等価交換の名の下に〜試練編〜 5          



        ハァハァと荒い息遣いが二人分…部屋中を包み込む。


        両手を頭の上に拘束されているロイは、エドの愛撫にされるがままの状態だった。

        シャツははだけ、胸が露になっている。その上にエドの赤い舌がヒルの様に吸い付いていた。
        時折強く吸い付かれると、ロイは小さく身体を震わせ、低い喘ぎ声をあげる。

        
        「んぅはぁああ…」
        「ほら、もう感じてきている。あんたは抱くんじゃなくて抱かれる方なんだよ!」

        荒々しくロイの肌に所有印を押し付けると、一気にズボンと下着を剥ぎ取った。
    
        既に立ち上がってトロトロと先走りを流しているロイ自身を握り、侮蔑の言葉を吐きかける


        「ちっ!もう濡れてやがる!これだから尻軽は困るんだよな。」
        つつっと液体を指に絡めながら、ロイの陰茎の裏筋をなぞっていく。
        軽く爪を立てる度に、ロイが小さく悲鳴をあげた。

        「エ…ド…」
        涙を薄っすら流しながら腰を揺らして訴える。


        ちゃんと触ってくれ…と。


        エドはふっと微笑み、ロイ自身から手を離し、濡れた指をロイの口元に持っていった。

        「舐めろよ。汚れたじゃないか。」
        綺麗に舐め取れ、この淫乱猫!

        口調はきついが、眼は悲しみを帯びている。
        その原因が自分であることは明白。


        今は何も逆らわず、ただエドの求めに応じるのみ。
        私にはそれしか出来ないのだから…


        ロイは頭を持ち上げ差し出された指を口に含み、舌を使って綺麗に舐め取る。
        ぴちゃぴちゃと音を立てて舐めるその光景は、エドの思考を狂わせた。


        指を引き抜き、ロイの顔近くに馬なりになる。
        ジジッとズボンのジッパーを下ろし、いきり起つ己を取り出しロイの口元に持っていった。
        
        「これも舐めろよ…出来るだろ?」
        頭の上で両手を拘束されているのであまり顔を上げる事が出来ない。
        必死の思いで頭を持ち上げ、舌を突き出しエドのモノに触れようとする。

        僅かに距離が足りずエドのものを口に含み事が出来ず、舌先でなぞるだけだった。

        苦痛に顔を歪ませながら、必死の表情で奉仕をする…

        そんなロイを見ていると、イライラがどんどん募っていく。

        
        ロイの後頭部を掴み、グッと咥内に己を押し込み、いきなりの事でロイはむせ返って苦しさに涙を流した。
        
        「ちゃんと育てろよ。後であんたの後ろに突っ込むんだから。」
        所詮あんたは突っ込まれなきゃイケない男なんだ…



        女なんかと結婚なんて出来るもんか!



        グッグッと喉奥まで押し込み、ロイは苦しみながらも下でエドの快楽を高めていく。
        その形が倍近く膨らんだ時、エドは己を咥内から引き抜き、ロイの両足を抱え込んだ。


        「エ…ド!ま…て!」
        「待てない。あんたへの準備なんて知った事か!」

        前戯も無しでロイの秘所にあてがい、そのまま欲の棒を押し込んでいく。
        湿りがない分、肉襞が直接エドの陰茎と擦れロイに耐えがたい苦痛を与えていた。


        「やっああ!!エド!!だ…めだ!」
        「ダメじゃない。俺は気持ちい。このまま奥まで…」
        あんたが一番俺を感じる所まで行かせて…

        悲鳴をあげながら身体をよじり、エドの責苦から逃れようとする。
        そのロイの腰をグイッと掴み、自分に引き寄せ、エド自身の根元までロイの中へと押し込んでいった。

        ビクビクと身体が痙攣し、背中を反り返して苦痛と快楽の狭間で喘いでいる。


        その喘ぎ声から快楽の方がロイの思考を占めてきているのは容易に分かる…


        ズッ、ズッと抽挿を繰り返すとロイは完全に快楽の渦に取り込まれ、自ら足をエドの背中に絡め始めた。
        ぐぐっと自分に引き寄せ、更なる奥へとエドを誘導する。

        
        「アッああ…エド…」
        「俺だけを感じてればいいんだ…俺だけを見ていればいいんだ…」
        大総統になりたいなら、俺が力になる!

