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「酷い! ファーストキスだったのに」 「へっ? はっ初めて?」 都築たちとはあんな事までしてるのに? 「俺だって夢くらいはあったんだよ。初めては可愛い女の子としたかった」 上気した顔で睨まれてももっと虐めたくなるだけなんだけど。 「ファーストキスの相手がだなんて‥」 「だけど都築たちとは?」 「狼帝は親友って言っただろう。そんなことするわけないじゃん」 「するわけないじゃんって。あんなすごいことはしてるのに?」 「えっ、えっ、やっやっぱ知ってるの?」 冬哉の勢いがダウンする。 「決まってんだろう」 「あっあれはお互いが気持ちがいいからしてるだけだもん」 冬哉〜。それはお前の方こそ酷いぞ。都築のさっきのあの顔は絶対惚れてるって。嫉妬爛々だったと思うんだけど。 「じゃあ、都築先輩は?」 「こっ虎王先輩は恋人ってわけじゃないもん。それに俺なんか恋人にしてくれるわけないし」 あれっ、それも先輩の話と随分違うんじゃないか。都築先輩が惚れ込んでるんじゃ無かったんかよ。 「でも都築先輩の方からしてきたんだろう?」 「うん、それはそうだけど。先輩は俺のことは思ってはくれてるよ。でもなんて言うのか、いつも俺を1番気持ち良くしてやるって思ってるってのが正解かな」 なっ何それ? 歪んだ愛情って奴なんだろうか。もしかして都築先輩って顔に似合わず変態なのか。 「冬哉。良く分かってるじゃないか。冬哉には極上の快楽を与えてやってるからな。それにお前は俺の物だってのも解ってるか?」 「こっ虎王先輩!」 「都築先輩っ」 声の主はいま噂をしていた都築先輩だった。電車でも時々見かけてはいたが、やっぱり溜息が出るほどいい男だった。 俺の物‥。なんて恋人じゃないと使わないよな。やっぱり俺の頭では理解が出来ない。 都築先輩は冬哉に歩み寄ると、さっき俺がしていたのと一緒の格好になる。冬哉を後ろから抱きしめて、右手はシャツの中に、左手はズボンの中に入れる。 いきなりのことで冬哉の腰が引ける。 「せっ先輩っ」 「ダメだろう。俺が許可してない奴と勝手にこんなことして」 都築先輩の手が中で怪しく動いている。ズボンの少し開いたところから先端が見える。そこから我慢汁が溢れてくる。 俺のときと違って半開きの口からは、苦しくて絞り出すような喘ぎが飛び出す。 「や‥あっ、先輩‥」 冬哉がすっかり抵抗できなくなると右手を抜き、ポケットから四角いビニールを取り出した。歯で噛むと片手でそれをビッと開ける。 コンドームだ。 一体何をするのかと見守っていると、都築先輩は片手で器用に自分の人差し指にそれを付けた。 「よく見てろ。冬哉は薄っぺらな刺激じゃイけない。いつもいつも最高に贅沢な快楽を味わってるからな。冬哉に安物を味合わせるのは許さん」 コンドームのついた指をお尻の方からズボンに入れた。 「ヤッ‥や‥だ。先っ‥輩。こんな‥とこで」 冬哉は少し抵抗していたが、しばらくすると‥。 「ぁっ‥。そっそこ。ダメ‥」 感じているのかビクビクと身体が震える。 都築先輩は両手をズボンの中に入れ、前と後ろを同時に嬲る。冬哉は都築先輩にもたれ掛かって立ってられないほど感じている。 それなのに都築先輩は前の手を抜いた。冬哉が切ない顔をする。 「ちょっと足りないな。そこのお前。‥だったか?」 「はっはい!」 「冬哉をイかしてやりたかったんだろう。ちょっと手伝え。前を擦ってやれ。優しくだぞ」 「っ先‥ぱ‥い。ヤダ‥って」 「だけどこれだけじゃ足りないだろう」 俺が先端から液を流して悦んでいる冬哉の物を擦り上げると、都築先輩の空いた手はまた胸へと向かう。 「あ‥あ。そっそ‥んな」 冬哉は汚れた手で何も掴めず、不安定な状態で2人からの刺激を甘受する。 顔面でその堪らなくそそる顔を見せつけられて俺の方がどうかなりそうになる。夢中で冬哉のモノを扱いていた。 「だっダメ‥も‥ダメ」 冬哉の身体が小刻みに震えだした。 「‥ダメ‥って。イッイく‥か‥ら」 俺は体をずらし前方を開けると、冬哉の雄は白濁した物を勢いよく飛び出させた。 