とうとう、やってきてしまいました。

ここは、とある高級ホテルのスウィートルーム。
ベッドが馬鹿でかいです。
しかも一つしかありません。
私はそのベッドに腰掛けています。
バスローブ一枚で……。

私の名前は
27歳会社員でございます。  

暫く前、感動の…って言うのかな?…私は大好きな人と再会をした。
名前は、跡部景吾。
以前は、沢木景吾と言う偽名で私の前にいた人。
まさかまさか、両思いだったなんて、思っても見なかった。
そしてその彼は、今シャワーを浴びています。
私は彼の前にシャワーを浴び終えて、今に至るんですが……。

ああ、不安です。
私は27にもなってヴァージンです。
過去に彼氏が数人居ましたが、その人たちと一線を越えられませんでした。
そのせいで、別れちゃったんですけど。
その当時付き合っていた人と、そう言う雰囲気になっても、脱兎のごとく逃げ出してしまうので、一線が越えられない訳です。
………私ってかなり問題ありな女だよね。
今でも、脱兎のごとく逃げ出したいです。
めっちゃ怖いです。
どうしよう、どうしたらいいんだろう。
でも、逃げられないのが現状です。
だって、私の洋服下着類から、貴重品その他の類まで、ぜーんぶ景吾くんに隠されてしまいました。
なんでも、ホテルのフロントの金庫の中に全て預けちゃってるんだそうです。
………マジで逃げられねぇ。
今夜、確実に私は景吾くんに処女を捧げることになりそうです……。

そんなこんなをしている間に、景吾くんがシャワーから戻ってきました。
日本人離れした美貌に、すっきりと切り揃えられたブラウンの髪、ブルーアイズ。
オプションは右目の下の泣きボクロの彼。
あ、ちなみに、私が彼を景吾くんと呼ぶのは、彼に名前で呼べといわれたから。
呼び捨てでいいって言われたんだけど、まだ慣れないので景吾くんと呼んでます。
ま、私より年下だからいいかな、なんて思ってたり。
やはり景吾くんもバスローブ一枚の姿です。
バスローブの胸元がはだけていて、エロティックな雰囲気ムンムンです。
……絶対わざとやってるでしょ……。

不意に、景吾くんと視線がかち合う。
フッと口元を緩めて景吾くんが笑う。
この笑みで、どれだけの女の子を虜にしたんだろう……。
ファンクラブとかあってそうだよね。
あ、でも、勘違いしないで。
私は景吾くんの容姿に惚れたんじゃありませんよ。
私、面食いじゃないですもん。
友達に「アンタほど、容姿にこだわらない人間も珍しいよね」って言われるくらい、恋人の容姿にこだわらない人間なの。
だから、確かに景吾くんはカッコいいけど、私はそんな彼の姿じゃなくて、内面に惹かれたのよ。
彼が、笑みを絶やさぬまま、私の許へと近づいてくる。
私が座っているのはベッドの端っこ。
押し倒されたらあっという間にメイクラブができます。
ぎゃーー、自分で言ってて恥ずかしいっ!
でもでも、ここまで来ちゃったんだよね。
逃げらんないしね!