        だから…


        だから…


        ポタポタと水滴がロイの胸を濡らす。
        水の感触に、眼を閉じていたロイがふとエドを見ると、大粒の涙を流しながらなロイの中に自身を押し込んでいた。

        エド…泣くな…

        「泣かないでくれ…エド…」
        「こんなにも愛してるのに…俺はあんたの力に何も出来ない…」

        力もない…権力もない…あるのは錬金術の腕だけ。

        「その存在だけでいい。お前がいてくれるだけで…」
        それだけで私は強くなれる。

        エドの涙は止まらず、くしゃくしゃになりながらロイの唇を塞ぐ。
        舌を絡ませ互いの気持ちを確かめ合う。

        どんなに酷く扱っても…ロイの気持ちは変わらない。


        愛してる…お前だけを…だから…
        私を信じて…エド…


        エドは両手をパンと合わせ、ロイの両手首の拘束を解く。
        自由になった腕を迷う事無くエドの首に回し自分の胸に引き寄せた。
        金色の髪を無造作になで、快楽の続きを促す。


        泣き顔のエドも小さく笑って、ロイの奥へと再び動きを再開した。

        「はっああああ!!」
        「大佐ッ!!締めすぎ…力抜いて…」
        それでもエドの頭に回した両腕をぎゅっと締め付け、エドを自分から離そうとはしない。

        まるで離れていくのを拒むかの様に。


        エドは生身の左手をロイ自身に回し、その熱を感じ取る。
        ドクドクと脈打っているその感触は、ロイの心臓を掴んでいる様でもあった。

        ロイの想いと決意に触れている様でもあった…


        大佐…あんたの想いはこの国のあり方を変える事。
        その為ならどんな事でも厭わない。そう決意した。

        それに最大限協力すると俺も誓った。


        銀色の指輪にそう誓ったんだ…





        「エ…ド!!もう…イク…」
        「俺も。中に出してもいい?」
        エドがそう聞いてもロイは身体をしならせて快楽の渦に呑まれて答えるどころではなかった。
        くすっと苦笑しながらエドは小刻みに抽挿を繰り返した。

        ロイ自身を擦りあげるのも怠らない。
        妻を喜ばせるのは夫たる俺の役目。


        「あっあああああ!!」
        一際高い声をあげ、ロイがまず白旗を揚げる。
        その直後にエドがロイの中へありったけの愛情を注ぎ込んだ。


        白く汚れたロイの肌にエドはそっと撫でていく。


        「まだ…まだこんなんじゃ満足しない。」
        「エド…」
        「抱かせて…もっと。もっと激しく。」

        あんたの中に俺を刻み込ませて。
        昼も夜も俺を思い、その身体を熱くさせる。

        あんたは俺の物だと言う事を、その体に刻み込ませて。




        そうすれば俺はきっと耐えられるから…



        その後エドとロイは場所を寝室へと移し、空がほんのりと白んで来るまで互いの愛を確かめ合った。




        先に力尽き眠ってしまったロイが眼を覚ました時、隣にエドの姿は見えなかった。

        「エド…?」
        気だるい身体を起こし、あたりを見渡す。
        コートも服も見当たらない。先に起きてリビングにいるのか…?

        だが部屋中を探してもエドの姿はない。


        ふとソファに眼をやると、テーブルに何かが置いてあった。


        そこには一枚の紙と…銀色の指輪。
 

        その紙と指輪を握り締め、ロイは声を殺して泣き崩れた。




        『Fulfill a dream…夢を叶えて…』




        その紙にはそう書かれていた。
        


        
        To be continues.






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