(未来の)勇者と(未来の)義賊の事情満天の星空。曇り一つなく煌めく星はまるで芸術。 世界を鈍く照らす満月。まるで人々を見守るように穏やかに輝いている。 そしてこのサイジェントの街にも見守られる一組の男女がいた。 少年が旅立つ前夜、孤児院の屋根の上。 「や、やめろよフィズ…っ」 アルバの制止など聞こえていないかのようにフィズはズボンから露出されたペニスを片手でしごき続ける。 「…こんなに硬くしといて何言ってんのよ」 充分硬くなったのを確認し、亀頭を舐める。 続けて唾液をまぶした真っ赤な亀頭をはむ、と咥え、時折舐めながら上下にしごく。 「ぐちゅ、じゅる…じゅ…んぶ…ふぅ…ん…」 それは知識だけの拙い攻めだが、アルバを感じさせるには充分な程であった。 「フィ、ズっ…俺っ…もう…っ」 アルバの身体がびくんと動き、フィズの口内へ精液が吐き出される。 自慰など滅多にしないアルバのその量は多く、咥え込んでいる口の端から零れ出る。 精液を含んだままペニスから口を離し、アルバの顔へゆっくりと顔を接近させるフィズ。 「はあ…はあ…何、する……んむっ!?」 唇で文句を言おうとした口を塞がれた。 そしてフィズはそのまま精液と唾液を流し込み、舌を絡ませる。 「ん、んぐっ…むっ…ぅ…!!」 キスをされた勢いで押し倒されるアルバ。 上唇、歯茎、舌。口内のありとあらゆる所を責められ、意識が朦朧となって行く。 責めながらもズボンの中へと手を突っ込み、自らの秘所を弄るフィズ。 ぐちゅぐちゅと上も下も淫らな水音を立てる。 やがてフィズは唇を離し、ズボンから手を抜き秘所を弄るのを止めた。 「ん、ぷはぁ………あんた早すぎ。量多過ぎ。せめて少しは出しときなさいよバカ」 いきなりこんな目に合わされて罵倒される。筆舌に尽くし難い横暴ここに極まれり。 え、これって犯罪だよな?とぼうっとする頭で考えるアルバ。 「まあいいわ、あたしも良い頃だし」 と言って立ち上がり、ズボンとショーツを脱ぐと髪の毛と同じ緑色の茂みにうっすらと覆われた秘所が露になった。 「アンタの舐めてアンタの喘ぎ声聴いたら感じちゃったみたいでさ…」 小悪魔のような笑み。小麦色の素足と垂れ落ちる愛液が月の光に照らされて何とも幻想的な印象を与える。 事実、アルバはそんな彼女に見惚れてしまっていた。 「…また勃ってきてるみたいだし?」 「う、うるさいなっ!」 顔を真っ赤にさせてくすくす笑うフィズから目を逸らすアルバ。 萎えたペニスはまた屹立し、亀頭の先端から汁をたらたら流していた。 更に股間を跨ぐようにしてフィズが立っており、愛液がペニスにぽたぽた落ちている。 これは色んな意味で危険な状態である。主に理性とか。 興奮しない方がどうかしている、アルバはそう思う事にした。 「…じゃ、行くよ?」 「ちょ、ちょっと待てよフィズっ!お前は女の子なんだから止め…!!」 「……アンタなら、良いもん」 「え…うあッ!?」 呟き、フィズは迷う事なく腰を落とした。 …そのまま動きはない。暫くしてフィズの身体が震え始める。 「…痛ぅぅ…っ」 俯き、歯を食いしばって涙を堪えるフィズ。 秘所からは血が流れ、その姿は痛々しい。 「バカっ!!だから止めろって…!」 起き上がってフィズの膣内からペニスを引き抜き、自らの上から退かそうとする。 だが突如彼女に抱き締められ、退かす事は出来なかった。 「フィ、フィズっ!?何やってんだお前早くしないと…!!」 「良いのッ!良いから…抱いてよ、アルバぁ…っ!」 そして堪え切れなくなり、堰を切ったように泣き始めた。 