質量の多いそれは、俺の口の中でどんどん大きくなっていって――。
 放たれたものを全て胃に収めた後、強烈な罪悪感が襲ってきたのを覚えている。
 だけど、欲望は果てしなくて、もう、兄さの手や舌やそれで全身を犯されたくてたまらなくなっていた。
 兄さんはまだ目が覚めない。
 だから俺は、兄さんの、一度は萎えたものを握り締めて、それを自分の体にこすっていった。
 特に乳首でこするのが良かった。
 凄く感じて、変態じみてると思ったけど、息は上がっていった。
 最後には俺のものと一緒に擦り合わせて。
 自覚したよ。
 俺は兄さんの肉体にしか反応しないんだ。
 全て終わった後、兄さんのもちゃんと清めて、俺は兄さんを起こした。
 兄さんは俺を見ると、困ったように笑って。
 もしかしたら、ばれてるのかもしれないけど・・・。

 でも、また、出来ればしたいと思っている。



学ラン

 中学の頃は、ブレザーでなくて学ランだった。
 学ランって、襟は根元まで止めてストイックな感じがするんだけど、あれ程エロい制服はないと思う。

 中学一年の時だ。
 授業参観に、両親が来ることが出来なくて、兄さんが来ることになったことがある。
 勿論、兄さんも保護者を気取れる年じゃなかったから、参観が終ったら直ぐに帰るつもりだったんだろうけど、俺は卒業生でもある兄さんに、ちょっと郷愁の思いなんて味わってもらおうかと思って、近々取り壊される予定の旧校舎に案内した。
 ここはもう使われてなくて、余程のことがないと人の気配もないようなところだ。
 あるのは化学室とか、昔、有名音楽家を輩出したことがあるとかで、近隣の中学には珍しく、個室に分かれた個人レッスン室なんてものもある音楽室とか。
「そういえば、音楽室の個人レッスン室、右から三番目の部屋に入ったことがあるか?」
 兄さんは唐突にそんなことを言い出した。
「入ったこないけど?」
 音楽の授業はあったけど、個人レッスン室は音楽クラブの連中だけが使える部屋だったので、入ったことは一度もなかった。
「入ってみよう」
「え?」
 俺は兄さんに引きずられて、個人レッスン室に連れ込まれていた。
「ここがなに?」
「幽霊が出るんだって」
「へぇ」
 そんな話もあったかもしれない。
 けど俺はあまり人付き合いが得意じゃなくて、そういう話題には疎い方だ。
 幽霊?
 そっちは別に何とも思わない。だって存在しないだろう? 実際。
「んー。やっぱり夜じゃないと出ないものかな?」
 入って二十分くらいは待っただろうか? 一向に幽霊は出てこなくて、兄さんはそんなことを言い出した。
 その内、お互いに暇を持て余すようになり、兄さんはレッスン室の狭い中をごそごそやり出した。
 何か面白いものでもあるんだろうか?
 前は一部屋一部屋にピアノが入っていたようだが、今は持ち出されている。
 狭いといっても、三畳程はありそうな部屋の中、兄さんは見つけた、と言ってピアノ線を持ち上げた。
 良くも残っていたものだ。俺には見えなかった。
「ちょっと楽しいことをしようか?」
 兄さんはそう言って、俺に学ランを脱ぐように言った。
 学ランくらいなら、脱いでも直ぐに着れる。
 どうせ兄さんには自分でも見られない場所をいじられてるし、恥ずかしいという気持ちは今更だ。
 だけど兄さんは、そんな俺の羞恥心を越えたことをし始めたんだ。
 制服の袖の左右をピアノ線で縛って、壁に、楽器だが何かをかけておく為なんだろうフックがあって、そこにかける。
 制服はハンモックみたいに浮いたまま空間を横切って。
 兄さんは俺に、その学ランをまたぐように言った。しかも、ズボンを脱いで。
 逆らうなんて考えてもなかったから、言われるがままズボンを脱ごうとしたら、パンツまで一緒に下ろされた。
 半裸の状態で学ランを跨ぐと、後ろに兄さんがぴったりとくっついて。
 腰を掴まれて前後に動かされた。
 襟の固いのがあたるんだ。
 もうたまらなかった。

