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S M L XL B

押し倒して

 夜中、ふと下肢に違和感を覚えて、エドワードは目を覚ました。
 見上げた天井が、女性らしい明るいものであるのに、一瞬違和感を覚える。
 ――そうだ、確か……。
 司令部に顔を出したところ、もうあがるから一緒に夕食でもどうか、とリザに誘われて……。
 たまの女同士で話がはずんで、店を出た時にはもう随分と遅い時間になっていた。
 一人ずつで帰るのは互いに心配だったから、だから宿に電話を入れて、リザの部屋に泊まりにきたんだった、と思い出す。

 しかし、この違和感はなんだろう?
 辺りを見回そうとして、リザの顔が目に入った。
「中尉?」
 声をかけると、驚いたように目を見開いた美女。
「起きちゃったのね」
「え?」
 驚きを悪戯を含んだ笑みに変えると、リザは前に屈んだ。
 その行動の先を見て、エドワードは驚く。
「な、何してるの!?」
「そうね……セックス?」
「え!?」
 肌を晒した下半身。両足は大きく開かれ、その間にリザの腰が挟まっている。
 羞恥に駆られて足を閉じようにも、リザの体が邪魔をして閉じられない。
「な、なんで?」
 肉の薄い腹から、両足までを撫でられて、微かな快感に震えながら、その行動の意味が判らなくてエドワードは半泣きで尋ねる。
「好きだからよ」
「え?」
「私はエドワード君が好きなの」
 強い瞳で答えられ、エドワードは困惑した。
「で、でも、俺は女……」
「判ってる。でも、もう止められないの。ごめんなさい……」
 リザは済まなそうに言うと、開ききったエドワードの下肢。その中程に指を滑らせた。
 割れ目にそって撫でられ、エドワードはピクリと震える。
 ――気持ち……良い……。
 女性特有の柔らかな感触が、エドワードをとろとろに溶かしていく。
 ゆるゆると線に沿って、何度も何度も。
 抵抗しなくては――そうは思うのに、リザが余りに真剣で、しかも唯一エドワードが心の底から頼り切っている女性を相手にしては、無碍に抵抗することは出来なかった。
 どころか……。
 エドワードは性体験はない。だが、聞いた話では痛いともつらいとも聞いているのに、体の芯から震えるくらいの快感が駆け上がってくる。
 リザの指が、線を割って中にもぐってきた時には、エドワードの花弁の内側はしとどに濡れていた。
「感じてくれてるのね」
 嬉しそうにリザが言う。
 その通りだった。
 声こそ堪えているものの、呼吸は荒くなり、自分でも濡れているのが判る。
 口を解いてしまえば、恥ずかしい声が飛び出してきてしまうだろう。
 なのに。
「やっ!」
 花弁内に忍び込んだリザの指が、花びらの中で主張し始めていた蕾に触れる。
 指1本で撫でられ、二本で摘まれ、こすられる。
 ぞわぞわとそこからにじみ出る快感に、エドワードの口はついにほどけてしまった。
「や……やぁ……い……きもち……い……」
 霞がかかり始めた思考の中で、感じてるそのままを口にする。
 ぬるぬると滑る感触までが、快感に繋がる。
 するっ、と滑った指が、一直線に奥へ伸び――肉をかきわけ奥へ奥へと進む頃には、エドワードはすす泣きながら快感を感受していた。

「とても可愛いわ、エドワード君……」

 伸び上がったリザに、唇を塞がれる。
 口内を貪るような濃厚なキスに、エドワードは溺れた。
 みずから足を開き、リザ腰に足を絡ませ、より深く快感を得ようと、自ら腰を揺する。
 奥へ奥へと潜っていく指が数本に増やされ、軽く出し入れを繰り返されると、エドワードはもうたまらなかった。
 ふるふると、肉の薄い胸を揺らし、エドワードの唇を貪るリザの首に手を回した。

 もう、思考は闇に果てていた。
 同性同士の交わりが、おかしいなんて思わなかった。

 口付けが解かれて、下っていく唇がエドワードの乳首を摘む。
 周囲の肉を唇で寄せるようにして中心を舐められると、ジンとした快感が広がる。
「ひゃ……ん…も……もっと……して……」
 可愛いおねだりにリザは微笑むと、乳首の輪郭を歯で甘噛して先端を舌で突付く。
「ん……ぁ…」
 ぐちゃぐちゃと、下肢からは淫らな水音が響く。
 濡れた指を行きぬくと、リザはそれをエドワードの乳房に塗りつけた。
 滑り光る乳房を、再び舌で転がしながら、エドワードの愛液を舐め取っていく。
 倒錯的な行為。

 だが、女同士では決定的な終わりがない。

 乳首が赤く腫れるまで愛撫したリザは、体を起こすとエドワードの腰の下に枕を数個重ねておいた。
 腰から下が高く上がった状態で、エドワードを呼ぶ。
 涙に濡れた瞳でリザを振り向いたエドワードは、驚愕した。
「な、なに?」
「ごめんなさい。私には貴方の中に入れるものがないの……」
 寂しそうに笑ったリザは、高く上げたエドワードの腰――その両足の狭間に顔を寄せた。
「や、だ、駄目!」
 リザの意図が判り、エドワードは慌てて抵抗を始めるが、既に幾多の快感を得た体は、エドワードの心情を余所にその先を期待して震えるだけだった。
 視界に入る状態で、伸びたリザのピンク色の舌がエドワードの股間に吸い込まれていく。
「やっ! あぁっ!」
 蜜口から果実にかけてねっとりと舐められ、エドワードは悲鳴を上げた。
 柔らかく温みを持つ舌が、エドワードの感覚を鋭くした。
 花弁を一杯まで広げられ、中を丹念に舐められる。
 くちゅくちゅと音を立てて蜜口から奥へと忍び込む舌。
「ん……んぅ……ぁ…………や……ぁ……」
 広げた足をびくびくと痙攣させて、エドワードは強烈な快感に耐えていた。
 唾液と混じった愛液がトロトロとこぼれ、腹の方へと落ちてくる。
 壮絶な光景。
 淫猥な音。
「も……もっ…だ、だめ………だめぇー!」
 ビクビクビクと不規則に全身を痙攣させ、エドワードの全身の力が一気に抜ける。
 焦点を結ばない目は虚ろに空間を写している。
 リザはそんなエドワードに微笑みを浮かべると、伸び上がって触れるだけのキスを送った。

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