「アンタ、明日で聖王都にっ、行っちゃうんでしょっ…」 「…うん」 頭を撫で、姉弟同然に接してきた少女の独白を静かに聴くアルバ。 「だから…最後、くらいっ、家族じゃなくて、女の子として見て欲しくて…っ」 「…うん」 「ずっと、好きだったんだよぉ…離れないでよぉ…っ、離れたく…ないよぉ…っ」 昔から向こう見ずで、積極的で行動的で。 何かある度反目して、喧嘩して。 お互い惹かれてる事に気付かなくて。 ずっと、この関係が続くものだと、そう思っていた。 しかし少女が想いに気付いてしまったから。 「うん…おいらもフィズの事、好きみたいだ…けど、ごめんフィズ」 そんな関係は確かに、今日で終わった。 けれど彼を止める事など出来はしない。 「何と言われても、おいらは行くよ」 そんなのは解り切っていた事。だけど涙は止まらなくて。 アルバを抱き締める腕に思わず力が入る。 「…でも、フィズの望みは叶えたいから」 抱き返して押し倒し、今度はアルバからキスをした。 知識や技巧なんてない、先程やられた事を自分なりにやり返す乱暴なキス。 「んっ…ぅ……アルバぁ…っ」 涙ながらに唇を、舌を合わせて来るフィズ。 熱気を増し、激しく唇を重ね合う2人。 アルバのペニスはまたもや屹立していた。 そして早く挿入して欲しいと言わんばかりに亀頭に秘裂を擦り合わせるフィズ。 「…フィズ、お前…」 「な、何よっ!早くしなさいよっ!」 「はいはい…じゃあ入れるぞ、フィズ…」 「うん…来て、アルバ…」 股を開きアルバを迎え入れる。先程と違い、すんなりと入った。 あくまで先程と比べて、であり締め付けがきつい事に変わりはないが。 初めての膣内(さっき入れたけど)に戸惑いながらも知識を頼りに腰を動かし始めるアルバ。 服を掴み、徐々に腰を振るフィズ。 やがて腰はぶつかり合い、ぱんっ、ぱんっと乾いた音と艶やかな水音が響く。 言葉は無く、ただ荒くなって行く息遣いのみが場を支配する。 強く抱き締め、あらゆる所にキスをし、激しく交わる事で愛し合った。 夜が明ければ別れてしまうのが解っていても、深く、深く愛し合った。 月が穏やかに見守る中、一組の男女は同時に果てた。 「…ね、アルバ」 「うん?」 座って肩を寄せ合い、朝日が昇るのを見る2人。 「1人前になるまで、帰ってくんな」 「…うん、強くなって戻ってくるよ。それまで待っててくれ、フィズ」 「…女を待たせるなんて最低、甲斐性なし、バカ」 「…遠回しに待ってるって意味じゃないか、今のは」 「何よ」 「何だよ」 顔を見合わせ、いつも通りの口喧嘩。 ただいつもと違う所があるとすれば――2人は、嬉しそうに笑っていた。 …そして翌朝となり、少年は巣立った。 ――それから数日後。 「ね、ラミ」 「…なに、お姉ちゃん?」 ラミの長い髪の毛を梳きながら、フィズが口を開いた。 「あたし達、ずっと一緒だよね」 どこか怯えの入った、微かに震える声。 髪の毛を梳く手が止まっている。ともすれば家全体が静まり返っているかのような静寂。 フィズは不安だった。 自分にとって唯一の肉親である妹までアルバと同じ何処か手の届かない所へ行ってしまうのではないかと――不安で胸がいっぱいだった。 「…うん…ずっと一緒だよ…お姉ちゃん…」 そんな彼女を安心させるのは妹の優しく穏やかな声。 そう応えてくれるとは解っていたけど、感極まってフィズは可愛い妹を抱き締める。 「ずっと一緒だからね、ずっと…」 …自らを待ち受ける離別、運命など知る由も無く。 姉妹はただ、一緒に生きる事を確認し合った。 おわり 目次 |
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