 俺はそんな・・・音楽室の、個人レッスン室で、兄さんと――した。



白衣

 日常を送るのに気を使うなんて馬鹿らしい。
 そういう考え方になったのは、僕が刑事になって数ヶ月――というところだろうか?
 僕はそれまで、特に家で気を遣っているようなところがあった。
 とにかく弟の達哉が生意気で、何を考えているのか判らないところがあるのが、僕のイライラに拍車をかける。
 そう、僕は家に感じるイライラを隠す為に気を遣っていたわけだ。
 ただでさえ長男だ。
 弟が生まれると、お兄ちゃんだから、という理由で自由は制限され、特別待遇がなくなった。
 子供心にこれはショックで、僕は両親に愛されていないのではないか、飽きられて捨てられたのではないか、と思うのには十分だった。
 それからだ。僕が自分の分以上に良い子を気取るようになったのは。
 とりあえず無条件に可愛がられる弟とは違って、僕は好条件じゃないと優遇されることはないのだ、と、最初に学んだのはそんなことだった。
 お兄ちゃんは好条件じゃなくてはいけない。ちょっと問題があると、直ぐに責任の追求をされる。更には、弟については絶対条件で僕が最高責任者になるのだ、親がいるのに。
 それはいかにもおかしいんじゃないか、と思ったが、そのことを両親に告げることはなかった。
 僕は親の前では良い子でい続けた。
 おかげで本来は安普請の人格は、影でゆっくりと破綻していたわけだ。
 おかしいな。
 本音を言うなら、達哉の方が余程人間としてまともかもしれない。
 警察官のくせに、していることと言えば職権を乱用して情報操作にアダルトショップのマップ作成だ。
 大学時代から、異常性愛に気付いた。
 僕は、男にしか反応しない。
 気付いた時にはそれなりに納得したものだ。
 あれだけ抑圧された時間を歩まされれば、誰だってどこかでハメを外したくなるものだ――と。
 実際には先天的なものかもしれないが。
 だとすると、達哉もそうかもしれないな。
 僕はそう思い至った。
 達哉もそうなら、この道に引きずり込んでみるのも楽しいかもしれない。
 僕は、僕に抑圧された人生を歩む道程を用意してくれた達哉を、実は恨んではいない。
 何を考えているのか、まるで理解出来ない性質には賛成出来ないが、達哉は純粋に可愛いと思っていた。
 弟だから当たり前だという解釈は、残念ながら間違っている。
 僕は達哉を弟と思ったことは一度もない。
 そうだな・・・愛玩動物のようだ、と言えばこの心情に最も近いのだろうか?
 そう、愛玩動物。
 僕は達哉を人間と思っていない。
 残酷な理解か?
 だが、仕方ないだろう? そんな風に破綻したんだから、僕の人格は。
 そうだ。丁度良いクスリがあったな。
 あのクスリには白衣が丁度良い。
 それに・・・。
 僕はほくそえんだ。
 確か今夜――母も父も家には、いない。



 突然の来訪を、達哉は驚いているようだった。
 それはそうだろう。
 僕は大学を卒業すると同時に、I家を出ていた。
 もう家のいざこざに巻き込まれて精神疲労するのは沢山だった。
 家を出れば、不必要に気を遣う必要はない。
 そんな僕の気持ちを、達哉は判っているようなところがあった。
「どうしたんだ、突然?」
 達哉が珍しく会話になりそうな言葉で話しかけてくる。
「いや、今夜は父さんも母さんもいないだろう? 一人で寂しいかと思ってな」
 これまでだって両親共に不在で、達哉一人の夜は多かったはずだ。それを知っていながら、僕はさらりと言ってのける。
「そう・・・」
 それでも、達哉はどこか嬉しそうな顔をした。
 おや?
 珍しいこともあるものだ。達哉が僕に会って、嬉しそうな顔をするなんて。
「食事はしたか?」
 話しかけると、達哉は首を振った。
「まだ。これから作ろうかと思って」
「なにを?」
「えっと・・・」
 良い淀む達哉の肩越しにキッチンを覗き込むと、鍋で煮込むタイプのインスタントラーメンのパッケージが見えた。
 多少、呆れる。
「あのな、お前・・・」
「判ってる。でも、苦手なんだ・・・」
 達哉は困ったように目を伏せる。
 成る程、確かに料理というのは苦手な人間にはとことん苦手と思わせる厄介な行動ではある。
「仕方ないな。僕が作ろう。何か食べたいものはあるか?」
 尋ねてやると、達哉はちょっと驚いたような顔をして、僕を凝視した。
「どうした?」
「いや・・・兄さんが俺に・・・」
「ん?」
 重くなった口をひらせる為に促すと、達哉は嬉しそうに笑った。
 驚いたな、この子はこんなに綺麗な子だったのか?
「俺に何かしてくれるのが、嬉しいって思って」
 元々整った顔付きはしていたが、何時も仏頂面だったので気付かなかった。
 信じられないことに、その笑顔一つに僕の下半身が反応した。
 嘘だろう?
 僕はどちらかと言えば、不感症に近い性質を持っている。なのに、達哉の笑顔一つで?
 信じられなかった。
 ただ、達哉が可愛く見えて。
「僕は何時だってお前のことを考えているよ。さ、何が食べたい? 一緒に冷蔵庫でも探ってみるか?」
 僕は無意識に、達哉の笑顔が長引くよう、そう言葉を選ぶようになっていた。