「んんっ‥んっ‥くぅ」 冬哉は荒い息をついて果てた。 「もう、虎王先輩ひどい! こっこんなとこで」 冬哉はサッとベルトだけ締めると都築先輩に向かって文句を言う。 「あのままほっとかれた方が良かったのか? 気持ち良くなかったのか? どうだ、言ってみろ」 「せっ先輩は意地悪だ‥」 「ほら、問題ないだろう」 ものすごい論理で冬哉の文句をあっさりと退けると今度は俺に向かってきた。 思わず身構える。 「見たか。。冬哉にはこれくらいしてやらないとダメなんだ。だからそこら辺の奴が手を出していい相手じゃあない。ましてやお前なんて10年早いんだがな。だけど今、冬哉はかなり気持ちよさそうだったから、特別だ。。お前冬哉とやりたいんだろう」 そんなもろ言われちゃ、身も蓋もない。 「はっはい」 「嘘っ、って俺とこんなことしたいの? なら女の子に困ること無いだろ?」 嘘‥、って。じゃあ今までの行為は何だったと思ってんだよ。やっぱりこいつってちょっと抜けてる? 「女もいいが、今は冬哉とヤりてぇんだよ」 「冬哉とやりたいなら、特別に講義してやる。尻出せ」 「はっはいぃ?」 「ヤりたいのかヤりたくないのか」 都築と似たような顔で、パッと見は都築の方が恐そうなんだが、身体から出るオーラが違うって言うのか、前に立つと萎縮してしまう。そしてヤると言う誘惑に勝てなかった。俺はズボンと下着を太ももまで下ろす。 「そこの壁に手をついて尻を突き出すんだ」 有無を言わさぬ迫力に唯々諾々と従ってしまう。 言われた形になったかどうかで尻に何か入ってきた。 「うわっ」 思わず大きな声が出てしまい、体も起きあがってしまった。筋肉が締まった尻にしっかり異物感がある。振り向いて確認すると都築先輩の指が俺の尻に。 頭を押さえられてまた尻が突き出ると、いったん萎えていた俺のモノはアッと言う間に勃起した。 「えっ、あっ‥何」 思考がまとまらないうちにじんわりと気持ちの良さが広がってきた。 「ほら、冬哉も擦ってやれ。冬哉にやられた方が感じるみたいだぞ」 冬哉の手を感じると俺のモノは一段と大きくなる。 「ほら、ここがいいだろう」 ほんとに都築先輩の指は気持ちのいいところをグリグリする。 くっ‥。冬哉はいつもこんなに気持ちいいことされてる訳か。 冬哉が止められないのも分かる気がする‥‥。‥が、俺は冬哉とヤりてぇ〜! 「ぅうっ、たっ耐え‥ら‥れないっ」 中からの刺激と冬哉に扱かれた刺激とでメチャクチャに感じまくって、あっさりと俺は頂点に達した。冬哉に比べると情けないくらいに早かった。 「どうだ。これよりもっと強い、極上の快感を冬哉に与える自信が出来たらにするんだな。そうでなけりゃ俺が許さん。分かったか」 「はい‥」 もう俺は項垂れるしかなかった。 「。もう俺なんか狙うの止めてね。虎王先輩は怒らすとこんなもんじゃ済まないんだから。すっごい恐いんだよ」 「馬鹿だな。なんで俺が恐いんだ。冬哉には優しいだろう。こいつだってちゃんとイかせてやったじゃないか。 それよりこの事、狼帝には黙ってろよ。もし言ったらその次の日には の退学は決まってるぞ。本当は狼帝の方がずっと恐いぞ」 「うっうん。狼帝には黙ってる。でもどうして先輩はここに?」 「狼帝が心配して電話掛けてきたんだ。自分の手が離せないからって。ちょうど俺がこの辺に来てるの知っててな。知り合いのうちがあるんでな」 「えっ、じゃあ生徒会が終わったら教室にいないとまずいね」 「ああ、そうした方がいいぞ」 冬哉は都築先輩に手を振ると手を洗いに行ってしまった。俺も後片づけをする。 「おい、男の練習がしたかったらあとで電話掛けてこい。でも冬哉の相手はさせてやらんぞ」 都築先輩は冬哉に内緒でそう言うと携帯のナンバーを教えてくれた。 こんな恐い人とは二度と会いたくないと思ったが、男の練習って何だろう。気になったので貰ったメモはしっかりと財布に入れた。 さて、急いで帰ろう。都築と顔を会わさないうちに。 そして、いつか冬哉にやらせて貰おう、そう心に決めて学校を後にした。 「、最高。すっごく気持ち良かったよ」 なんて言って貰えるように‥。
終わり |