貴方が鮮やかに堕ち、私の胸に呼吸を散らした

熱い吐息が、私を魔術に酔わせるから

聴こえない、聴くつもりもない

貴方の意図が見えないから ・・・・・。



貴方の悲痛な叫び        酷に惑う ・・・・・・・。











   彼が私の部屋へ訪れたのは・・・?

   考えても理由らしき理由など思い浮かぶはずもなく、私は彼を見つめる事しか出来

  なかった。

   長い沈黙の後、先に口を開いたのはクレハドールの方

  「貴方のその表情に、僕は惹かれた・・・」

  「・・・・・・・・・」

  「穏やかな風の中で、寂しく映える・・・笑顔にね・・・・」

  「・・・は・・?」

   クレハドールの台詞に困惑する。



  (        彼は私に何が言いたいのだろう ・・・・・・?)



  「・・・クレハドール様・・?」

  「僕に 「様」 なんて、つける必要ないよ」

  「・・・?」

  「・・僕は 「伯爵様」 とは違うのだから・・・・」

   やわらかな表情でリフを見つめ、クレハドールは悪戯な笑みを浮かべた。



   懐かしい気さえする        真っ直ぐな瞳



   その瞳に言葉を失うリフの脳が、揺さぶられる。

  「・・・私には意味が・・・・」

   動揺する心を覚られないよう呟いた。

   そんなリフの姿に苦笑しながら、クレハドールの手がリフの顔に触れようとする。

  「僕に触れられるのは、怖い・・・?」

  「・・・・・・・・!」

   ふいに呟いた台詞に、リフは息が詰まる思いをした。


   触れるだけで、他人の心を覗き込む能力       

   時には、自分の意思とは関係もなく       

   そのような能力の所為で、彼はどれほど酷な人生を送ってきたのだろう・・・?

   私のような他人には触れる事など出来ないぐらい、いや、触れてはいけない。



  (        彼もカイン様のように・・・・、心に傷を・・・・・?)

  (        消し去る事など出来ぬ、重苦しい 「糧」 を ・・・・・・・・)



   何も解らないけれど、ただ、彼を不安な気持ちにはさせたくない。

   リフは言葉を飲み込み、精一杯の笑顔で応えようとした。

  「・・そんなコトは・・・・」

   言いかけた一瞬の隙に、言葉は突然クレハドールの口唇によって消される。

  「       っ!?」

   躊躇う間もなくクレハドールの舌がリフの口唇を割って押し入った。

   強引な口吻け、咄嗟に身を引こうとしたリフの身体に両腕を絡ませ、そのまま貪る

  ような激しいキスを繰り返す。

  「・・・・・・っ・・、」

   逃れようと抵抗する舌と、それを拒否する口唇。

   激しい合間に零れる唾液が、思考回路をおかしくさせる。

   クレハドールの両腕を掴んで、リフは力ずくでなんとかクレハドールの身体を自分

  から引き離した。

  「・・・ナニ、を・・・・っ」

   上擦った声が漏れる。

  「・・理解出来ない・・・?」

  「・・?」

  「・・・好きにしてよ・・・・」

   クスクス笑いながら囁いた。

   自分の両腕を掴むリフの手に指を辿らせ、濡れた舌をその指先に這わす。

  「クレハ・・・」

   言いかけたリフ言葉を無言で遮ったのは、妖しい笑みでリフを見つめるクレハドー

  ルの眼差しだった。



   上目遣いで見据える瞳        鳥肌が立つほど野性的な微笑。



  「相手が僕だと、抱く気もしない・・・?」

   伏せ眼がちな表情で、愛しくも壊れてしまいそうな身体・・・。

   欲情を駆り立てるクレハドールの台詞に、リフは言葉を詰まらせる。

   指先に濡れる口唇を払いのけるコトは出来なくて・・・。




  (        儚く、壊れ堕ち逝く、現実 ・・・・・・)





   深い溜息をつき、リフは優しい手付きでクレハドールの頭を撫でた。

  「そんなに私に抱かれたいのですか・・・?」

   苦笑しながら呟く。



  (        応えは、闇の中 ・・・・・・・)



  「貴方の好きに・・・・、僕は堕ちるから・・・・・・・」

   甘い声で応え、引き寄せられたリフの両腕に崩れそうな自分の身体を預けた。











                   貴方の孤独を埋める

                   貴方の憂鬱を捨てる

                   出来るなら ・・・?