 クスリなんて、白衣なんて使う必要はなかった。
 達哉は、十分僕の体だけに反応する体を持っていた。
 二人きりで食事をした夜。
 達哉の部屋で告白された。
 僕の体に感じるのだと。

 僕らは変態じみたプレイで互いの異常性を認知したのだった。





 深夜に帰宅すると、居間のソファで達哉が寝こけていた。
 受験が終って大学が決まってから、達哉はこんな風に居間で寝ることが増えた。
 安心したのだろう。ずっと息を詰めていたようなものだから。
 薄いパジャマのまま、暖房もつけずに眠っているのに気付いて、何かかけてやろうとして、気付く。
 髪が、濡れている。
 風呂に入ったばかりなのだろうが。
 濡れたままでは風邪をひく。
 判っているのに。
 克哉はそれよりも前に、達哉の濡れた髪に触れていた。
 しっとりと湿気を含む髪は、常のサラサラからは考えられないくらいに濡れているが、決して嫌な感触ではなかった。
 むしろ、新鮮で良い。
 克哉は初めて触れる弟の濡れた髪に、思わず口付ける。
 自分が使っているシャンプーと同じ匂いがする。
 細いのに豊かで、手入れはおざなりなのに、綺麗な髪。
 ふと、舐めてみたいと思った。
 髪は雑菌に溢れていて、とてもじゃないけど、本当なら舐められない。
 でも、洗ったばかりの今なら?
 克哉は達哉の髪を一房掴むと、髪の先に舌を押し当てた。
 とりたってて目だった味はない。
 ただ、達哉の髪を舐めているのだという興奮が――それも、達哉本人には内緒で――克哉を更に大胆な行動に走らせた。
 達哉の、通常よりは長い髪を達哉の薄い唇に乗せて、その上から口付ける。
 兄弟の口付け。しかもマウストゥーマウスだ。
 本来ならあり得ない。しかも髪を含みながらのキス。
 克哉は思った以上にあり得ないシチュエーションに、何時しか夢中になっていた。
 達哉の閉じた唇の上で髪を転がす。
 しっとりと大目に唾液を含ませて、唇と一緒に髪を味合う。
 異常だ。
 判っているのに、やめられなかった。
「何してる?」
 肩を押さえつけられ、唇を無理に離されるまで続けていた。
 克哉は恍惚とした表情と、潤みきった瞳で達哉を見上げた。
「好きなんだ・・・」
 達哉は溜息をつくと、克哉の唾液に濡れた髪をかきあげた。
「だからって、洗ったばっかなのに・・・」
「・・・もっとしたい」
 兄とは思えない程に幼げな言葉を使う克哉に、達哉は目をまくる。
「本気で言ってるの?」
「ああ・・・駄目か?」
「・・・」
 達哉は困った顔をして――。
「どうして俺を好きなわけ?」
 言いながらも克哉を自分の寝ていたソファの上に押し倒し、唇を塞いだ。



自慰

 誰もいない昼下がりの一時。
 達哉は一人居間として使われている和室で、堂々と下だけ脱ぎ捨てて己の高ぶりをこすっていた。
 周防家で一人になるのは、そう難しいことじゃない。
 両親は共働き、しかも家にはあまり寄り付かない。
 兄は一人暮らしを始めたら殆ど戻ってこなくなった。
 だからこの時間は、余程のことがなければ達哉は一人だ。
 寂しいということはない。むしろ好都合である。
 自分の乱れた欲望を満たすのには、こういうことはありがたいとさえ思える。
 何時も誰がが家にいる状態だったら、無駄に金を使ってどこか場所を作らなくてはならないところだ。
 金は――ないわけじゃない。
 親や兄には内緒だが、実は男相手専門のデートクラブでバイトをしてる。
 リスクはさすがに高いが、別段将来警察官になるでもなし、現状、逮捕されなければ兄の将来に傷がつくこともないだろう。
 それに、兄はクソ真面目に怒るだろうが、法の抜け道も知っていた。
 何より、法外な金が手に入るのが魅力的だ。
 別に人生にそれ程金がかかるわけじゃない。
 だが、バイクの維持費だけは馬鹿にならない。
 後は――独立資金だ。
 実際に家では一人の場合が多いのだが、それでも、独立はしたいと思っている。
 何故?
 一人前になりたいからだ。
 というよりも、兄にそう認めて欲しいから。
 こうして一人でしている時も、浮かぶのは兄の姿だけだ。
 兄の両足を抱え上げて、一杯まで開き、まだ誰も暴いたことがない――はずの場所を、自分の猛り狂うもので暴き立ててやりたい。
 泣いて叫んで痛がる兄は、どれだけ綺麗で可愛いだろう。
 思うと、考えただけでいきそうだった。
「克哉・・・」
 一人の時だけに呼ぶ、兄の名。
 普段は兄さんとだけ呼ぶ、一人きりの時だけの秘密の呪文。
 だが。
「達哉?」
 いらえがあるとは思っても見なかった。
 達哉は、大また開きで己のイチモツを握り締め、呆然と居間の入り口を見る、大間抜けと化したのだ。



