7/23の日記ネタです
ジェレミアの能力がギアスの解除じゃなくて発動阻害とかだったらというIF
運命共同体
なぜ私がこんな子供の相手をしなければならない。ジェレミアはひとりごちる。ルルーシュの弟とはいえど偽りだ。そして一般常識に著しく欠けている。きっと態の良い厄介払いなのだろう。見張っていろとの命令はロロを信用していないことを示していて。まあ見はろうと見はらなくとも、ロロはジェレミアから離れれば死ぬ。勿論ルルーシュの命令に逆らう気はなかったが。本当は彼の傍でお役に立ちたいのにそれが叶わないジェレミアの、たった一つのできることだった。
「ジェレミア卿。いつになったら兄さんに会えるんです?」
「私がお傍にいれば殿下のギアスが無効化されてしまいます。もうしばらくお待ちください」
「ふん」
何で僕が兄さんと離れなきゃならない。ロロはため息をつく。制御ができなくなったとはいえ自分以上にルルーシュを想っている人間などいない。それなのに、こんな改造人間と一緒に暮らさなきゃならないだなんて。ジェレミアの傍にさえいなくて済むのならばいつだってロロは兄の元へ駆けつけただろう。ルルーシュの邪魔になるのは彼だけなのだ。けれどロロはジェレミアから離れれば死ぬ。死ねば永遠にルルーシュの役に立つことは出来ない。
「ねえ、兄さんの所に行こうよ」
「……なりません。殿下のご命令ですから」
「でも今日ならきっと作戦も何もないよ? 昨日大規模な動きしたみたいだし」
「何故そうと言えるのです?」
「兄さん、体力ないから」
連日動くことなどできるはずもない。
ロロの言うことにも一理あるとジェレミアは思考する。幸いルルーシュの所へは一日ほどでいける距離にある。近づくなという意味で、彼の居場所は逐一連絡されていた。
……顔を見に行くくらいならいいかもしれない。確か、騎士団員にはギアスが掛っていなかったはずだ、解除してしまう恐れもない。
「ええ、では行きましょうか、ロロ」
「本当? やったあ!」
普段は殺伐と互いに不満を抱きつつ過ごしている。
しかしルルーシュに関してはいつだって意見が一致する、そんな二人だった。
(……お前たち、今月で何度目だっ! 頼むから日本奪還するまでおとなしくしていてくれ!)
ルルーシュ大好きコンビ
20080724