                   おだやかな       表情で ・・・。


                   
       「貴方を抱きたい」 ・・・・・・。













  「・・・っあ、・・あ・・ぁ・・・・・っ」

   脚を開いて誘いながら、濡れる自分の喉に手を掛けた。

   唾液が喉を通る度に形良くなぞっている首筋。浮き出た鎖骨に歯を立たせて

  欲しくて、弄ぶ指を静かに辿らせた。

  「あっ・・・う・・・・・ん・・・・・」

   濡れる悦楽の箇所に熱い舌を入れられる。

   優しい指先で押し割って、指と舌で音が鳴るまで愛撫された。

   グチュグチュと淫らに鳴る卑猥な音に堕ちかける。

  「・・・・・んっ、あ・・・・・・・」

   薄く開いた口唇に自分の指を入れた。

   口唇に物足りない何かを求め、クレハドールは自分の指先を舐めながら眼を

  細める。

  「・・・ア・・・ッ・・・、リ・・フ・・・・・・」

   ゆっくりと上半身を起こして、内股にかかる銀色の細い髪を、濡れた指で梳い
  
  た。

  「・・・なにか・・・?」

   体液と唾液で濡れた舌を引き抜いて、リフは優しい笑みを浮かべる。

  「・・・いつ・・、も・・・・・」

  「・・?」

  「・・・こんなに優しく・・・伯爵を抱いてるの・・・・?」

   呟いて、指先に絡んだ銀髪に口吻けた。


  (       嫉妬、で・・・・・・・)


  「・・気ガ、狂イソウ・・・・・・」

   リフの背に腕を廻して、その胸に自分の肌をすり寄せる。

   何故だか懐かしくて、それでいて崩れ落ちそうな甘い匂い。

   リフの全てが穏やかに、静かに流れ脈打つ心臓の音さえも、何もかもに捕らわ

  れて        ・・・。

  「・・・貴方の身体も・・、何もかも、・・・あの伯爵の・・・・・」


  (        モノなんて ・・・・・・・・)


   言いかけた言葉を痛い気持ちで飲み込んだ。

   最後まで言ってしまえば・・・?

   きっと


  (        嫉妬で胸が壊れてしまう ・・・・・・っ )


