制裁編~橋本夏美~その8胃液が逆流してきそうな衝撃だった。事実、口の中には酸味が広がっている。下腹部からこみ上げる熱を伴った痛み。呼吸もままならぬ息苦しさ。それらが身体機能を蝕むなかでようやく夏美は意識を回復する。気がつくとうつ伏せに倒されていた。 「…あぅ…うぅ…うっ…あっ……」 痛みと恐怖で身体も思考も麻痺している。声さえ満足に上げられずにただ呻く。 「止めてぇぇぇっ!!絵美ちゃん。それだけは止めてぇぇぇっ!!」 すると叫び声が夏美の鼓膜を叩く。声の方に視線をやるとそれは綾が発したものであった。 「お願いだから…そんなこと…嫌ぁぁぁぁぁぁっ!!」 あまりにも必死な形相で綾は叫ぶ。この世の終わりとも思える絶望に満たされた表情で。 「駄目ですよ。綾先輩。」 すると夏美の背後から絵美の声が聞こえてきた。低く抑えた調子の声。その響きは冷たい。 「この人にはこれから見せしめになって貰うんです。綾先輩の目の前で。」 どこかで聞いたような台詞を話す絵美。夏美は戦慄する。今の状況に既視感を覚える。 (なに…何されるの…これから…あたし……) 恐怖で全身が引きつる。脳裏にぼやけたイメージが浮かんでくる。 「綾先輩は見ていてください。そこで。」 (い…や…嫌…嫌…) 脳内に現れた映像は次第に鮮明になっていく。その度に頑迷に否定しようとする。これから行われる最悪の未来図を。だが臀部に触れる硬いなにかの感触にはっきりと認識させられる。絵美がこれから自分に何をしようとしているのかを。 「いや…いや…あっ…ぁ……嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 恐怖に耐えかねて夏美は絶叫する。夏美の菊座には黒く光るディルドーがペニスバンドを装着した絵美によってあてがわれていた。 「あはは♪まだ叫ぶ元気あったんですかぁ?」 無邪気に絵美は微笑む。行われようとする凶行に対し夏美は平常を失う。 「やだっ!やだぁぁっ!!許してぇっ!!」 「駄目ですよぉ。だって不公平じゃないないですか。絵美も綾先輩もご主人様たちにお尻を可愛がってもらったのにあなただけまだだなんて。」 許しを請う夏美に絵美は容赦ない。残酷な微笑を浮かべている。 「あはは♪前の処女の方はご主人様から傷つけるなって命令されてますから勘弁してあげますけどその代りたっぷりお尻の方を可愛がって上げますよ。気が触れるくらいに。」 「やめて…止めてぇぇっ!!」 哀願する夏美。もはや気が気でない。尻肉に当たる硬い触感。間違いなく凶器だ。本能がそう告げる。こんなものを尻に挿しこまれたら死んでしまう。そんな予感さえする。 (やだよ…怖い…怖いっ!) 恐怖心で震える。頭をよぎるのは綾の姿。醜い肉欲の前にアナルを抉られ悶え苦しむ綾。苦悶に歪む顔。轟く悲鳴。それらが夏美の脳裏にまざまざと蘇ってくる。駄目だ。とても耐えられそうもない。苦痛で気が狂う。それ以前に恐怖心だけで発狂してしまう。 「絵美ちゃん止めてぇっ!夏美さんっ!夏美さんっ!!」 夏美同様に綾もまた狂い叫ぶ。あの少年達に犯された自分のように夏美が取り返しのつかない身体にされる。それも絵美の手によって。嫌だ。そんな光景は死んでも見たくはない。 「あはは♪いいですよ。そうやって泣き叫んでください。二人とも。」 絶叫する二人に絵美は満足げに微笑む。耳に響く悲鳴に心地よささえ覚える。 「えへへ。じゃあいきますよ。えへ…えへへ…」 「やだぁっ!!やだ…やだぁっ!!……っ!…っぅ…ぎぃぃ………」 刹那、みちみちと肉繊維が裂けるような錯覚を覚える。硬く太い丸太のような物体。それが強引にねじ込まれていくのだ。夏美の菊門に。 「ぎいいいいやああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」 鼓膜を突き破るような夏美の断末魔の悲鳴が部屋中に響き渡った。 それはさながら悪夢であった。夢ならば早く覚めてほしい。切にそう願う。 「…あぁ…あぁぁ…う……」 だがそれは夢などではない。響きわたる夏美の悲鳴。今にも死に絶えそうに悶える表情。そしてそれを楽しんでいるかのように哄笑する絵美。それらはどれも確かな現実であると綾に告げてくる。瞳に飛び込んでくる惨劇。それは綾の中の忌まわしい記憶を呼び起こす。綾自身が無惨に陵辱され汚されたときの記憶を。 「ひぎぃぃぃぃぃぃ!!痛いっ!痛いっ!いぎゃぁぁぁぁっ!!!」 耳に響く夏美の悲鳴。その悲鳴に綾自身の悲鳴も被さっているかのように綾には聞こえた。あの日、犯されたときに自分があげた叫び声が。絵美に犯される夏美の姿がかつての自分の姿と重なるように綾の瞳には映る。綾は呻く。 「あぁぁ…ぁ…嫌…嫌ぁ………」 悶え苦しむ夏美に対して絵美は容赦しなかった。極太のディルドーが夏美の菊座に深く埋没して奥まで抉る。内臓を抉られる痛みに悶絶する夏美。断末魔に悲鳴がまたあがる。それを聞きながら満悦した表情で絵美は夏美のアナルを犯し続ける。 「嫌ぁ…嫌ぁぁ…夏美…さん……」 目の前の惨劇に綾の顔は引きつる。悪夢の再現を呻きながら見つめる。夏美は犯されているのだ。あのときの綾自身のように。悶え苦しみ絶叫する夏美もそれを楽しげに弄ぶ絵美も何もかもがあの日の焼き直しのように綾の瞳に映る。 「嫌あぁぁぁぁぁぁっ!!あぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」 そして綾の慟哭も木霊する。あの日の夏美の叫びと同様にして。 肛門を貫く硬い物体。尻から身体を真っ二つにひきちぎられる痛み。内臓がよじれる。かき回されて圧迫されるごとに壊死してしまいそうな感覚に襲われる。痛い。死んでしまいそうなほどに痛い。異物で身体の内側を蹂躙される苦痛。それは夏美の想像を遥かに超えていた。 「許してぇぇぇ!!もう許してぇぇっ!!っぎ…ひぎやぁぁぁぁっ!!」 許しを乞う。だが聞き入れられない。より激しく腰を突き動かして絵美は夏美を犯す。黒塗りのディルドーは夏美の腸壁をすり潰すように蹂躙する。根元まで入り込んで刺し貫く。夏美の菊座は既に裂傷を伴っていた。傷口から血が滲み、その傷痕をさらに抉られる。強引な手法で夏美のアナルは拡張されていく。 「どうですか。痛いですか?苦しいですか!?」 とても返答などできない夏美に絵美は問いかける。狂気に取り付かれながら。 「絵美は…絵美は…ずっと…こうやって……」 昂ぶる絵美の頬に涙が垂れる。感情のなすがままに涙腺から垂れ流す。 「こうやってお尻をパンパン突かれたんですよっ!こうやって!!アナル狂いのド変態にされるまでっ!!こうやってパンパンとっ!!」 「あぎぃぃぃぃぃ!!ぐぁぁぁぁぁぁっ!!」 「パンパン…パンパンと…だから…壊れちゃえばいいんだ…あなたも…先輩も…絵美と同じようにみんな壊れちゃえばいいんだっ!!」 「あぁぁ…っぎぃぃぃぃ!!やめっ!許しっ!ぐぇぇぇぇぇぇっ!!」 響き渡る悲鳴。それが心地よく絵美には聞こえる。そうだ。自分がもう過去の自分には戻れないのなら。自分の日常が帰ってこないのならば。引きずり込んでやればいい。こうして誰かを。そうすれば惨めじゃない。もう一人ぼっちじゃない。夏美への肛虐を続ける絵美の心はそんな感情で埋め尽くされていた。 お尻が痛い。自分の下半身が完全に死んでしまったかのように夏美には思えた。腰から下に力が入らずに貫かれた部位だけが焼けるようにジリジリと痛みを残す。 (痛い…痛い……) 散々泣き叫んで声も枯れた。