ひどく緊張した私は体を硬くして、膝の上においていた両の手で自分の着ているバスローブの裾をぎゅっと握る。
そんな私の隣に、景吾くんは腰を下ろした。
「緊張しすぎ。もう少し、楽にしろよ」
私の腰に手を回しながら、景吾くんが耳元で囁く。
この人の声、めっちゃエロいっ!
「だって…、しかた…ない…でしょ。初めて…だ…しっ」
緊張のあまり、言葉がうまく紡げない。
頭の中はぐるぐると動くのに、体はまともに機能しない。
そんな私の様子を見て、景吾くんが苦笑。
俺に抱かれるのはそんなに嫌か?と言われちゃうのかな?
嫌われたらどうしよう……。
でも、怖いよぉ……。
緊張とパニックとが同時に襲ってきて、私は何がなんだかわからない状態になっていた。
すると突然、私の体が宙に浮いた。
一瞬だけだけど。
気が付けば、私は景吾くんの膝の上。
「わうぇ?」
驚いて、訳の解らない言葉が口から零れた。
「色気のねぇ声出すなよ」
景吾くんが呆れたように私を見てる。
「だ…だって、ビックリしたんだもん…」
「そりゃ、驚かせて悪かったな」
私の言葉に、景吾くんはクスリと笑った。
場慣れしている景吾くんはかなり余裕そうだが、私には全く余裕がない。
もう、どうしたらいいのか、これからどうなるのか、不安で仕方がないのだ。
そんな私の気持ちを、彼は気付いてくれていた。
、何も怖がる必要はない。俺に全てを委ねてくれ。ちゃんと、優しくするから……」
優しい声色で、景吾くんが言葉を紡ぐ。
そして、私の唇に己の唇を重ねてきた。
最初は、軽く重ねる程度から。
次に彼は私の唇を自分の唇で優しく何度も食む。
私はただ、景吾くんのバスローブの襟元をぎゅっと掴んで、その口付けを受け止めるだけ。
すると、私の腰に回っていた彼の両手の片方が、私の後頭部に回る。
私の髪に指を差し込むようにして、私の頭をホールド。
それと同時に、私の唇をぬめりとした彼の舌先が這う。
反射的に逃げようと頭を引くのだが、後頭部には彼の手が。
逃げられる訳もなく、唇を何度も何度も景吾くんに舐められる。
景吾君の一挙一動には、全く無駄がない。
どれほどの濡れ場を経験してきたのか、ここまでの流れだけでも窺い知れる。
優しく、私の唇を舐めていた景吾君の舌が、今度は唇を割り歯列に到達。
更にその歯列すらも割り進み、景吾君の下が私の口腔内へと侵入してきた。
くちゅくちゅと音を立てて彼の舌が私の口の中を蠢く。
ゾクゾクと、背筋を這い登ってくる何かを感じる。
ヴァージンだったからといって、キスの経験がなかった訳じゃない。
けれど、こんな経験は初めてだ。
気持ちいい……。
本気でそう思った。
気が付けば、私自身も舌を使って彼の舌を追いかけていた。
鼻先から、口端から甘い息が漏れる。
次第に、私の体の緊張は解れ、力が抜けてゆく。
景吾くんはそんな私の唇を解放し、軽く私を抱き上げて、ベッドに押し倒した。

再び、景吾君からの熱い口付けを受ける。
先ほどよりも少し激しい舌の動きで、私は翻弄されていく。
「ふ…むぁ……ん…ぅ……」
私の口から零れてくる甘ったるい声。
本当に私の声なのか?と疑問に思ってしまうほど、普段とは全く違う声。
体は熱くなり、えも知れぬ感覚が下腹部から広がる。
私は思わず両足を摺り寄せた。
とろりと、私の秘められた泉から蜜が滴り落ちる。
それは感覚で解った。
これが、感じるってことなんだろうか……。
頭の端で、そんな事を思った。
甘い甘いキスが終わり、景吾くんは私の唇から己の唇を離した。
どちらのものとも解らない唾液が糸を引いて二人を繋ぎ、暫くするとぷつりと切れた。
視界がぼやけているのは、生理的に浮かんだ涙のせい。
景吾くんが目の端に口付けてきた。
ちゅ…と、優しく、目の端の涙をすすってくれた。
そして景吾君の唇は、私の耳元へ。
耳たぶを舐め上げられて、体がビクリと跳ねた。
「感じたのか?」と、景吾君に耳元で囁かれる。
「わかん…ない……」
自分でも本当にわからなくてそう答えた。
「そうか…」
景吾くんはそう言って、フッと私の耳に息を吹きかけてくる。
「ひぁっ…」
首筋にゾクリとした感覚を感じて、思わず私は声を出す。
再び、彼の舌が耳を這う。
舌だけでなく、唇まで使って、彼が私の耳を蹂躙している。
「ぅあ…、ん…は…ぁ…んぅぁ……」
私の口からは引っ切り無しにそんな声が零れて、自分でも驚いてるくらいだ。
けれど、どうやってもこの声を我慢できない。
そして、私の耳を犯していた景吾君の唇と舌は、私の首筋へと移動する。
「はぁん…」
私は、正直いって首が弱い。
ちょっとでも触れられると、背筋がゾクゾクとしてしまうのだ。
景吾君の唇と舌で、私の首筋は愛撫される。
「や…だめ…そこ……ぁぁ…」
けれど景吾くんの愛撫はやまない。
は首が弱いんだな」
そんな事を言いながら、首筋を重点的にせめてくる。
「だめ、だめぇ…」
頭を振って首をよじって逃れようとしたけれど、そんな事が出来る筈もなくて。
ちぅという音がして、一瞬だけちくりと首筋が痛む。
そこから景吾くんは唇を解放し、うっとりと笑った。
指の腹で私の首筋を撫でる。
ちくりと痛んだ首筋の場所を。
「綺麗に痕がついてるぜ。俺のモノになったって印がな」
それを聞いて、私の頬に朱が注す。
「き…キスマーク付けたの?!」
私が問うと景吾くんはこれ異常ない笑みを浮かべて「ああ」と頷いた。
キスマークをつけられた場所は、服で隠れないかもしれない微妙な位置。
……なんでこんな意地悪するかな……と、そう思ったのは、次の日の朝シャワーを浴びてたときの事。

