多岐亡羊「子供扱い、ねぇ・・・」 「そそ。マグナったら、一向にその癖が直らないのよ?」 熱心に語ってくるミニスの勢いに気圧されているのか、やや苦笑気味に接するベルフラウ。 源罪の結晶を掃討したマグナら調査団一行は島から離れる為船への積み込み作業に追われている。が、手の空いていたミニスはベルフラウらと軽いお喋りに興じていた。 「あらら。それは大変ですねぇ、チビジャリさん」 「その呼び方だけは止めてってば、マルルゥ。まあ・・・昔ちょっとした事があってから幾分、マシにはなったんだけどね・・・」 大きな溜息をつくミニスを見てくすりと笑うベルフラウ。ふと聞こえてきた声に顔をやると件の彼が今まさに兄弟子に怒られている所だった。またか、といった顔の双子が荷物を持ったままその横を通り過ぎてゆく。 (やっぱり、似てるわよね・・・) のらりくらりとネスティの説教を避けるとマグナは再び動きだした。 「ねえ、ミニス?」 「ん?」 すっかり脳にチビジャリという単語をインプットしたマルルゥにチョークスリーパーを仕掛けていた小さな召喚師に向き直るベルフラウ。 「要するに、ミニスは彼が好きなのね?」 ―他者に指摘をするなら、時に鋭く率直に。君の射撃みたいにね? そんな師の教えを思い出しながら問うてみるベルフラウ。ミニスの頬がすぐさま赤く染まってゆくのが分かった。 「うっ・・・ま、まあ・・・ね」 視線を逸らす姿が愛らしい。愛らしいが、力が余計に込められた事でマルルゥの顔はミニスとは逆に真っ青だった。 「大丈夫。ああいうタイプは鈍感だけど、こっちの気持ちさえうまく伝えてればしっかりとそれに応えてくれるわよ」 「そんなもんなの?」 「ええ。逆にライバルは多いだろうけど、先手必勝。常に攻撃を仕掛けてれば大丈夫よ」 自信たっぷりに答えてみせるベルフラウ。 (相手がもう、自分以外を見ていたら・・・どうしようもないけどね) 一緒にいた時間は少なかったが、マグナとミニスがお互いに思いあっているのは十分に分かった。分かっているからこその先の台詞でもある。 「攻撃かあ・・・うん、ありがとうねベルフラウ」 何かを思いついたのかこちらにお礼を言うなり船へと駆けてゆくミニス。 積み込みも殆ど終っている。出航もそろそろだろう。 「自分の昔でも思い出してましたかあ?」 見送りをしなくては、と足を進めるベルフラウの肩にマルルゥが乗っかった。 「あら、マルルゥ。生きてたの?」 「生きてたの? じゃないですよう。せめて助けてください」 まだ苦しそうにしているマルルゥが恨めしそうにベルフラウを見る。 「まあまあ・・・でもそうね。あの頃の自分を見てるみたいよ」 先生に振り向いてもらう為に、必死で背伸びしていたあの頃の自分 でも結局・・・彼はあの鬼姫と結ばれ、島にその身を埋めた。 「今でもちょっと悔しいけどね。敗者は黙して去るのみよ?」 「去るって・・・また島に戻ってきてるじゃないですか・・・あぐ?」 「ふふ、余計な事を言うのはこの口かしら?」 今度はベルフラウに羽交い絞めにされ、今度こそマルルゥは死を覚悟した。 「成る程ね・・・それで積極性を持ってみました、って?」 「うん」 船に備え付けてある質素なベットの上にちょこん、と座るミニス。既に深夜を過ぎた船内は物音一つ無くまた外からも僅かな水音しか聞こえない。 自らもベットに腰掛けながらもマグナは悩んでいた。 確かにミニスが積極的に自分を求めてくれる事は嬉しい。そしてネスティが帰還してからというもの、慌しかったためご無沙汰でもある。 (だがっ、だがしかしだ) 問題はまだここが船の中、という事だ。 軽くネスティが説教しただけでも隣から聞こえてくるような板壁の厚さである この環境で、果たして情事に耽る事ができるのか? (するにしても余程慎重にしないとな・・・しかしそれだとどうも・・・) と、顎に手を当てて考え込んでいたマグナの服の裾が引っ張られる。 