 ここ最近の穏やかさを考えて、半休を貰った克哉は、足取りも軽く実家への道を辿っていた。
 この時間は家には達哉一人である、と判りきってのことである。
 達哉に会うのは久し振りだ。
 そう思うと、家までのうざったいくらいの長い道のりも楽しい。
 ずっと好きだったのだ、と告げれば、達哉は喜ぶだろうか、それとも怒るだろうか。
 兄弟という禁忌を、とうの昔に乗り越えてしまった克哉は、モラルの崩れ去った思考の中で、どうあっても達哉とやりたかった。
 もう抱くでも抱かれるのでも良い。肌を合わせて高みに駆け上りたい。
 そう、達哉と共に。
 克哉の思考は熟れきっているのである。
 自分の手を達哉と想定して自慰しまくったのは、もうとうの昔だ。
 今では他の――達哉に似た誰かと肌を合わせていたが、匂いが違う。
 本人とやりたい。
 例え、もう二度と兄として尊敬されなくても・・・。
 考えて、克哉は笑う。
 どれくらい前からかは忘れたが、もう達哉の尊敬など自分の上にはなかったことを思い出す。
 尊敬すらない自分へ、したいと言った途端に向けられる視線はどのようなものだろうか。
 それを考えるだけで体中が歓喜した。
 きっと、今の克哉なら、達哉の視線を浴びるだけでいってしまえそうなほど高ぶっている。
 早く家に帰って、達哉としてしまいたかった。
 拒まれても、抵抗を抑え込んで抱くつもりでいた。
 なのに・・・。



「達哉?」
 兄は呆然と弟の姿を見ている。
 弟も――。
 聞き違いでなければ、達哉は克哉の名を呼んだ。
 想像の向こうで、克哉が達哉の性交の相手となっているのは、間違いがなかった。
 克哉は確信する。
 和室のドアを閉めると、スーツを脱ぎ捨てる。
 サングラスまでを取り去り、達哉の前に屈みこむと、本人の手をどける。
 立ち上がった達哉のものは、先走りの液を滲ませ、震えていた。
 克哉の胸の歓喜に震える。
「舐めても良いか?」
 律儀に尋ねると、達哉は驚いたように兄を見た。
 視線が――信じられない――と告げている。
 だが、その視線にすら、克哉は感じる。
 触れてもいないのに、既に反応しかけているものを、達哉に見えるように体制を整えると、ねっとりと達哉のものを含む。
 粘液がカバーのように薄い膜を作るそこは、克哉の口の中に入ると同時にビクリと跳ねた。
「元気が良いね」
 それでも、まだいかせない。
 克哉は根元を止めるように握りこむと、先端だけに舌を滑らせた。
 芯の形をなぞるように舌に力を込めれば、達哉は良い声で鳴く。
「兄・・貴……」
「何?」
「なんで……こんなこと・・」
「好きだからだよ。達哉が好きなんだ……」
 告白にはいささか濃すぎる行為の最中だったかもしれない。しかも、もののついでのような告白。
「じゃ、させて・・・」
 達哉は言って、克哉の口から己を引き出した。
 力の入っていない克哉の体を引き倒し馬乗りになると、見下ろす。
 普段の兄からは想像も出来ない淫蕩な雰囲気をかもし出す表情。
「良いよ・・・」
 克哉は抵抗しない。
 どころか、自分で尻の間に手をやると、入り口をこね始める。
「準備が出来るまで、待ってて」
「俺も手伝う」
 言うと、達哉は今度は克哉の体を伏せさせ、腰だけを高く上げさせた。
 指が絡むそこに、舌を押し当て唾液を送る。
 唾液の絡まった克哉の指が、門をこじ開けようとするのに、入り口をねっとりと舐めると、克哉は腰を震わせて声を上げる。
「感じるのか?」
 純粋な興味で尋ねた達哉に、克哉は頷くことで答える。
 声はない。
 まるで自慰をしているかのように、指で必死に中を広げていく克哉。
 恐ろしいことに、克哉の肉体は柔軟だった。
 さっさと広げられたそこは、もう克哉本人の指を三本もくわえ込んでいる。
 達哉は我慢できずに乱暴に指を引き抜き。

 待って、と声を上げた克哉を無視して――。

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