それでもボロボロ大粒の涙はこぼれだす。肛虐は夏美の気が狂うほどまでに続いた。折れた心をさらに粉々に打ち砕くように。 (死んじゃう…あたし…死んじゃうよ…綾ぁぁ………) もう痛みで理性が崩れ落ちる。そんな際だ。これほどの苦痛を絵美や綾は受けたのだ。彼女達の味わった苦痛。それを自分の身をもって実感させられた。嫌というほどに。 (ごめんね…ごめん…ごめん……) 彼女達への自分の言動の数々。それがいかに軽薄なものかを夏美は思い知る。彼女達の苦痛をちっとも理解していない自分への制裁。それがこの地獄なのだろう。思い知らされる。 「まだまだこれからですよ。お楽しみは。」 クスリと冷たく微笑んで絵美は言う。夏美は引きつりあがる。これ以上何かをされたら壊れてしまう。自分という存在が根本から。そんな思いが頭をよぎる。 「っぐ…あぅ…許して…えぐっ…もう許して……」 「駄目ですよ。許してあげませんよ。あなたは奴隷になるんですよ。絵美と同じように。犯されていないと生きてられない淫らな肉奴隷に。」 「やだぁっ!!そんなのやだぁっ!!」 「嫌がっても無駄です。絵美だって散々泣いて嫌がっていたのに結局はこうなっちゃいました。玩具なんですよ。絵美も。あなたも。先輩も。」 囁く絵美の絶望は夏美にも伝わってきた。深淵な闇の奥底へと心が堕とされていく。諦観。心が死ぬということ。その意味が理解できる。今の夏美には。 (駄目なんだ…あたしもう…駄目なんだ…) 深い絶望の中で夏美は思い知る。一切の希望が自分たちには残されてはいないことを。 「あは…あははは…えへ…えへへへへ…」 絶望に打ちひしがれる夏美を見て絵美は壊れたように笑う。この女の心はもう折れた。自分と綾の邪魔をする忌々しい泥棒猫が。それが自分に泣いて許しを乞いている。それを冷たく突き放す。それが楽しくてたまらない。 「まだまだお楽しみはこれからですよぉぉ。」 そう漏らす。後はこの女を堕してやればいい。尻を抉られて喜ぶマゾに。自分と同じ哀れな肉奴隷に。この女の次は綾だ。自分の想いを裏切り続けた綾。彼女を壊してやる。そして自分の手で壊した綾を愛してあげるのだ。慈しむように。 「あはは…コレ…こうすれば…外れるんですよ…」 そういってペニスバンドからディルドーを絵美は取り外して夏美に見せびらかす。自分のアナルを犯し続けた凶悪な物体を目にして夏美は恐怖に引きつる。 「ふふふ…次はどうしましょうかねぇ…そうだ!」 「やめ…やめて…あぁ…ぁ…うぎぃぁぁぁぁっ!!」 そして思いついたかのように絵美はディルドーを夏美のアナルに手でねじ込む。再び腸内を抉る感触に夏美は悶える。 「やだぁぁぁっ!!抜いてよぉぉぉっ!!お願いだからぁっ!!」 既に拡張されきった夏美のアナル。さして抵抗もなく根元までディルドーは埋没した。腸に挿入された異物に悪寒を感じて夏美は哀願する。だが絵美は聞き入れずにディルドーの付け根にある何かのスイッチ。それを入れる。 「あぁぁぁぁぁぁっ!!いあぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」 スイッチが入ると同時にディルドーは夏美の腸内でブルブル震えだす。震動しながら夏美の腸で暴れまわる。バイブのリズムが夏美を襲う。 「同じ刺激ばっかじゃ身体が慣れちゃいますもんね。どうです。少しは新鮮でしょう。」 「やだぁぁっ!!とって…はやくとってよ…こんなの…あぁぁあぁぁぁぁっ!!」 不規則なバイブの動きは夏美の意識を削り取る。一欠けらの理性さえ奪いつくすように。 「他にも玩具用意してますよ。全部試す頃には立派な肉奴隷になれますよ。あはは♪」 そう絵美は妖しく微笑む。夏美を陵辱する快楽に酔いしれて。 