a word
「別に。 世の中には、お前以外にも女はいるしな」 景吾は、そう言った。 そう、それは何気ない私の質問の答えだった。 ただ。 ”私とつきあってる理由”を聞いただけ。 しーんと静まり返った部屋で、私の気持ちだけが沸騰する。 それは、私じゃなくてもよかったってことじゃない! 私は、いてもたってもいられず、思っていたことを行動にうつした。 バシャッ! いい音を立てて、オレンジジュースが宙を舞った。 景吾のあっけにとられた顔とともに、白かったシャツがみるみるうちに オレンジ色に染まっていく。 ふん・・・いい気味だわ。 空になったコップをテーブルに戻すと。 「帰る!」 私は、勢いよく立ち上がり出口に向かおうとした。 が、景吾はそんな私の前に立ちはだかって進路を遮る。 ”不機嫌真っ只中です”といわんばかりの景吾の顔をキッとにらんだ。 「・・・退いてよ」 「、このまま帰すと思ってんのかよ?」 有無を言わさず、抱き上げられる。 「ちょっ!何するのよ!」 抗議の声と、じたばたと暴れる抵抗は無視され抱えられてきたのは、バスルーム。 シャワーの横には、大きなジャグジーが備え付けられていた。 いやな予感・・・。 景吾は私をおろすと、壁に手をついた。 壁との間には、私。 予感的中。 そう、私は壁と景吾の間に挟まれる形になっていた。 「さてと」 そういいながら、シャワーの蛇口に、手をかける景吾が見えた。 ま、まさか! 「わ、私はいいわよ!シャワーなら一人で浴びてよ!」 「遠慮しなくていいんだぜっ・・と!」 「ちょっと、やめっ!」 景吾がキュッと蛇口を捻ると、シャワーの温かいお湯が二人の上から降り注いだ。 頭から水分が滴りおちて、服がぴったりと肌に張り付く。 「このままじゃあ、帰れねぇよな?」 にやっと笑う景吾。 やられた・・・! 「景吾の・・・っ」 罵倒しようとした唇は、唇にふさがれた。 唇をやさしく舌で遊ばれて、じっくりと味を確かめるかの様に深くなっていく。 私は抵抗するのも忘れて、ただ夢中で景吾にしがみついていた。 脱がされた上着が、どさっと床に落ちる音が聞こえた。 キスを終えた景吾の唇は、私の首筋を軽くかんだ。 「あっ・・・!」 「まずは」 景吾はボディーソープを軽くあわ立てて、私の体に触れた。 そのまま、ふくらみを円を描くように、揉みしだかれる。 やわらかな感触に、唇から熱い吐息をつく。 「あ・・やっ・・あ」 景吾は胸の突起を、指で軽くつまんでさらに刺激をした。 体中に走っていく甘い痺れに、私は景吾の肩に手を回す。 触れられるたびに、体中がいうことを聞かなくなっていく。 景吾は胸に刺激を与えながら、下着の上から亀裂をなぞった。 「ひゃ・・・んっ・・」 「足りないだろ?」 景吾は可笑しそうに耳元にささやくと、指を執拗に動かし始める。 「ああ・・・やぁ」 下着が徐々にぬれていくのがわかる。 その動きが強くなるにつれ、唇からもれる声が強くなった。 私はたっていられなくなって、ずるずるとそのまま床にしゃがみこむ。 「しょうがねぇな」 景吾は座った私の足を開かせる。 そして、下着を抜き取ると、景吾は私の中に指を潜ませた。 「んん・・・あぁ」 景吾の指が動くたびに、絡まる雫。 明らかにシャワーではない水分が、そこから分泌されているのがわかる。 「あぁ・・・だ・・・っめ」 「まだだぜ」 「・・・あ」 不意に抜き取られた指が、もっと欲しいと更なる欲求を作る。 私は荒い息をつきながら、景吾を見上げた。 景吾はシャワーの蛇口をひねると、私の敏感に反応する部分に向けた。 「はぁんっ・・あぁぁぁ」 細かい水圧が気持ちよくて、私は声をあげる。 景吾はシャワーを向けながら、人差し指で私の中をかき混ぜた。 霞んでいた意識が、一気に引き戻される。 「あぁっ・・・んぁ」 「、欲しいんだろ?」 景吾のじらす声。 私は耐え切れず、景吾の肩につめを立てた。 「景・・・吾、・・おね・・が・・い!」 「いいぜ?」 太ももに手をかけられ、ゆっくりと突き入れられる。 待ち望んでいた出来事に、私の中は景吾をしめつけた。 景吾のはく息とともに、活動が開始される。 「・・・あっ・・あっ・・・ああん」 ぐっ、ぐっと二人が振動するたびに、体にあった雫が床に流れ落ちていく。 浴室内に響き渡るのは、二人の甘い吐息。 感じるのは熱くなっていく体と、快感だけ。 「ん・・けぇ・・ご・・あぁぁぁ!」 限界までのぼりつめた私は、目を閉じて声を上げた。 ポタッ! 体についていた泡の塊が床に落ちる。 私はそれを、ただ見つめていた。 あれから嫌というほど景吾から離れられないことを実感させられて、体中が疲れきっていた。 全身のだるさで、私は景吾にもたれて体を支える。 「、さっきの続きだか・・・」 耳元に囁かれる景吾の声。 「俺の女のお前の代わりはいねぇからぞ、?」 私はうっすらと霞む意識の中、景吾のその呟きを聞いた。 |
優菜さんのリクエスト、お風呂です。
お風呂なのかこれは・・・?
と、つっこみを入れるのは不可です。
素材が生かしきれない、料理人なのよ〜。
偽者すぎるので、書き逃げです(汗)