そして、景吾くんは再び私にキスをする。
軽いキス。
そしてシュルりと私のバスローブの帯を解いた。
「やだ…」
恥ずかしくなって、私はバスローブの襟元をぎゅっと握って体を隠す。
「隠すなよ。の全部を見たい」
景吾くんが言うけれど、どうしても恥ずかしい。
だって、部屋の明かりは煌々と点いているんだもの。
「明るいから…やだ……。明かりを消して…?」
そんなお願いを景吾くんにする。
すると景吾くんは仕方がないなという顔をして、ベッドサイドにあったリモコンに手を伸ばし、なにやら操作を始める。
そうすれば、部屋の明かりは落とされ、しかし、ベッドランプだけが灯った薄暗い状態に。
「これくらいで、我慢してくれ。真っ暗にするとお前の顔が見れない」
景吾くんが言う。
本当は真っ暗にして欲しいけど、そんな風に言われたら、うんって頷くしかない。
私が頷くと、景吾くんは襟元を握っていた私の両手を彼の手でそっと引き剥がす。
更にその手をベッドに押し付けてから解放して、今度は私のバスローブの襟元に伸ばしてきた。
バスローブの襟元が開き、私の胸が薄明かりの中、景吾君の眼前に晒される。
それはやはり恥ずかしいもので、私は胸元を隠そうと両手を動かした。
けれどそれより早く、景吾君の両手が私の両胸をつかむ。
「きゃ」
驚いて喉から声が出る。
景吾は掌を使って、私の両胸を円を書くように揉みしだく。
その行為を止めたくて、私は彼の両手首を掴んだけれど、私の抵抗など彼にとっては些細なもので、ものともせずに行為を続けている。
「乳首が硬くなってきてるぜ、解るか?」
私の胸を両の掌で弄るのをやめ、景吾くんはそう言いながら私の両胸の頂を指先で摘んだ。
「ひゃう」
体がビクリと反応し、喉元から声が漏れる。
「ここも、感度良好だな……。の体にはどれだけの性感帯があるんだろうな」
私の両胸の突起を弄繰り回しながら、景吾くんが意地悪に言う。
私の体にどれだけの性感帯があるかなんて、知らない。
解る筈がないじゃない。
「耳に首に胸……。まだまだ探せばありそうだよな」
更に景吾くんが言葉を重ねる。
相変わらず、私の胸は景吾くんに弄られたまま。
「これから一つ一つ、探していく事にしようか」
景吾くんはそういうと、片方の胸を解放した。
もう片方は相変わらず愛撫を受けたままだったけれど。
それでも少しはほっとした。
しかし、ほっとしたのもつかの間。
解放された胸に、景吾君の唇が寄せられる。
乳首を吸い上げたり、甘噛みしたり、かと思えば、舌先でねっとりと舐め上げられ硬くなった乳首を摺り擦られる。
「あっ、あん…はぅあ…あん……」
信じられないほど、私は荒々しい息と共に恥ずかしい声をあげた。
どうやっても、声を押し殺す事が出来ない。
口を塞げばいいのかもしれないけれど、彼から与えられる愛撫からの快感に耐える為に、シーツをぎゅっと握っているので、それも出来ない。
シーツから手を離せば、何処かへ飛んでいってしまいそうな気がして、どうしてもシーツから手が離せなかったのだ。