「あはは♪あははははは♪」 絵美は上機嫌だった。目の前には哀れな雌が転がっている。度重なる絵美の責めに理性を奪われた惨めな泥棒猫が。 「あひぃ…ひ…ふぁ…許ひへ…もほ…ひぅ…んひっ…ひっ…んふぅぅぅっ!!」 呂律の回らぬ舌で夏美はよがる。アナルに挿入されたバイブレータは今もなお不規則なリズムで夏美を責めたてる。その他に夏美の乳首と肉豆にはローターが取り付けられていた。機械的なモーター音を発しながらローターは夏美の急所を責める。敏感な性感帯をかわるがわる休みなく責められ与えられる刺激に夏美の脳はとろけていた。口からは涎を、秘所からは愛液を垂らしてただよがる。責め続けてくる震動に。 「んひぃぃぃっ!!あ…んふっ…あふっ…ふぁっ…はぅぅぅっ!!」 強制的に何度も与えられるオルガズム。それが夏美の精神をごっそりと削ぎ落としていく。陵辱を通して感じるものが夏美の中で苦痛から悦楽へと変質を始めていた。押し寄せる快楽の波に抗おうとしながらも夏美はただ悶えてよがるのみ。 (あたしの身体…変になっちゃたよぉぉ…やだよぉぉぉ!!) 苦痛を与え続けられてついに身体は陵辱に悦びを感じるようになってしまった。そのことを夏美は深く哀しむ。こうしてもう自分は淫らな雌に成り下がってしまった。絵美のように惨めな肉奴隷とされるのももう時間の問題だ。身体がそれを拒めなくなってきている。どうしようもないほどに身体が快楽を感じてしまっている。 (あたし…駄目だよ…やっぱ…駄目だよ…) 自分自身に絶望する。もう取り返しのつかない身体にされた。 (ごめんね綾…綾のこと守るなんて…偉そうなこと言ってたのに…あたし…もう…) どうしようもできない。自分にはどうすることもできないのだ。絵美やあの二人が綾を陵辱しようとすれば自分はそれを止めることができない。多分いっしょになって犯されて淫らによがり狂うだけなのだろう。惨めだ。こんな惨めなことは他にない。 (やだ…そんなの…やだぁぁ……) 快楽と恥辱の波の中で夏美の意識は消えてゆく。深い絶望に包まれながら。 「うっ…っぐ…えぐっ…夏美さん…夏美さん…あぅぅぅぅ」 陵辱に晒され続けとうとう失神した夏美を見つめ綾はただ泣き崩れる。どうする事も出来なかった。夏美を守ることも。絵美を止めることも。ただ夏美が絵美によって壊されるのを見つめることしか出来なかったのだ。悔恨が綾の胸を焦がす。 「あはは♪綾先輩。どうですかぁ?」 無邪気に微笑んで語りかける絵美。その手が綾の肩にポンと置かれる。 「絵美と先輩の仲を邪魔する悪い泥棒猫は懲らしめてやりましたよ。あはは♪傑作ですよねぇぇ♪あんな偉そうなこと言ってたくせに自分がされれば脆いんだから。」 (やめて…そんなことを言わないで…) 「ホント馬鹿ですよねぇ。あの女。大人しくしてれば痛い目見ずにすんだのに。まあ散々虐めてあげるのも楽しかったですぅぅ。最高ですよね。あは♪」 そう絵美は夏美をなじる。綾の身体がピクンと震えた。熱い衝動が綾にこみ上げてくる。 「まあこれであの女もめでたく肉奴隷ですよ。あはは。絵美がご主人様の変わりに調教してあげましたぁぁ♪あははは♪あははははは♪」 違う。貴女なんか絵美ちゃんじゃない。わたしの知ってる絵美ちゃんじゃない。絵美ちゃんの皮を被った悪魔だ。悪魔が絵美ちゃんの顔と声で夏美さんを罵らないで。勝手に絵美ちゃんの姿を使って。夏美さんをあんな目に。貴女が。あんな目に夏美さんを。 「ほんと笑っちゃいますよねえぇ先輩。あはは♪あははははは♪」 刹那、乾いた音が場に響く。気がつくと綾の手が夏美を嘲り笑う絵美の頬を打っていた。 つづく 前へ | 目次 | 次へ |
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