2ですが、時間的には前作の前です。(笑)
蛮骨総受けですので、お嫌いな方は要注意。



死人(しびと)二


 石段を登った所にある寺からは血の匂いが漂っていた。
 その建家の中には坊主が一人と、片足を太股まで丸出しにした男が一人、話しをしていた。

「そうか‥凶骨に続いて霧骨も死んだか」
「あー」
「で‥霧骨を殺したのはどういうやつだ?」
 坊主の顔には頬から目に掛けて、紫の炎が燃え上がったようなアザが入っており、額にも角のある動物の顔のような模様が見える。
 一重の瞳はきつく、何を考えているのか計れない。
「なんか、冷たい目ぇしたやつでよう。男前と言やそうなんだけど。やっぱおれとしては、犬夜叉みてーな可愛気のあるやつのほうが‥」
 もう一方の男にも目から涙を流したような青いアザが付いており、二重の吊り上がり気味の瞳に小振りな唇は愛嬌のある顔に仕上がっていた。

「誰がきさまの男の好みを聞いているか」
 坊主が冷たく言い放った言葉に、言われた男は下唇を突き出して不満を示す。
「煉骨の兄貴。もしかしたら妬いてんのか?」
「蛇骨、何を馬鹿なことを言っている」
 煉骨と言われた坊主が心から呆れたふうであるにも関わらず、蛇骨と言われた男は立ち上がり近づいた。

「兄貴。坊主の着物ってのもそそるな」
 蛇骨は煉骨の後ろに回り込むと、法衣の合わせ目から手を入れる。
「こら、悪ふざけは止めろ」
 動じていない煉骨を無視し、蛇骨はしっかりとした胸板の上にある突起を見つけ出す。そしてそれを指先で転がした。
「おい、仕事が‥先‥だ」
 咎めるように言う煉骨の息が乱れだしたことを確認する。
「でーじょーぶだって。一戦交えるくれーの時間はあるって」
 そう言うと蛇骨は煉骨の着物を一気に剥いた。

 煉骨は抵抗するかと思いきや蛇骨の言いなりになる。そのまま身体を開かれ、勃ち上がりかけたモノを銜えられた。
「うっ‥く‥」
 蛇骨は堪らなく美味そうにそれを喰らう。屹立したモノは唾液にまみれ、根元からそれは下にまで伝う。その液体の力を借りて蛇骨は下の口に指を突っ込んだ。

「あぅっ‥」
「ひゃにき」
 銜えたまま間抜けな言葉で煉骨を呼び、中を嬲る。ゆっくりと蕾を解す指は感じる所もすぐに見つけ、しつこいくらいにそこだけを往復する。
 煉骨は息を殺して耐えていたが、二箇所を攻められて降参する。蛇骨の口の中に熱いモノを吐き出した。
 それを余すことなく飲み干して蛇骨は笑った。
「うめー。おれも入れていーか」

 返事をする間もなく煉骨は蛇骨の硬くなったモノで貫かれる。
「くっ‥」
「煉骨の兄貴。久しぶりだ。すげーいい」
 蛇骨は心底気持ち良さそうに呟いた。
「ぅ‥蛮骨‥の‥大‥兄貴と‥は‥」
「今そんなこたー、どーでもいーだろー。せっかくなんだから楽しもうぜ」
 なにがどうでもいいだ。煉骨は繰り返される律動に身体を任せたまま心の中で毒づいた。

 蛇骨は蛮骨の大兄貴に惚れている。犬夜叉が可愛いだの何だのと言ってもそれはあくまで浮気であって本気ではない。
 そして自分も浮気のうちなのだ。冷たい振りを装いながら煉骨は何とかして蛇骨を自分だけのモノにしたかった。
 蛇骨は誰よりも極悪非道で人殺しが好きな奴だ。しかし仲間には無条件で信頼を寄せる可愛い所があった。優男なのに相手の身体を奪うときは強引で激しい。
 煉骨はそんな蛇骨に惚れていた。蛇骨と繋がっているこの瞬間の永遠を望んでいた。

 なのに現実は残酷で蛇骨は中で果てると、すぐに仕事のことを言う。そして平静を装った煉骨の言いつけ通りに鋼牙を倒しに行った。
 何故煉骨は蛇骨の獲物だという犬夜叉を奪ったのか。それは犬夜叉一行が持ってるという四魂のかけらを自らの物にするためだった。


 煉骨は蛮骨のことを思う。蛮骨は煉骨や蛇骨の頭であった。六人の荒くれ者の手下を率いる頭目の割には少年のようであった。蛮骨自身は腕と力で全員を取り仕切っているつもりであったが、本当のところはその少年のように敏感な体躯に骨抜きにされていたのだ。
 六人ともがその身体を抱きたがった。一対一で戦えば確かに敵わなかったが、全員で戦えば勝てないこともなかっただろう。また六人全員で無理矢理蛮骨を押さえつけ、嫌と言うほど快楽を味合わせてやったこともある。それなのに手下で甘んじていたのはそう言うわけだったのだ。

 今回も一番で手柄を立てた者だけが蛮骨を抱けるのだ。皆が久しい行為を望んでいた。自らの役目をこなそうと必死になっていた。
 煉骨も当然だが蛮骨の身体には惹かれていた。抱きたい、と言う欲求はあった。しかし煉骨はそれよりも蛇骨が欲しかったのだ。
 七人隊の、蛮骨の手下の中でも兄貴と言われ知恵もある自分が蛮骨を倒すことが出来る、一番近い位置にいるだろう事も分かっていた。
 四魂のかけらさえ手に入れば、蛮骨を倒せる。煉骨はそのために蛮骨も蛇骨も欺き、銀骨も霧骨も凶骨も手足に使った。この三人が死んでしまっても痛くも痒くもないだろうことを承知していたから。


 人として死んだ地は北の寒村だった。斬りこみ隊長を名乗る蛇骨は蛮骨を守って一番先に捕らえられてしまった。蛮骨を逃がすために皆が自らを犠牲にする。結局最後まで残ったのは煉骨と蛮骨の二人であった。
 逃げ延びた山中の洞窟で身体を暖め合った。蛮骨のしなやかな肉体に溺れそうになりながら理性を保った。寝首を掻くのは今しかなかった。
 蛮骨に覆い被さったまま、懐に収めた短刀を取り出す機会を窺っていた。自分が果てたその瞬間、切るつもりであった。
 そうして蛮骨の首と引き替えに蛇骨を逃がしてもらう算段でいた。

 蛮骨は快感が高まってきたのか煉骨に縋るように抱きついた。一瞬の間を置いて煉骨の腹からはおびただしい血が噴き出していた。
 煉骨は血を流しながら吐き出しかけた欲望も収まらず、同じように蛮骨の中に熱いモノを流し続けた。
「ごちゃごちゃ余計なこと考えてっから、出遅れるんだよ」
 最後に蛮骨はそう言った。煉骨の考えていることは何故かお見通しだった。


「今度こそ俺は失敗しない」
 煉骨は法衣を身に纏い、そう決心した。

終わり




すいませ〜ん。(^^;;;
龍詠、ただのエロ書きのくせに今回、ちょっとエロさが足りませんでした。
そして遂に蛮骨総受けになってしまいました。(笑)
でも七人隊は蛇蛮が基本です!(爆)


−−龍詠−−

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