視線を船床から横に移してみれば、そこには上目遣いに目を潤ませるミニスの姿。 「ねえ・・・駄目だったかな? こういうの・・・」 「問題無い問題ない」 「ひゃっ・・・」 勢い良くミニスをベットへと押し倒すマグナ。 無論その思考からは先程までの懸念などとうに消え去っていた。 「折角ミニスの方から来てくれた事だしね。色々とサービスさせて貰うさ」 「さ、サービス・・・もいいんだけど・・・優しく・・・ね?」 「はいはい」 恥ずかしそうにするミニスとは対照的に、マグナはにこにこしながらミニスの服を取り去ってゆく。もはや馴れたものでその手つきに迷いは無い。 と、リボンと肩掛けを取り去った所でその手が一旦止まり、上着の下からその手を内部へと侵入させた。ミニスの顔が更に赤くなる。 手が腹を撫で、ながら上へと上昇し上着を持ち上げてゆく。 ほどなく彼女の未発達の双丘が姿を現した。 「うーん、相も変わらず可愛らしいおっぱいだな」 「どうせお母様達に比べたら全然無いわよ・・・」 「どうかな? こうしてしょちゅう俺が弄ってれば将来大きくなるかもしれないぜ?」 「・・・っ」 軽口も程ほどに、マグナがその口に乳首を含む。軽く舌で転がし吸引すると口を放した。唾液が塗されきゅっと勃った乳首が頼りないランプの明かりの照り返しを受け、妖しく輝く。 「ふあ・・・あ・・・はっ」 「大きかろうがなかろうが、感度が良ければそれにこしたことはないだろ」 「ううっ・・・」 「感度良い良いって・・・痴女みたいに言わないでよね」 「ふうん・・・」 スカートの下へと手を伸ばし、下着越しに指を這わすマグナ。 「あ・・・きゃうっ!?」 「じゃあミニス、このべっとりついたヌルヌルは何だろうな?」 ニヤニヤとしながら、愛液まみれとなった手をミニスの前で広げてみせるマグナ。 痛いところを突かれたといった様子のミニスはその手から視線を逸らせない。 「だって・・・気持ちよいんだもん・・・」 「大いに結構。あ、そうだ・・・」 「ん・・・?」 ベットへと腰掛けるマグナ。既にその下半身は何も付けておらず、股の間には彼の欲望を象徴するかのように脈動を続ける分身が屹立していた。 「折角の機会だし、ミニスのその胸で気持ち良くしてくれないかな?」 「ええっ!?・・・でもどうやって?」 聞きかじった知識からパイズリという愛撫法を知っていたミニスではあったが流石に己の貧相な胸ではそんな真似ができる訳もない。そう途方にくれるミニスにマグナが軽く笑う。 「乳首でうまく俺のヤツの先端をなぞるんだ。これなら胸の大きさは関係無いぞ?」 「うーん・・・やってみる」 おそるおそるながらも、自らの乳首をマグナのモノの亀頭にあてがい動かし始めるミニス。鈴口、そして筋の裏側をなぞってゆく。 「く・・・その調子だ」 「ふう・・・っ、ふあ・・・あ」 自分から頼んだ事とはいえ、ミニスの硬くコリコリとした突起が当たる度にマグナの腰が浮きそうになる。自然と肉棒の先端から先走り液が漏れ出した。 (あ・・・ネバネバしたのが出てる。それにマグナの息・・・荒い・・・気持ち良いんだ) 動いているミニス自身にしても性感帯を使っている為普段の愛撫の同程度の快感が脳裏を叩く。次第にその身体の動きは早くなり、快楽を貪り始めた。 「や・・・これ、これいいよう・・・」 「上手いぞ・・・く・・・ふっ」 耐え切れなかったのか、マグナが腰を震わせ欲望を開放する。勢い良く迸った 精液はミニスの胸に留まらず、髪と顔までも汚してゆく。 「あは・・・凄い量・・・」 驚いているのか惚けているのか良く分からない表情でその様子を見つめるミニス。 やがて射精の収まった肉棒を素早く口に含んだ。 「う・・・ミニスっ・・・?」 「んぷ・・・んむ・・・ふう・・・へへ、これで綺麗になったでしょ?」 少女とは思えない艶のある顔で笑うミニス。その頬を今出たばかりの精液がつたい落ちた。 「ああ・・・ありがとうな」 「まだこんなに元気だし・・・よっぽど我慢してたのね?」 「まあな。さて・・・今度は俺の番だよな?」 「うん・・・」 ミニスは頷くと身体をマグナへと委ねた。そんな彼女を抱え、ベットへと下ろすマグナ。 どうやら先程の胸戯はミニスの方も相当に感じていたらしくその秘口からはこんこんと愛液が溢れ出し、蓋をされるのを待ちわびているかのようだった。 「じゃ、いくぞ?」 「早く・・・私も、もう我慢でき・・・やあああああっ!?」 マグナの大きい剛直がミニスの肉壷へと埋まっていく。二人の体型差も相まってその様子はどこか現実離れしていた。 「あああ・・・マグナの、マグナの熱いのがビクビクしてる・・・」 「大丈夫か? ミニス・・・」 「うん・・・平気だから、どんどん動いちゃって良いよ?」 欲求不満が溜まっていたのは実はミニスも同じだったのか? そんな事を思いながらもマグナの身体は既に注挿運動を開始していた。 「ひゃっ・・・あああっ!? ちょ、ちょっと・・・マグ・・・ナっ」 「うん? どうかしたか?」 「ひゃああ・・・動いてもいいとは言ったけど・・・っ、激しすぎ・・・っ」 「激しいのは嫌いだったっけ・・・?」 微妙にその動きを変えながら、試すように問いかけるマグナ。 「嫌いじゃないけど・・・けどっ、これじゃわたし・・どうにかなっちゃうよ」 「気持ちよくない訳じゃないんだろ? だったら問題無い無い」 「っ!? はああっ、あああああっ!?」 マグナの肉棒が動くたび、抜かれるギリギリまでで一旦動きを止めそして、勢い良く再び埋没してゆく。その度ミニスは呼吸が難しくなる程嬌声を上げざるおえなかった。 「はいはい。一応船内だからな?」 「ん、んふうっ・・・!」 駄々っ子をあやす様にその口をキスで塞ぐマグナ。こう嬌声を上げてはもう船中も何も無いのではあるが、マグナの方も実際はどうでも良くなっていた。 ただ目の前にいる少女と一つになっていたい、それだけしか頭になかった。 「やあ・・・いくよっ、マグナ、マグナあっ!」 「好きなだけいきなよ? まだ夜は長いんだし・・・ねっ」 「うやああっ、や・・・あああああああああっ」 やおらマグナに抱きつき、激しく痙攣したかと思うとミニスの身体から一気に力が抜ける。彼女の絶頂の締め付けに耐え切れず、マグナもまたミニスの膣にありったけの精液を迸らせていた。 「大丈夫か? ミニス・・・」 絶頂の激しさに驚いたのか、マグナが心配そうな声を掛ける。 「は・・・あっ・・・・・・ん・・・大丈夫・・・」 虚ろな目つきではあったが、しっかりと応えるミニス。 「で・・・どうする? 体力が持ちそうにないならここで止めておくけど」 「・・・・・・」 ミニスは返事をする代わりに、その腰を妖しげに動かしてみせた。 ―実際の所、両派閥の用意した船はかなり豪華なものだった。 沢山の若者が乗るんですからね? と妙に楽しそうなファミイ、エクス両議長の好意によるものだったらしく部屋ごとの防音はかなりのものであった。 が、それでも聞こえてしまうものは聞こえてしまうものだ。 「うおおおおお・・・ミニスたんが・・・僕のミニスたんがっ・・・」 「だーっ! 訳の分からん事言ってんじゃねえよクソ兄貴!」 「だって・・・だってリューグっ」 「だってもクソもあるかよ・・・妄想するなら昼間にでもしときやがれ!そしてその腰のヤリをさっさとしまえっチャックを閉めろっ!」 翌日、若干4名が寝不足でネスティに説教された。 End 目次 |
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