不意に、空いている景吾くんの手が、私のわき腹を掠める。
「あぁんっ」
やはり甘い声を上げて反応してしまう。
景吾くんは私の反応を楽しむかのように、わき腹を何度も何度も撫でる。
「わき腹にも、性感帯があるな」
そんな意地悪な事を胸元から唇を離し、私の耳元までやってきて囁く。
「いちいち、言わないでぇ…」
恥ずかしいから、そんな事を耳元で囁かないで欲しい。
「そんな可愛い顔で言われても、これだけは譲れないな」
景吾くんはそう言って耳たぶを食んだ。
「あうっ」
先ほどよりも敏感になってしまったのか、耳たぶを軽く食まれただけで、大きな声が出る。
そんな私を景吾くんが目を細めて見つめている。
息と息が触れ合うほどの至近距離で。
薄暗いせいなのか、景吾くんの目の色が青い。
もともと、ブルーアイズの景吾くんだけど、元の色よりももっともっと青く見える。
「可愛い。俺だけが見れる、可愛い……」
景吾くんが熱っぽく言葉を紡ぐ。
そして、ちゅ…と私の唇にキスをした。
「お前の初めての男になれるなんて、こんな幸せはねぇよ。本気で惚れた女の初めての相手だなんて……」
景吾くんはそう言って、また啄ばむようなキスをする。
「幸せにする、大事にする…。だからお前の全てを俺にくれないか?人生すらも…全て……」
優しく囁かれて、私はコクリと頷いた。
景吾くんになら、体も心も一生も、全て捧げてしまっていい。
そう思って。
そうすれば、景吾くんははちきれんばかりの笑顔を浮かべる。
無邪気な子供のような。
そんな彼が愛しくて私は呟いた。
「景吾くんが…大好きだよ」
すると景吾君からキスが振ってくる。
そしてそのキスは頬に移動し、耳元へ移動し、更には首筋を通って胸元へ。
時折胸元がちくりと痛むのは、彼が所有の印をつけているからだろう。
彼の両手と唇は私の体のいたるところを這い回り、その度に私の体は快感に反応しビクリと仰け反る。
私の体を這い回っていた景吾くんの手が、不意に私の片膝に乗せられた。
膝裏にその手を滑らせ、足を曲げさせられる。
曲げた足をグイと外に開かされて、景吾くんは私の足の間に体を割り込ませてきた。
相変わらず、もう片方の手と唇は私の肌を這い回っている。
けれど、随分と下腹部に近い位置だ。
這い回っていた片手を、先ほどと同じようにまだ立てられてない膝の上に置く景吾くん。
やはり先ほどと同じように膝裏に手を通して膝を立てられる。
そして、両の手で立てられた膝を更に押し開き、私の秘めたる花園を曝け出した。
「やだ、見ないでぇ」
私は恥ずかしくなってその部分を両手で隠そうとした。
けれどその両手は景吾君の両手で阻まれた。
景吾くんは私の指に自分の指を絡ませて、そのままベッドに押し付ける。
彼の唇はもう、私の肌を滑っては居ない。
顔を離して、私の蜜壷をじっと見詰めている。
「やだぁ」
恥ずかしくて恥ずかしくて、足を閉じようにも景吾くんの体が邪魔をしてできない、手で隠そうにも景吾くんの手が邪魔をしてできない。
景吾くんの視線が、私の一番恥ずかしい所に向けられている。
羞恥のあまり顔から火を噴出してしまいそうだ。
そんな私にかまう事無く、景吾くんは私の秘部に唇を寄せた。

