移管前日の10月31日、鹿屋へ向かう途中に袴腰車庫に立ち寄ったところ、 バスに描かれている町章や文字が付け替えられているところに出くわしました。 職員の方に許可をいただいて中に入り、撮影してきました。いきなり日野のワンステップです。何かが足りない...。そう、鼻の部分の 町章が剥がされてなくなっています。掃除のおばちゃんにたずねたところ、 シールのようなものだったので剥がしちゃったんじゃないかなぁ、という話でした。 元々移管を前提に入れた車両でしたので跡もほとんどなくきれいさっぱりに なくなっています。マグネットだったかも?というのは考えすぎでしょうか? 側面の”桜島町営バス”の文字もなくなっています。 この”すっぴん”のバスに、あんなことやこんなこと?をこれからするわけです。
上のバスのアップです。 真ん中にあるネジのあたりに丸い町章がついていた跡がうっすらと見えますね。
元はといえば、こんな 町章がどのバスの前面、側面についていました。車両は撮影している最中に 入庫してきたいすゞのバスです。入庫の前に入れ替わりなのか2台並んでいた 日野のワンステのうちの1台が出て行きました(たしか”すっぴん”のままで)
他の車両は塗りつぶしと同じ系統の色のシートの重ね貼りなどで 町章をなくしていました。まだぬりつぶしただけのようで うっすらと町章が見えますね。
こちらは日野セレガの前面アップです。顔の部分はしっかりと 白のテープを円形に切り出して貼り付けています。何もないと たしかにさびしいけれどこんな大きな白丸もいかがなものかと思いますが...。 後日、市の側で市章をつけるのかもしれません。この車両は方向幕表示のガラスに直接 市営の文字を貼り付けていますが、別の車両はガラスの内側から 幕が用意されていた?ものもありました。
塗装風景
(断片的なものから1つの流れをお伝えするので 塗装する箇所はバラバラです)。白にかかる部分の町章は あらかじめ消してありました。これからブルーの帯にかかる部分を 塗りつぶしていきます。まず下半分をマスキングします。
そして上側もマスキングして 缶スプレーで吹き付け塗装を行います。現場にいるときには考えもしませんでしたが、 今思うとどの塗料の何番を使っていたのか、いちモデラーとして、ひっじょーーに気になるところです(笑)。
模型用と違って速乾性のようで ほとんど時間を与えずにすぐ剥がします。まず片側から。ゆっくり剥がしていきます。 そして...。
どうだ!しっかり直線が出ています。 (出ていなかったら困り物ですけど....。)
レタリング貼り付け
まずは文字の配置を決めるために 寸法を測ります。右手に立てかけてある尺を当て車体にチョークのようなもので ラインを引きます。左の男性が何か数を数えているように見えますが、 ラインの長さと”鹿児島市営バス”の7文字の割り振りを考えているところです。 同じ7文字なら剥がした跡に重ねればいいんですが、”桜島町営バス”だと6文字ですので 厄介なわけです。
割り振りが決まったら巻尺を当てて 文字の場所を再び車体に書き込みます。よく見ると 車体の左右に引かれた黒いラインが分かります。
レタリングは”鹿児島市営バス”と いくつも書かれた長いテープを持参されたようですが、現場で切断し、 位置合わせを行っています。そして、最初の一文字、”鹿”が 貼り付けられたところです。非公式側で文字の並びが逆(右から 左に読む)なのは船名を舳先から読む船舶の風習に倣ったものだと 聞いたことがあります。ただ、陸上交通だと風習はないので、 このときも、右から書くのか左から書くのか、ちょっと迷っておられたようです。
そして、”鹿児島”まで 貼り付けられました。右に見える白い四角いものは、文字と同じ大きさのマグネットで、 これを当てて位置合わせをしていたようです。
さらに”市営バス”まで貼り付けられるところまで見たかったのですが、 ちょうどお昼を過ぎており、作業も中断して休憩に入ったので そのままお暇して鹿屋に向かいました。公式サイドは、”桜島町営バス”と 扉間に一塊にして入れていましたが、現場で話を聞く限りでは、ドアを はさんで”鹿児島”と”市営バス”に分けるということでした。
完成シーンは桜島を訪れた際、実車をご覧くださいね。
鹿屋の鉄道記念館で用事を 済ませて戻ってきたところ、昼間業者さんのワゴンに乗っているのを見た 時刻表がフェリーターミナル下のバス乗り場に掲げられていました。 福祉センター行きと桜島苑行きが新設されています。桜島苑は 袴腰車庫の目の前なので、いわば回送便なんですが、福祉センターって どこでしたっけか...。
東白浜−袴腰(フェリーターミナル)−赤水は市営60番線、東白浜−黒神口は 70番線となります。70番線の区間は元々旧鹿児島市域に乗り入れることも あって路線が分断され、全便が東白浜での乗換えを余儀なくされていました。 全てが鹿児島市になるために袴腰から直行便が出てもよさそうなものですが、 そのあたりは今後の課題となるのでしょう。
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