  「・・今だけは・・・」

   熱い吐息を漏らしながら、クレハドールの口唇がリフの口唇へと触れ、開いた自

  分の脚をリフに絡ませた。

   精一杯で伝えようとするクレハドールの姿が愛しくて、両手で優しくクレハドール

  の顔を包みこむ。

  「今だけは、貴方のモノですよ・・・」

   耳元で甘く囁き口吻けた。

  「あ・・・っ・・・・」

  「今は、私の目に映る貴方が・・・全てなのですから・・・・・」

   薄く微笑んで、クレハドールの首筋に舌を這わせる。

  「あ・・ぁ・・・」

  「だから・・、私だけを感じて下さい・・・」

  「・・・ん・・・・・っ」

   リフの口唇に触れられた首筋、そのまま落ちてゆく舌、濡れる舌も軽く触れてくる

  口唇も熱いほど感じる・・・。

  「・・・っ、・・・・・も・・・ぅ・・・・・・」

   震える身体をリフに預けながらクレハドールが呟いた。

   その返事にリフは微笑して、絡んだ脚を優しい腕で抱き上げる。そのままゆっくり

  とした動作で濡れたクレハドールの中へと自分の熱を挿れた。

  「あっ、ぁ・・・・・・っ!」

   途端、クレハドールの口唇から引き攣った喘ぎが漏れる。

  「あっ・・・・・っ・・く・・・・・」

   リフの侵入を拒もうとする身体が、ギリギリとリフを締めつけてきた。

  「・・・力を、抜いて・・・・」

   クレハドールの腰を抱き、浅く腰を引いては深く沈めようとリフが無理に動こうと

  する。

  「アッ・・・・ッ、・・・・ゥ・・・・・、」

   自分の意思と反して、身体はリフを拒み、悲痛な喘ぎが喉から絞り出た。

   リフの背にしがみつき、その痛みに耐えようとする。

  「・・・・・っ」

   自分を締め付ける痛みに眉を寄せながらも、リフはクレハドールの拒んだ身体

  を解そうと首筋に口吻けた。

  「あ・・・っ・・・・・ん・・・・・っ・・」

   性感に弱い箇所に口吻けられ、クレハドールは苦痛を交えながらも切なく喘ぐ。

  「・・っ・・・リ・・フ・・・・ッ・・・」

   熱く潤んだ瞳を細く開いて、誘うように赤い口唇を開いた。

  「・・・ん・・」

   クレハドールの口唇がリフに触れる。





          苦い夜と甘いキスで、伝えきれない言葉を繰り返す


          感情に押し潰され        呼吸も忘れるぐらい ・・・・・・・・。





   クレハドールの舌を充分に吸い上げる口吻けを繰り返した後、リフはクレハドー

  ルの耳朶を舐め、優しく歯を立てた。

  「・・・あ・・・・っ・・」

   クレハドールの身体がピクンッと反応する。

  「・・私の呼吸に合わせて・・・・」

   耳元で低く囁いて、再びクレハドールの身体に自分を深く沈めた。

  「っ・・・!」

   再び奥へと入ってくるリフに、クレハドールの上半身が跳ね上がる。

  「あっ・・・・んん・・・・・っ」

   苦痛に堪えようとキツク目を閉じ、リフの腕を力強く掴んだ。

   それが合図かのようにリフの腰が動き出す。未だ窮屈な内部を解すよう、ゆっく

  りとクレハドールを突き上げた。

  「いっ・・・・・あぁっ・・・・・」

   繰り返される動きに、上擦った声が漏れる。

   動きにくかった筈のソコは自然とリフを喰い入れ、受け入れ始めた。そのまま腰

  の動きに強弱をつけながらクレハドールを煽る。

  「、・・・あっ・・・・ぅ・・」

  「・・痛い・・?」

   クレハドールの胸に舌を這わせながら問う。

  「・・ん、・・っ・・あ・・・・っっ」

   息が詰まりそうな行為、クレハドールの途切れる喘ぎに満足しながら、リフは片手

  でクレハドールの腰を抱き、容赦なく深く突き上げた。

  「・・・っ、あっ       っ!」

   零れ落ちる言葉を塞ぎ止めるかのよう、激しく口吻ける。

  「ん・・・・・んっ・・・・・・・っ」

   クレハドールの口唇を塞いだまま、リフは動かす腰を止めようとはせず、逆に全身

  を揺さぶるよう突き犯した。それでも身体はリフを欲っして熱を帯び、欲情に満ちる感

  情だけがクレハドールの脳を刺激した。

   リフの舌に自分の舌を熱く絡ませ、リフの背を力一杯抱き締める。

  「・・はっ・・・・・・あ・・・・ぁ・・っ・・」

   リフの口唇がクレハドールから離れると、その口唇から悦楽を伝える甘い吐息が漏

  れた。

  「・・アッ・・・イ・・・イ・・・・ッ・・・・・」

   途切れ途切れに、上擦った声で呟く。

   クレハドールの身体中全てが、リフに与えられる悦楽で火照るように熱い・・・。



   無償に愛しく思えた。



   この腕で抱く        クレハドールの全てが ・・・・・・・・。







  「・・・・貴方が・・・・・」

   思わず零れてしまいそうな言葉を、リフは悲痛に飲み込んだ。

   言いかけた言葉を痛い気持ちですり替える。

  「・・・クレハドール・・・・・」

   優しい声で名を囁いて、激しく揺れるクレハドールの身体を抱いた。















         
決して、口には出す事の出来ない感情

         痛い棘を飲み込んだ        激情に揺れる感情を ・・・・・・・。

         たった、その一言が        許されない



         『        開くと溢れるから ・・・・・・・・ 』



         切ない心を 優しく手放す



         (        貴方が、愛おしい ・・・・・・・・ )



         飲み込んだ、
 「痛い棘」














            
束の間の一時に 流れる時代は嘘つきに廻る

            妄想は飽きない日々を 現実は退屈な情事を

            焦れる溜息を惑わせ

            貴方の吐息 溢れる愛で飲み込みましょうか?

            それとも

            この口唇 この舌先で

            二人で奏でてみましょうか・・・?

 

 

いかがでしたかv Orukoさんにリフクレ萌えですと打ち明けたら、なんと書いてくださいました!

もう感激で萌えすぎでウハウハです。こんなクレハに誘われたら誰でもたちまくりですよね(爆)

優しい白リフが段々攻め攻めになっていくのにも萌えですvふふふ

Orukoさんありがとうございましたv

 

OrukoさんのHP↓

 

※戻る時はウィンドウを閉じて下さい

 

 

 

 

 

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル