妖姫新妻奮闘記 11「…もう大丈夫だよ。じゃあしようか、続き」 その少年は、目は据わっているが輝いて、その口元はやけに引きつっているが楽しそうで、その声は穏やかだが有無を言わさなかった。 「ク、クリュウさま…」 シュガレットが何か見えない不安を感じ取りつつも、何も出来ずその場にへたり込む。尤も霊界出身たる彼女だからこそ彼の“変貌”が見えるのだが。 「……シュガレット?」 それに対しラジィは、不思議そうに彼女を見る。相も変わらず無垢な笑顔で首を傾げるのみ。所詮その異変に気付いていたところで、今の彼女は何もしようとしないであろうが。 「っと、シュガレット…ラジィが心配してるよ?」 クリュウがずり下げられたズボンを引き上げ、シュガレットに問いかける。流石に歩くのに下ばき無しは不味いと思ったのだろう。 「あの…ええとクリュウさま、何処か御身体が悪いという事は」 「僕が?…別にそんな事無いけど」 シュガレットが遠慮がちに訊ね、クリュウは自身を見渡す。 「むしろ、凄く調子がいい位だよ」 ニコッと微笑みかけるクリュウ。その顔からゾクッとしたものを感じ取る。それでもシュガレットはそこから逃げる事が出来なかった。 「そ、そうですか…それは良かったです」 「それよりもシュガレット」 またゾクリとする。怖い。何か逆らえない。何か前にもこんな事があった様な気がする。 そして、“また何かを期待している自分がいる”。 「ラジィも待ってる様だし…ね?」 「…あ」 言われてクリュウの背後を見る。そこには子犬の様に何か期待した目で、クリュウの背中を見つめるラジィがいた。まるで昨夜の自分の様だと思った。 「ただ、僕の体は一つだから二人一緒には無理なんだよね」 「は、はあ」 「それでこの場の主役はラジィみたいなものだし…“手伝ってくれないかな”」 流暢に用件を述べていく目の前の少年。その言葉に自分が流されているのに気付けない少女。視線を泳がせるとこの場の主役とやらと目が合った。 「う、うん…シュガレットも来て…ボ、ボク…一人じゃ怖いの……」 「…………ラジィちゃん」 そんな可愛い言葉を漏らした唇はシュガレットによって塞がれた。結局場の空気に当てられたのか、彼女は成されるままとなってしまった。 「ん…しゅがれ…むぅ」 「はぁ、らじィちゃん……」 シュガレットの舌がラジィの小さい舌の裏側を潜り、巻きつくように撫で、歯茎の裏さえ這い回る。クリュウはクリュウで、美味しそうな唇を友軍に奪われてしまったが為に侵略場所を上から下に変更し、全くもって前人未到の開拓地に舌を侵攻させて行った。 「ぴちゃっ…ぴちゃっ……」 「ふぅあ! し、したが、下の方から……」 眼を見開いてビクビクと痙攣をするラジィ。だが二人の舌は止められない。既に心を侵略されつくしている為、哀れな被害者は蹂躙されるがままに任せる他無かったのである。 ぴちゃりと銀の橋を伸ばしつつ、普段は誰にも見せない淫蕩な笑みを浮かべてシュガレットは唇を離した。彼女の眼前には、はぁはぁと息が整わず、そして眼の焦点もずれているラジィ。 「クリュウさま……」 「ちゅぶっ……何?」 シュガレットもラジィの口内に残る淫気を受けたのか、眼がトロンと蕩けていた。クリュウはラジィへのクンニリングスを止めず、目だけを向けて呼びかけに答える。 「許可します、ラジィちゃんを私と共に末永く可愛がってあげて下さい」 ボーっとした様子だが確かに彼女が宣言した言葉を聞き、クリュウがまた微笑む。少年を取り巻く魂の黒光りが、僅かだが深くなった。 「いいかいラジィ、これからする事は大事なものを無くす事なんだ」 「だいじな…もの……」 「そう、大事なもの。それでも君は耐えられる?」 「…………」 「いいよ、ボクアニキの二番目になる」 「ラジィちゃん…」 「だってアニキの一番はシュガレットなんでしょ?…だったらボクは、二番目になれればいいって最近思う様になったんだ」 「ラジィ…入れるよ…」 「うん…」 ずずっと音をたてながらアニキのおちんちんがボクの中へ入っていく。痛い。凄く痛い。いたいいたいいたい。さっきのアニキの指の時よりも痛い。もう「いたい」という文字しか頭に浮かばない。それが真っ暗の中を飛び回ってる。 「…ぎ…ぃぃっ!!」 歯を食いしばり、目を固く閉じて耐えた。それでも痛い。ちょっと前から月に一度やってくるようになった大嫌いな日なんかとは比べ物にならない。 「ごめん、でも一気にいくから」 「ぇ…?」 どんってしてぷちぷちっとしたと思ったら、真っ暗が真っ白になった。 「――――――――――――――――――――――――――――ッ!!」 声なんか、出なかった。頭の中が爆発した。 「ラジィ!……っく、凄い…キツ」 「ラジィちゃん、しっかり!」 「……ぁ、はあああ、あはあああああ!!!!!!!」 アニキとシュガレットの声で真っ白が天井になってきた。そのすぐ後に遠くに行ってたビリビリがまたやってきて、声というか、叫びでそれを形にする。 「ラジィ!ラジィ!」 「はあ、はあ、はあ、アアアアアアア、はあ、はあ、はあ、アア……!」 叫んで、息して、叫んでを繰り返す。駄目、空気がとても足りない。 「ラジィ!……っ!!」 「アアァア、はあ、はあ、アア…んっ!」 叫ぶのに疲れてきた頃に、アニキがキスをしてきた。口から空気を吸い込めなくなって、鼻で吸う。あ、さっきと違って、空気がちゃんと奥に入ってくる。 すー、ふー、すー、ふー、すー… しばらく、静かな部屋でボクの息の音がよく響いた。 ボクの瞳からは止め処なく涙が溢れ、体全体が震えていた。アニキはボクの胸や首筋、耳を優しく撫でて痛みを和らげようとしてくれている。シュガレットも頭を優しく撫でてくれている。そうすると、少しずつボクは落ち着いてきた。 そのままボクはアニキに持ち上げられて、ベッドに運ばれた。このベッドでシュガレットもアニキと…?と考えると、せっかく整理出来ていた気持ちもまた乱れてくる。でも、アニキやシュガレットがボクに色々してくれているのを考えると悪い気がして、せめて落ち着いた風に振舞った。でもシュガレットにはばれちゃったのかな…アニキの下になったボクの隣で、手を握ってくれた。 …ラジィの呼吸が落ち着いた時、クリュウは無意識にゆっくりゆっくり腰を動かしていた。音を立てない位慎重に。彼女の未だ正直な下の部分も目一杯締め付けてくるのが解り、そのお返しに啄むようにキスをした。 クリュウがゆっくり唇を離すと、ラジィがぼそっ、と呟いた。 「クリュウ…大…好き………」 途切れ途切れの言葉だったが、クリュウにはしっかりと聞こえた。とても朗らかな気持ちになる。その言葉も影響して、クリュウの快感は一気に高まっていった。 「あ、あ、アニキ、アニキいいよぉ!」 ずっ…ずっ… ずっ…… 「ラジィっ…出すよ……!」 「きて……!アニキぃぃ…!」 その瞬間、少女は最愛の人に導かれて、オンナになった。 (…良かったですね、ラジィちゃん) ラジィが満たされた顔で達したのを見届けて、シュガレットは温かく微笑んだ。 以前…というかついさっきまでの自分なら、クリュウに近付く自分以外の異性は例えライクとラブの違いも良く解っていないラジィでさえも追い払いたがっていただろうに、どうしたというのだろうか。我ながら理解出来なかった。 「ラジィ…頑張ったね」 「……うん、アニキとシュガレットが優しくしてくれたから」 今回の件は自分の迂闊さが招いたからか、彼女の健気さに心打たれたか。 「そんな…ラジィちゃん自身の頑張りですよ、もっと胸を張っていいんです」 どちらにせよ、今は彼女の幸せを心から祝福したかった。それが例え、自分を蔑ろにされた行為でさえも。 そう願ったのがエルゴに通じたのか、彼女の主は思わぬ事を口にした。 「じゃあ次はシュガレットも、ね」 「え…?」 「うん…ボクもお礼に……」 そう言ってシュガレットに四つの眼が向けられる。まさかここで自分に話が移るとは思っていなかったので、彼女は少し動揺した。 「え、えっと…私は……」 「おいでよ、シュガレット」 「一緒に…気持ち良くなろうよ……?」 To be continued. 前へ | 目次 | |
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