soleil couchant

「変わらないね、君は。」
笑いながら囁かれた言葉に人間そんな簡単に変われない、と返しながら
少し。
ほんの少し。
腹が立った。
進歩が無い、と言われているようで。
「怒った?」
クス、と笑う顔が知っていた頃より、
少し大人びていた。
「そっちこそ、相変わらずじゃん」
相手の顔を見ていられなくて、少し右側に目線をずらす。
「関東大会、君の所にはやられたね。」
「勝ったくせに何言ってんだよ。」
「まいったよね、ほんと。 
 あんな簡単にコピーされるとは思わなかったよ。」
ああ、あれか。
忍足の。
「ジローの時にあんなサーブ打ったくせに言ってんじゃねぇ。」
あんな。
敵の俺が惚れ惚れするような。
『その打球、消えるよ』
あのときの不二の声が耳にこびりついている。
瞼を閉じれば自然と試合の様子が浮かんできて。
不二に縛られているようだった。
いまだに、忘れられない。
あんな強烈な試合。
劣ってたわけじゃない。
でも、勝ってたわけでもない。
「あれね、との試合の時に使いたかったな。」
「悪かったな、大会直前に怪我して無様に準レギュで。」
そうして氷帝でできるテニスは終わってしまった。
「無様じゃないでしょ。
 でも、君とできなかったのは残念だよ。」
何か、すっげぇ恥ずかしい。
「そーゆー事さらっと言うなよなぁ」
「何で?
 僕は思ったことを口に出してるだけだよ?」
あぁ、もう。
さっきまでの自分が馬鹿みたいだ。
よく考えたら、こいつのペースに巻き込まれっぱなしじゃん。
なっさけねー。
落ち着け、俺。
不二のペースに巻き込まれるな。
「僕ね、のこと大切だから。」
「告白なら言われて喜ぶ女の子にしろよな。」
「だって、好きなんだもの。」
恥ずかしい奴。
「は?」
「俺は嫌いだ。」
「あ、ヒドイな。」
でも取りあえず。
今はこいつと居るのも良いかもしれない。
「不二。」
「何?」
「俺、お前のこと人としてどうかと時々思うけどさ。
 好きだよ。
 ライバルとしてな。」
ささやかな、宣戦布告。
このくらいは許せよ。
 

氷帝に転校した主人公と不二のお話。
本当は、不二にコンプレックスを感じているはずだったのに・・・。
終わってみたら宣戦布告。
しかも最後の最後で。
タイトルのsoleil couchantはフランス語で夕日と言う意味。
BGM:ABORT//CLEAR by T.M.Revolution
曲とあってねぇよ!
という突っ込みはなしで。
ちなみに、ブラウザバックでお願いします。
 
 




 

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