果てしなく馬鹿で意味のない話です。
避けるが吉。
いわゆるギャグ狙いではずした系。
なのに、いわゆるエロっぽい感じ。
ヴァイス×ネロはエロがはずせないよぉ……(汗)
アスールは同じクラスのネロにラブだった。
だが、ネロは一級上のヴァイスにラブだった。
つーか、ネロとヴァイスは兄弟なのに、何故ラブ!?
アスールは悩んだ。
悩んだ末――決意した。
「ネロを俺のものにする!」
企画は「兄弟でホモの禁忌よりも、他人でホモの禁忌の方が、精神的負担も軽いぜ」な方向。
果たして上手くいくのかどうかは、アスールの根性にかかっている――はずであった。
企画決定翌授業後、アスールは呼び出しには定番の体育館裏に呼び出した。
長く疑問になると、何故呼び出す先は○○の裏になるのか、遥かな疑問だったが、人気スポット(!?)だったので、アスールは迷わなかった。
授業を終え、自らも体育館裏に。
うっそうと茂る真っ暗な森林を背後に、待つこと数分。
時間――は指定していなかったが、そう待たされることなくネロはやってきた。
「用って?」
微かに首をかしげて問う様が――本人の自覚はおいておいて――非常に幼げに見えて可愛い!
ご多分にもれずアスールもそう思い、目をハート型にして、とうとうと語りだした内容というのが――。
「古来、東の島国には、衆道というものがあってな」
「うん?」
「それによると、男同士の恋愛は禁忌とはされていなかった」
「へぇ」
ネロは感心しながら聞いている。
「ようするに、同性愛は禁忌ではないわけだ」
「うん。そうだね」
ネロは頬を染めてうなづく。
またぞろヴァイスのことでも思い出しているのだろう。
どこにいっても忌々しい奴め。
アスールはちらりと思う。
「しかしだな」
「うん?」
「家族間の恋愛というものは、どこの世界――国でも禁じられいてるものなんだ」
途端にネロの表情が曇りだす。
どうせヴァイスのことでも考えているのだろう。
やっぱり忌々しい奴だ。
アスールはますますヴァイスに敵愾心を燃やした。
「要するに、お前が大切に思うヴァイスはお前の兄であり、お前たちが添い遂げることは、この先何があったとしてもありえないということだ」
「……」
ネロの顔色は、蒼白を通り越して真っ白になってしまった。
状況が状況なら、倒れてもおかしくない程血が巡っていないのだろう。
アスールは「後一押し!」と思いながら、ネロの肩に腕を回すと――。
「どうだ? ここはヴァイスは諦めて、このヴァイスよりも逞しく頼りがいがあり、優しく気の良いアスールに乗り換えてみる気はないか?」
「アスールに?」
ちゃっかりと押し倒しながら尋ねるアスールに、ネロは戸惑った視線を向ける。
「けど……」
「けど?」
「僕には兄さんが……」
やっぱり!
そうくるとおもっていたアスールは、駄目押しの一言を告げる。
「俺はお前とは兄弟ではない。故に、禁忌とされているものはどれ程もないのだぞ?」
は、っと見開かれたネロの目が、程なく閉じる。
それを了解の意と取り、アスールは地面にネロを完全に押し倒すと、微かに震えるその唇に、深いキスを仕掛けた。
実際、見て焦がれていた時からは想像も出来ない程、ネロの体は――良かった。
まだ最後の一線は越えていないが、爪弾けば涼やかな音を鳴らす名器である。
男にはありえないことだが、どこもかしこもが感じやすく、全身に性感帯があるかのような体。
これは男にとってはとんでもなく好ましいものだ。
たくし上げたシャツから見える白い肌。
肩から腰にかけてのラインは、なだらかな曲線を描き、視線でも犯すことをやめられない。 両足を担ぎ上げて、菊門を露にする。
使い込まれているとは思えない程狭く、淡いピンク色をしたそれは、そこをいじられるのを待っているかのように、ひくひくと細かく痙攣していた。
「ネロ……」
焦がれた人を抱いているのか――まだ実感が湧かないままに、担ぎ上げた両足を、更に大きく開き、菊門を眼前に晒すと、アスールはためらいもなくそこに舌を差し込んでいた。
「ふ……んっ…」
何かをこらえたようなネロの声。
構わず割り開くように奥へ進ませると、一段声が高くなる。
せわしない息の狭間にもれる声は、アスールを絶頂へと押し上げていく。
それだけなのに――だ。
きつく立ち上がったネロの欲の先端からぽたぽたと雫が落ち、それがネロ自身の顔を汚すのもアスールの目を楽しませる。
これで入れたら……。
考えただけでイってしまいそうになる。
いずれ、こらえるのも限界になってきた。
アスールは体勢を変え、地面にネロを四つんばいにさせると、背後から挿入――しようとした。
が!
がすん!
「この愚か者」
冷静そのものの声と同時に、物凄い衝撃がアスールを貫いた。
「いてぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
股間から、とんでもない激痛が走る。
あわてて飛びのくと、ヴァイスが目の前に。
いるだけじゃない、アスールの高ぶりきったイチモツを、思い切り握り締めていたのだった。
しかも――爪を立てて。
「い、痛いだろう!」
ヴァイスを振り払って地面に座り込んだアスールは、あぐらをかいてヴァイスに痛めつけられたイチモツを撫でる。
「お前が愚かだからだ。そんな粗末なもので、ネロを喜ばせられると思ったのか? このうつけ」
「な、何を!」
「大体俺達には血の繋がりはないから、家族間の禁忌には当たらない。残念だったな」
言うなり、ヴァイスは四つんばいになったままぽかんとしていたネロに覆いかぶさり、何時の間にそうなったのか、準備万端なイチモツをネロの中へ。
「は……あぁっ……い、いいっ、に……さっ」
悲鳴のような高い声を上げて、ネロは腰を振る。
ずず、と音が聞こえそうな程、肉のこすりあいは密であるらしい。
ネロはヴァイスが動く度に、声を殺すことなく良い声で鳴く。どころか、己を慰め始めた。
肌のぶつかり合う音。そして抽挿の際に漏れる水音。
どれをとってもしてもいないアスールを高ぶらせるのに十分な状況だった。
呼吸が更にせわしなくなり、ネロは短く声を上げて、ヴァイスの揺さぶりに身を任せはじめる。
それまでは揺るリあげるだけだったヴァイスの手が、いやらしくネロの体を這い――。
「あ、あ……に、にぃ、さん……ああっ、あー!」
まずネロが達する。
その後、短く声を上げてヴァイスも。
そして――最後は見えているだけになったアスール。
三人三様に絶頂を迎えた後………………。
「ということだから、ネロにはもう、手を出すな!」
ヴァイスは言って、ネロの身支度をかいがいしく手伝うと、二人仲良く帰ってしまった。
残されたアスールは――。
「ヴァイスめ……」
唸る。
兄弟の禁忌云々をアスールがネロに話したところから知っているなら、おそらくネロが約束の場所に着いたその時から覗き見ていたのだろう。
とうことは、もっと早くにネロを助けることだって出来たはずである。
それをせず、挿入寸前で邪魔をするとは……。
「嫌な奴だ……」
呟いたアスールだが、今後は二人の邪魔はせず、覗き見のみで我慢することにした。
何しろネロは………………。
神羅学園夜間部はいまだ平和である。
多分――きっと。