「ひぁぁぁんっ」
初めての感覚に、ひときわ甲高い声があがる。
景吾くんの舌先が、私の恥ずかしい場所を亀裂をなぞったかと思えば、それを割って奥へと入ってくる。
それだけでも体が震えて声が出るのに、もっともっと感じる場所を見つけ出されてそこを執拗に舐め上げられた。
「やっ、あ、あんっ…やぁ…ひゃんっぅ」
引っ切り無しに嬌声が零れる私の唇。
頭の中が真っ白になってゆく。
感じるのは彼からの愛撫からもたらされる快感だけ。
彼の舌先は、私の膣の入り口をくちゅくちゅといやらしい音を立てながら舐め上げている。
時にはそこを吸い上げられたりもした。
おかしくなってしまうのが怖くて、その感覚から逃げようと腰をひねるけれど、両の手を彼の両手で封じられているのでうまくいかない。
「もうダメっ、もうダメぇぇっん」
じわじわと背中を這い登る感覚が来る。
やめて欲しくてそう言って懇願するけど、景吾くんの舌先は私を攻め続ける。
そして……
「だめっ、あっ…あぁぁぁぁぁんっっっ」
体中をわけの解らない感覚が襲う。
背筋から頭のてっぺんまで突き抜けてゆく未知の感覚。
そして、一気に脱力してゆく私の体。
そこでやっと、景吾くんが私の秘部への愛撫をやめた。
指を絡めあっていた両の手を離し、私の上に覆いかぶさってくる景吾くん。
口元が艶かしく濡れている。
「初めてイった感想はどうだ?」
景吾くんがそんな風に意地悪に笑って聞いてくる。
「……しらない……」
そっぽを向いて私は言葉を返した。
先ほど感じたのが絶頂であると、今更ながらに気付いて恥ずかしかったんだもの。
そんな私を見て、景吾くんがクスクス笑ってる。
「けど、まだ終わりじゃないぜ」
景吾くんはそういうと、私の太股に指を這わせてきた。
「やだ…」
その指を止めようと自分の手を伸ばすけど、止められる筈もなくて。
彼の指先は私の秘部に到着してしまった。
先ほど舌先でそうしたように、秘部の亀裂を指先でなぞる。
そしてそれを押し開いて中へ。
一番敏感な粒を弄られれば再び私の口から零れ落ちる嬌声。
景吾くんはそんな私の顔をうっとりと見詰めている。
「可愛い顔だな、
そんな事を言いながら、彼の指は私の膣口に。
いやらしい音を立ててそこを優しくつついてる。
それだけでも、私は感じてしまってあられもない声で鳴く。
そんな私に景吾くんがキスをする。
それと同時に下腹部に軽い痛みと圧迫感。
私が眉根をひそめると「ごめんな、少しだけ我慢してくれ」と景吾くんが唇を離して言った。
そう、彼の指先が私の中に入ってきたのだ。
私に痛みを感じさせないように、優しく優しくしてくれているのが、なんとなく解る。
そして、完全に指が収まりきると、中を解すように優しく優しく指が動く。
「あ……」
彼の指が動くたび、私は甘い声を出す。
恥ずかしい声。
けれど、もうどうしようもなく零れ落ちてくる声。
「可愛い鳴き声だな、。感じてる時の顔もものすごく可愛い。お前のこんな顔を見れる男は俺だけ、世界でたった一人俺だけ……」
そう言いながらも、彼の指の動きは止まらない。
更に空いている手で私の胸を愛撫し始めた。
「お前のイった時の顔が見たい……」
彼のそんな言葉と共に、私の中の刺激が更に強くなる。
一番反応する場所を見つけられると、そこを何度も何度も指で摩られ、あられもない声で鳴き続ける私。
そんな私を恍惚とした眼差しで見つめる景吾くん。
私はあっという間に二度目の絶頂を迎えていた。

二度も絶頂を迎えた私は、ぐったりとなって動けなくなってしまった。
景吾くんはそんな私を抱き上げて、半脱ぎ状態だったバスローブを剥ぎ取る。
これで私は完全に生まれたままの姿。
そんな私を再びベッドに横たわらせて、今度は景吾君がバスローブを脱ぎ去った。
無駄な脂肪などない、鍛えあげられた体が私の目の前にある。
すごい…腹筋が割れてる……。
テレビでしか見た事のないような美しい肉体。
そんな体を持つ景吾くんが、私に覆いかぶさってくる。
私の両手をとり、彼の背中へ導く。
「しっかりここに掴まってろ」
景吾くんの言葉に、私は頷いてその手に力を込めた。
景吾君の片手が、私の膝裏に伸びる。
その手で少しだけ私の足を開かせた。
間もなく、私の膣口に大きな何かがあてがわれる。
それが彼の象徴である事は、すぐにも理解できた。
先ほど指を入れられたとき、少しだけだが痛んだ。
今度はどれだけ痛いのだろう。
そう思うと怖くなって、景吾君の背中にぎゅっと抱きついた。
「大丈夫だ。痛いのは最初だけだからな」
空いている手で頭を撫でられ、優しく唇にキスされる。
「最初だけ…我慢してくれ……」
景吾くんはそういうと、私の頭を撫でていた手を腰に回す。
その次の瞬間、下腹部に激痛が走った。
「っっぁあっ」
痛みに思わず悲鳴が漏れる。
「っ…やべっ…せま……っ」
景吾くんも苦しそうに口元をゆがませている。
けれど、彼をどうやったら楽に出来るのかわからない。
それ以上に、自分の感じている痛みをどうしたらいいのか解らない。
「く…ぅ……」
景吾くんの喉から苦しそうな声がする。
それでも彼は進入をやめようとはしない。
不意に、彼からキスが振ってくる。
今度は深い深いキス。
舌を絡ませあい、お互いの唾液をむさぼりあう。
そうすると、下腹部の痛みを少しだけ忘れられた。
そして……。
彼が私の最奥まで、到達した……。

「全部…入った…ぜ。解るか…?」
唇を解放して景吾くんが言う。
もちろん私は頷いた。
相変わらず痛いのだけれど、景吾くんが私の中に居るのは解るから。
その時、私は思いがけず景吾くんを締め付けてしまっていたらしい。
私はさっぱり気が付かなかったんだけど。
「く…ぁ…」
景吾くんがそんな声を上げて眉根をひそめ、私の首元に突っ伏す。
更に下腹部の中に広がる熱い違和感。
あれ…もしかして景吾くん……?
「…マ…ジかよ……」
景吾くんが私の首元で呆然と呟く。
ひょっとして…いや、ひょっとしなくとも……。
私は恐る恐る、気が付いたことを口にした。
「景吾くん……イっちゃった?」
その言葉に、景吾くんの体がビクリと動く。
目の端に捕らえている彼の耳がものすごく朱いよ。
……図星か……。
「いや、俺は早漏じゃねーぞ!いつもはこんなに早くないんだっ!つか、こんな経験は初めてで……」
景吾くんが慌てて私の首筋から顔を上げ、弁解するように言葉を紡ぐ。
顔が真っ赤だよ。
そんな景吾くんの様子がおかしくて、思わず笑いがこみ上げてくる。
「バ…バカっ、笑うなよっ!ちくしょ…なんでこんな大事な時に…」
景吾くんは恥ずかしそうに頭を抱えている。
だから余計に可笑しく思って笑いが止まらなかった。
「いい加減笑うなっつのっ!くそっ!」
そういうと景吾くんは腰を動かし始める。
え、嘘っ。
私の中の景吾くんはとても元気になっている。
「笑う余裕があるんなら、大丈夫だろ」
そう言いながら、私の中を揺さぶってくる景吾くん。
景吾くんは体を起こし、私の両膝を自分の両腕で抱えた。
「最後まで優しくしてやろうと思ってたが、止めた。笑った罰だ。壊れるくらい激しくしてやる」
そう言って景吾くんはにやりと笑う。
意地悪そうな笑みだ。
ひぃ、笑うんじゃなかった。
そう思っても、後の祭り。
景吾くんは激しく腰を振り始めてしまった。

私の中を蹂躙する景吾くん。
激しく腰を打ち付けられ、乾いた音が部屋に鳴り響く。
それだけじゃない、淫らな水音も一緒に響いていた。
「あ、あん、ああんっ」
再び私の口からは嬌声ばかりしか出てこない。
景吾くんも肩で息をするほど息が荒い。
「や、け…ごく…っ、あんぅあ…やぁっ」
激しい律動から得られる快楽が破瓜の痛みを消してゆく。
深く深く中を抉られて、本当に壊れてしまいそう。
「景吾く…、も、だめっ…、壊れちゃうっ、壊れちゃ…」
その事を景吾くんに必死に伝えるけれど、景吾くんは動きを緩めてくれなくて。
「壊れて…いいっ…。壊れて……乱れた姿を…俺に……見せろっ、っ」
彼も快楽の中に居るのだろうか、擦れた声で言葉を紡ぐ。
「はぁっ…っ、っぁ、愛してるっ」
「あん、やんっ、あぁっ…また…クるっっ!」
お互いの口からは、もう嬌声しか聞えない。
「だめっ、イクっ!イっちゃうぅっ!」
私はそんなはしたない声を上げてすぐ頂点へと達した。
「あぁぁぁんっ」
ひときわ甲高い私の声が、室内に響き渡る。
「くっ…うっ」
そして、景吾くんはそんな声と共に己の眉根をひそめた。
そうすれば、先ほどと同じように熱いモノが私の中に広がる。
彼は私の腰を引寄せ、その熱い迸りを最後の一滴まで注ぎ込んだ。

