JR東海が211系基本番台をもとに独自に製作した車両で、 昭和62年に103系から採用されたインバータクーラーを載せているのが 特徴です(119系のインバータクーラー車両の登場はさらに2年後の平成元年6月)。 さて、このインバータクーラー、ご存知のとおり、ビードが なく、フラットな部分の屋根に置かれていますが、103、113、119系や四国の気動車などと 違い、クーラーの下に台座を噛まされていません。屋根のRに合わせてあったからか、 どうなのかは分かりませんが、GMから発売されているインバータクーラーとも 断面形状がちょっとちがいます。
また、目立たない部分の首都圏の211系との側面の違いは、幕板の帯の処理です。 方向幕と妻板の間の帯は、ビードともども東日本地区の車両にはなく、 フラットに処理されています(国鉄時代に登場した車両を含む)。 KATO、TOMIXの完成品は、これらがプロトタイプとなっています。 一方、東海地区の車両は、国鉄時代に登場した基本番台以来、この部分に 帯があります。国鉄時代になぜ、東海地区に投入した車両とそれ以外の 車両に違いを持たせたのかは分かりませんが、現実としてこうなっているわけです。
面白いのはこの後登場する311系ではこの部分の帯がなくなっていますが、 313系では復活している点ですね。 なお、神領区の基本番台の方向幕は、311系や313系と同じく、内部で種別幕と 方向幕に分けられてしまっています。5000番台では、やや横長な寸法なせいか、 このようなことはありません。
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