「あの、カナさん。こんなところに呼び出して何の用ですか?」
「何の用って、くつ箱に入れた手紙で呼び出しといえばあれしかないだろう」
「はあ・・・・・・あれしかないと言われてもねぇ・・・・・・」
「呼び出した場所が体育館裏。考えれば分かるだろう?」
「・・・・・・ええぇ!!」
「何だよ、いきなり大きな声を出して」
「も、もしかして・・・・・・カツアゲ?」
「ちがう!!」
「じゃあ・・・・・・ストレス発散に殴られるとか」
「それもちがう!!」
「そしたら・・・・・・半殺しにされた後に一昼夜放置プレイ?」
「ちがーう!!」
「それなら・・・・・・はっ!!」
「な、何だよ」
「・・・・・・口封じのためにコンクリート詰めにされて海に・・・す、捨てられるんじゃ」
「ち・が・う・わ!!バカかお前は!!大体、口封じとはなんなんだ!!」
「じゃあ何ですか?はやく言ってよ」
「あー、もういいや。やっぱりやめた」
「な、なんですと!?」
「はぁーっ、お前を呼び出したわたしがバカだった・・・・・・」
「くうぅ、オレの方が遅く生まれているからって、すぐそうやってバカにしてぇ!!」
「お前がとんでもないことばっかり言うからだろうが!!」
「分からないからいろんな意見を言ってるだけじゃん」
「それなら、何で犯罪行為ばっかりしか言わんのだ!!わたしは犯罪者か!!!」
「いや、なんかイメージ的に―――ぐはっ」
「なんですと?」
「な、殴らなくても・・・」
「一発で、しかも腹部で済んでありがたいと思え」
「ぼ、暴力、反対・・・・・・」
「自業自得だろ」
「はぁ・・・・・・、ああ神様。なぜわたくしはこんな粗暴で労わる心のない女と幼馴染みなのですか?」
「嘆きたいのはこっちの方だ―――って、なんだと!!」
「わっ、やめ、く、口が滑って思わず・・・・・・」
「うそつけ!!確信犯のくせに!!」
「ぐぎぎ・・・・・・ヘ、ヘッド・・・ロックは・・・・・・ぐる、じぃ・・・・・・」
「一度落としてやる!!このっ!!」
「んがが・・・・・・くっ・・・・・・ひっ、・・・いぎ、が・・・・・・」
「―――いたっ!!・・・・・・足を、踏んだな」
「そう簡単に、げほっごほっ、やられてたまるか!!」
「・・・・・・」
「さあこい。今度こそ返り討ちにして―――ぐふっ」
「・・・・・・なーにつまらないこと言ってるかね・・・・・・」
「ま、またしても、ぐぅ・・・、無念・・・・・・」