私の中に迸りを全て注ぎ終えた景吾くんは、脱力したかのように私の上に覆いかぶさってきた。
もちろん、体重を掛けないように、両腕を私の脇の下について体を浮かせてはいる。
けど、彼は私の中に納まったまま。
ふーっと景吾くんが大きく息を吐く。
三度も絶頂を迎えた私は、呆然とその様子を見てるだけ。
とろりと、私の秘部から熱いものが零れだしたのが解る。
それは、私のモノだけではない。
景吾くんのモノも……。
と、そこで私は気が付いた。
「景吾くん…避妊は……?」
力なく私は問う。
初めての事で、失念していたけれど、一番大事なことではなかったか…。
思い出してみても、彼が避妊具をつけたような動きはない。
それに、私の下腹部に注がれた熱いモノはとても生々しくて。
「してねぇよ」
彼の返答に、やっぱり…と思った。
って、まてよ。
今日ってめっちゃ危険日じゃなかったっけ?
疲れた頭で生理周期を計算する。
そしてやっぱそうだと気付く。
「今日…危険日……なんだけど……」
私は呆然と呟いた。
妊娠しちゃったら……。
すると景吾くんは、「妊娠したら責任は取るさ。幸い、俺は何時結婚してもかまわない立場だし」と言って私に笑いかけてくる。
「それにお前、返事したよな。俺にお前の全てをくれるってよ。一生も、全て……」
確かに、私は彼の言葉に頷いた。
事実、心の中でも景吾君になら…と思ったし……。
「うん…。景吾くんになら……」
私は、正直に頷いた。
うはぁ…めっちゃ恥ずかしい事言っちゃった気がするよ…。
すると景吾くんはにっこりと笑う。
「俺も…、俺の全てをお前に捧げていい。一生も何もかも…」
そんな言葉を熱っぽい瞳で私を見つめながら景吾くんが言う。
その言葉に嬉しくなって、私も景吾くんに微笑を返し、彼の首に腕を巻きつけて抱きついた。
ホントに、嬉しかったから……。
……と……、あれ?
いつの間にか景吾くんがまた元気になってるよ?
相変わらず、私の中に居る景吾くんが硬く猛り始めている事に、私は気付いてしまった。
私は慌てて彼から体を離そうとしたけれど、そんな私を景吾くんはぎゅッと抱きしめてくる。
更に腰をゆるゆると動かし始めちゃうし…。
「景吾くんっ、何する気?!」
私の言葉に景吾くんはさらり。
「第二ラウンド」
はぃぃぃぃぃ?!
彼の言葉に私は目が点。
「お前があまりに可愛いから、また欲しくなっちまったんだよ。一度中に出しちまったし、今更避妊したって一緒だろうからこのままヤるぜ。それと、これから先お前とヤる時は避妊しない事に決めた。既成事実あったほうが結婚するのにも障害が少なそうだしな」
そんなとんでもない事を口走りながら、景吾くんは律動を早めてゆく。

ちょっと、ちょっとちょっとっ!
私の意思は無視ですかーーー?!
突っ込みたかったけど、快楽の渦に巻き込まれて何も言えなくなった。

 

私って、出来ちゃった結婚決定かもかも?!
って、マジかーーーー!!!!!
 

 

...end...


<あとがき>
わーい、クリスマス用裏でござんす。
出来ちゃった婚を目論む跡部です。
なんてやつだ!
さんは孕まされて結婚するんでしょうねぇ(他人事のように言う)
神威はどちらかと言えばヘタレ跡部が好きなので、ヘタレたシーンも盛り込みました。
こっちの連載は、どちらかと言えば跡部がカッコいい系なので……(いいじゃん、カッコいいままでさ)
いや、多少人間くさい所も必要ではないかと思いましてね。
あ、ちなみに、このお話はお持ち帰りOKの作品ですw
作者が神威誠佳であると言う事を明記してくだされば、何の文句も言いません。
でもでも、このページの壁紙の著作権は<防腐剤・星野愛>様のものですので、そちらのサイトへ行かれてください。




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